宮崎市:公共下水道

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経営比較分析表(2018年度)

経営の健全性・効率性について

●経営の健全性について累積欠損がなく、「流動比率」は100%を下回る状況が続いていますが、支払能力としては、十分な水準にあります。また、「企業債残高対事業規模比率」は、類似団体平均や全国平均よりも高くなっていますが、下水道整備事業の進捗に伴う企業債発行の減により、企業債残高は年々減少している状況です。「経常収支比率」は、100%以上を維持していますが、収支不足分を一般会計からの繰入金で賄っているためであり、「経費回収率」は、100%を下回る水準が続いています。これまでも段階的に下水道使用料の引き上げを行い、直近では平成24年10月に実施していますが、使用料水準の見直しは喫緊の課題です。●効率性について「汚水処理原価」について、例年、分流式の下水道に要する資本費の内、その経営に収入を充てることが出来ないと認められる経費を、一般会計から繰り入れているため一定して推移しています。「施設利用率」は類似団体平均や全国平均より高く効率性は高いといえます。本市では、整備区域の拡大に伴い処理区域内人口が増加し、水洗化人口は順調に増加していますが、「水洗化率」は、類似団体平均や全国平均より低くなっていることから、安定した収入確保のため、未接続世帯の減少に取り組む必要があります。

老朽化の状況について

「有形固定資産減価償却率」は、類似団体平均と同程度で、全国平均より低いという状況ですが、今後も年々上昇する見込みです。本市では整備区域を拡大し、平成29年度には下水管布設延長の増加が、法定耐用年数を超えた管渠延長の増加を上回ったため、「管渠老朽化率」は改善しましたが、今後集中的に整備してきた管渠が耐用年数を迎えるため類似団体や全国同様、悪化していくことが予想されます。現時点において法定耐用年数による改築更新の必要な管渠が下水管布設延長に対して少ないことから、「管渠改善率」は低い割合となっています。しかし、昭和62年から平成16年にかけて年間50kmを超える管渠の整備を行っており、今後法定耐用年数を経過した管渠が急激に増えることから、ストックマネジメント計画に基づいた計画的な改築更新が必要となります。

全体総括

本市では、公共下水道事業と特定環境保全公共下水道事業を1つの会計(公共下水道事業会計)で処理し、使用料体系も同一となっています。公共下水道事業は、合併に伴う未普及解消事業により現在も整備区域を拡大し、令和元年度末の完成を予定していますが、今後法定耐用年数を経過する管渠の増加が見込まれることから、平成31年2月に策定した経営戦略を基に、更新について検討していく必要があります。また、「経費回収率」が、100%を下回る水準が続いているため、公営企業の原則である独立採算の観点から、下水道使用料の改定について検討していく必要があります。

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