千葉県松戸市：公共下水道の経営状況（2017年度）

収益的収支比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（％）	83.86	85.69	84.47	89.86	85.91	86.04	85.48	91.87
類似団体内平均値（％）	77.62	81.24	80.3	80.23	84.86	84.73	83.32	84.85

企業債残高対事業規模比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（％）	965.35	787.83	756.46	724.6	688.93	642.24	619.62	932.79
類似団体内平均値（％）	915.13	822.68	762.75	701.32	681.04	634.47	585.58	630.18

経費回収率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（％）	88.87	88.5	86.69	89.38	87.91	89.41	87.41	97.54
類似団体内平均値（％）	81.52	84.12	84.33	82.6	77.49	88.81	89.67	93.01

汚水処理原価

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（円）	179.86	180.01	183.95	179.11	185.08	186.08	188.12	140.46
類似団体内平均値（円）	139.33	135.12	135.32	141.31	151.19	130.75	130.59	124.07

施設利用率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（％）	1060.69	1038.3	1057.13	1031.97	1063.25	1064.76	1093.15	1084.87
類似団体内平均値（％）	353.29	321.08	310.4	292.59	307.7	331.94	251.17	316.85

水洗化率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（％）	92.98	93.54	94.05	94.3	94.55	94.81	95.16	95.64
類似団体内平均値（％）	95.55	95.75	95.92	95.85	95.96	96.19	96.41	96.07

経営の健全性・効率性について

平成２９年度決算値については、平成３０年度からの地方公営企業法適用に伴い、出納整理期間の収支が含まれない値となっている。このことから健全性及び効率性を示す指標となる①収益的収支比率及び④企業債残高対事業規模比率、⑤経費回収率、⑥汚水処理原価について、平成29年度数値に影響が出ている。出納整理期間中の収支を加味しても、収益的収支比率は100％に満たず、単年度収支の適切化に努めていく必要がある。また、地方債償還金の影響により汚水処理原価が類似団体に比して、高水準を推移し続けているという課題がある。それぞれの数値に関連性の強い資本費（地方債償還金及び支払利息）は、起債の償還がすすみ減少傾向であり、また下水道使用料は当面微増傾向にあることから、経営の健全性・効率性は今後、徐々に改善していくと考えられる。⑦施設利用率については、単独処理場の処理能力に対する流域分と単独分を合計した処理水量の割合のため、100％を超えている。⑧水洗化率については、整備中ということもあり100%に至ってないが、年々増加傾向にある。

管渠改善率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017
当該団体値（％）	0.33	0.3	0.22	0.11	0.08	0.14	0.08	0.07
類似団体内平均値（％）	0.1	0.09	0.09	0.11	0.27	0.11	0.13	0.11

老朽化の状況について

老朽化した汚水管渠については、布設後20年を経過した鉄筋コンクリート管の1巡目の調査及び改築が完了したため、③管渠改善率に影響する管渠の改築（スパンライニング）は減少傾向にあるが、管渠の劣化は、埋設環境に大きく影響され、調査地域によって改築の対象となる管渠延長が異なるため単年度ベースでの投資規模は、各年度によって増減がある。今後はストックマネジメント計画の策定により、計画的な調査・改築を実施し、管きょの健全度を維持していく必要がある。

全体総括

普及率は85％を超えたものの、引き続き未普及地域の解消を図る。また、早期接続の啓発活動等により⑧水洗化率の向上、有収水量の増加及び下水道事業の主たる目的である水質の保全を図る。下水道整備のピークは過ぎ、資本費は減少していくが、老朽化対策等の維持管理費の増加が見込まれる。維持管理費は、⑤経費回収率、⑥汚水処理原価との関連性が深いため、計画的・効率的な維持管理が必須である。今後は地方公営企業法の適用により、よりいっそう費用対収益のバランスを重視した経営が求められる。分析により得られた結果を基に、経営基盤の強化に向けて取り組むものとする。