青森県：つくしが丘病院の経営状況（2016年度）

地域において担っている役割

本県唯一の県立精神科病院として、他の設置主体が対応困難な患者を受け入れながら、患者の円滑な地域移行、社会復帰を促進している。具体的には、精神科医療が入院医療中心から地域生活中心に移行していることを踏まえ、安心と安全に配慮しながら、早期の地域移行を目指した入院医療に取り組むほか、安心して地域生活を継続できるよう、患者の状態やその家族に応じた外来医療と訪問支援を提供していくものである。

経常収支比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（％）	93.2	102.4	97.6	101.4	105.7
類似団体内平均値（％）	99.9	100.0	101.3	101.1	101.2

医業収支比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（％）	67.3	73.9	63.1	60.6	63.4
類似団体内平均値（％）	69.7	69.6	69.1	69.8	69.4

累積欠損金比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（％）	45.6	42.9	55.1	56.1	47.7
類似団体内平均値（％）	121.4	122.5	112.4	109.9	109.5

病床利用率

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（％）	66.2	62.5	55.2	48.1	45.8
類似団体内平均値（％）	73.6	74.2	73.6	74.8	73.4

入院患者１人１日当たり収益

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（円）	15853.0	16218.0	16512.0	17097.0	17894.0
類似団体内平均値（円）	18070.0	18742.0	19795.0	20395.0	20681.0

外来患者１人１日当たり収益

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（円）	12330.0	12368.0	12708.0	12639.0	12491.0
類似団体内平均値（円）	8671.0	8812.0	8588.0	8536.0	8502.0

職員給与費対医業収益比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（％）	103.5	89.3	96.0	103.8	99.6
類似団体内平均値（％）	94.0	93.6	93.6	93.7	94.7

材料費対医業収益比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（％）	18.9	19.5	20.0	20.2	19.2
類似団体内平均値（％）	11.5	11.0	9.9	9.3	8.9

経営の健全性・効率性について

①経常収支比率が100％を上回ったことによる当年度未処理欠損金の減少及び医業収益の増加に伴い、③累積欠損金比率が低下した。②医業収支比率及び④病床利用率が平均よりも低く、⑦職員給与費対医業収益比率が平均よりも高いため、医業収益に応じた職員数・病床数となるよう検証・取組を進めているところである。⑤入院患者１人１日当たり収益が平均よりも低いため、「精神科救急入院料」の算定について、医療機能及び経営状況の観点から検証していく必要がある。⑥外来患者１人１日当たり収益及び⑧材料費対医業収益比率が平均よりも高いのは、当院が郊外に立地する地理的要因等により院外処方が進んでいないためである。

有形固定資産減価償却率

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（％）	13.9	14.1	41.9	45.5	48.7
類似団体内平均値（％）	37.7	39.0	43.7	44.3	46.7

器械備品減価償却率

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（％）	15.0	14.1	80.1	87.4	90.5
類似団体内平均値（％）	51.6	52.4	59.8	61.8	66.3

１床当たり有形固定資産

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（円）	18524617.0	18502717.0	18497865.0	18484757.0	18481713.0
類似団体内平均値（円）	23249373.0	23558262.0	24879291.0	26363375.0	26996532.0

老朽化の状況について

現院舎を供用開始してから平成２８年度で７年が経過しており、院舎自体は比較的新しいが、設備や医療機器等の更新時期が近づいているため、計画的な更新に向けた検討を進めているところである。

全体総括

精神科医療が入院医療中心から地域生活中心に移行していることを踏まえ、入院医療においては適切な体制づくり、外来医療においては訪問看護やショートケア等の在宅支援の充実・強化等に取り組みつつ、より一層、計画的・効率的な経営を行う必要がある。