兵庫県猪名川町：公共下水道の経営状況（2023年度）

経常収支比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022	2023
当該団体値（％）	100.72	94.85	73.62	73.65	90.43	91.71	93.01	90.43	93.06	95.39	97.48	97.84	94.48	97.21
類似団体内平均値（％）	116.59	116.12	73.62	73.65	88.58	90.93	93.01	100.94	102.79	101.51	103.78	103.57	102.34	104.17

累積欠損金比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022	2023
当該団体値（％）	0.0	0.0	0.0	2.21	40.4	136.56	158.07	189.35	206.78	225.19	226.48	236.57	258.59	273.46
類似団体内平均値（％）	0.0	0.0	0.0	2.21	33.57	81.6	158.07	55.58	49.0	37.86	19.83	21.3	39.8	20.04

流動比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022	2023
当該団体値（％）	1177.88	702.31	340.9	918.93	140.76	964.65	835.77	422.97	201.06	243.42	315.66	406.17	514.41	629.39
類似団体内平均値（％）	1425.8	977.12	340.9	918.93	208.5	517.87	835.77	74.24	61.36	60.16	54.3	57.92	63.17	69.15

企業債残高対事業規模比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022	2023
当該団体値（％）	66.46	71.02	62.87	53.05	50.35	40.04	0.39	37.16	178.65	179.57	170.31	164.02	159.29	161.77
類似団体内平均値（％）	372.83	342.78	62.87	53.05	187.34	163.21	0.39	601.96	653.31	718.28	806.1	794.57	822.9	809.63

経費回収率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022	2023
当該団体値（％）	80.07	79.05	59.58	59.62	65.07	67.24	70.37	65.37	70.44	76.51	81.55	82.54	76.16	77.43
類似団体内平均値（％）	117.18	117.1	59.58	59.62	68.83	84.79	70.37	79.86	86.66	85.04	87.74	88.51	87.8	84.69

汚水処理原価

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022	2023
当該団体値（円）	125.48	147.16	194.18	193.33	179.18	169.84	162.19	174.28	159.86	149.14	140.51	138.78	150.45	147.85
類似団体内平均値（円）	120.43	129.09	194.18	193.33	174.74	141.76	162.19	157.36	148.68	149.07	147.84	144.53	147.2	148.06

水洗化率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022	2023
当該団体値（％）	99.85	99.85	99.85	99.7	100.0	98.48	98.6	98.69	99.9	99.9	99.9	99.9	99.9	99.9
類似団体内平均値（％）	97.2	97.31	99.85	99.7	99.07	98.1	98.6	86.88	90.67	90.5	91.54	91.63	91.03	91.75

経営の健全性・効率性について

（本町は、公共下水道事業と特定環境保全公共下水道事業を実施しておりますが、会計処理は統一で行っております。企業債は事業別に借入をしていますが、他の収益費用については、各地区の汚水処理量で按分を行っており、令和5年度の按分率は公共78%、特環22%となります。よって企業債が関わる指標以外については下水道事業を総合的に見た分析となります）・経常収支比率では、前年度に引き続き100%未満となり、赤字となりました。・累積欠損金比率については、右肩上がりに増加しています。・流動比率については、これまでの企業債の借入が少ないため、高い水準となっております。・企業債残高対事業規模比率については、開発地等の整備に伴う経費が業者負担により賄われたものが多いという経緯があるため、企業債の借入は最低限で済んでおり、類似団体平均値よりも大幅に低くなっております。・水洗化率がとても高く、区域内のほとんどが水洗化している状況ですが、汚水処理に係る費用の8割程度しか使用料で賄えていません。猪名川流域下水道事業に参加しているため、町内には汚水処理施設を所有しておらず、施設利用率は0ですが、大阪府の原田処理場で処理を行うための経費と管渠等の整備等に必要な減価償却費が費用全体の9割近くを占めており、費用の削減は見込めません。よって料金設定が適切であるか見直しが必要です。

有形固定資産減価償却率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022	2023
当該団体値（％）	1.52	2.29	3.04	3.73	20.23	10.82	22.36	22.36	25.98	28.44	30.03	32.47	34.83	37.39
類似団体内平均値（％）	8.2	9.21	3.04	3.73	12.76	7.86	22.36	15.71	22.06	16.37	18.83	23.14	23.95	25.32

管渠老朽化率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022	2023
当該団体値（％）	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0
類似団体内平均値（％）	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	1.23	0.83	0.98	0.57	0.55	0.78	0.91

管渠改善率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020	2021	2022	2023
当該団体値（％）	0.0	0.0	0.04	0.05	0.06	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0
類似団体内平均値（％）	0.0	0.0	0.04	0.05	0.04	0.0	0.0	1.87	0.4	0.19	0.2	0.15	0.13	0.19

老朽化の状況について

令和5年度までに法定耐用年数を迎えた管渠等はありませんが、近年中に徐々に増加していく見込みとなっているので、管渠等更新を実施するには、多額の財源の確保が必要となるので、令和5年度に改定したストックマネジメント計画や経営戦略に基づき、特定の年度だけに負担がからないよう、財源については慎重に確保する事とともに必要性の高いものから優先的に更新等が実施できるよう計画的かつ効率的に更新に取り組む必要があります。

全体総括

経営成績が表される経常収支比率が100%未満となっているため、経営状況は良いとは言えません。汚水処理に係る費用は使用料収入をもって賄えなければなりませんが、経費回収率については費用全体の8割程度しか賄えていません。経営改善のため、費用の削減を図ることは第一ですが、費用全体の9割近くを処理場で処理を行う為の経費と減価償却費が占めており、これについての削減は見込めません。今後、企業債残高の減少に伴い、経営改善が見込まれますが、将来の人口減少など収入の減少予測から、料金改定を検討した結果、令和7年度に改定を実施することとなりました。今後も適正な料金水準となるよう随時見直しを実施し、早急に経営改善に努めます。