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本県は、全国でも3番目に人口が少ないことに加え(平成27年国勢調査728,276人)、人口の減少率も高く(平成22年→平成27年国調でも人口の減少率は4.7%で全国第4位)、また、県内に大型産業がないこと等により、財政基盤が弱い(※)状態が続いている。(※平成29年度基準財政需要額:2,314億円、基準財政収入額:623億円)第3期産業振興計画に基づく重点施策を着実に実行するとともに、県政運営指針に基づく人件費の抑制や事務事業の見直し等による歳出削減に取り組むことなどにより、財政の健全化を図る。
平成25年度は給与カットの実施により一時的に数値は改善したが、平成26年度から悪化している。平成29年度は、退職手当債の発行額の減に伴い人件費に充当する一般財源の増などにより分子となる歳出における経常経費充当一般財源等が増となった一方、普通交付税の減などにより分母となる経常一般財源等が減となったことから、前年度から1.2ポイント悪化し、依然として類似団体平均を下回る状態が続いている。このことは、人口減少と高齢化が進んでいる本県では、財政基盤が弱いことに加え、後期高齢者医療給付費負担金等の義務的な経費の負担が大きいことが要因として考えられる。こうした状況も踏まえ、平成31年度当初予算編成においても事務事業の見直し等により一般財源の必要額を圧縮し、予算の重点化と事業のスクラップアンドビルドを行った。今後も引き続き、国庫補助事業の活用、一般財源の多い事業や補助金等の再精査等に取り組む。
本県では人口減少と高齢化が全国から10~15年先行しており、多様な課題に対応するため、「産業振興計画」「南海トラフ地震対策行動計画」「日本一の健康長寿県構想」等に関連する経費(※)を要しており、類似団体を上回る状態が続いていたが、平成28年度以降は類似団体平均より数値が改善されているところ。(※)移住案内業務、輸出関連業務、南海トラフ地震対策行動計画の策定、健康キャンペーンやがん検診業務等もっとも、人口1人あたりの決算額はほぼ同額で推移しているところであり、今後も引き続き、国庫補助事業の活用、一般財源等の多い事業の再精査等により、歳入歳出全般にわたって見直しに取り組む。
これまで一律的に行ってきた特別昇給や初任給の昇給短縮措置の運用廃止、昇任・昇格の厳格な運用等、給与制度の総合的見直しは全て実施済みとなっている。また、平成17年4月から平成21年12月まで給与カットを実施し、平成25年度にも給与カットを実施した。ラスパイレス指数は国家公務員の水準を下回る状態が続いている。(注:ラスパイレス指数の数値は前年度数値を引用している。)
平成27年度までは類似団体平均を上回っていたが、平成28年度以降若干下回り、ここ数年間はほぼ横ばいの状況となっている。本県は面積が広く、県土の大部分を森林が占め、地形も東西の距離が約190㎞に及んでいることから、行政サービスの提供が非効率となり得る地理的な要因を有している。また、人口規模の小さな市町村が多く(34市町村のうち19市町村が人口1万人未満)、県から市町村に対して多くの人的・財政的支援を必要としている。本県では、これまで行政改革プランに基づき、業務の効率化や事務事業の見直し等による職員数のスリム化に取り組んできた結果、職員数は減少(知事部局平成6:4,697人→平成30:3,374人)してきたが、平成27年度に策定した「県政運営指針」では、平成31年度までは現行の3,300人体制を維持し、重要課題に正面から取り組むとともに財政健全化への取組を進めることとしている。
ここ数年は、これまでの起債発行の抑制による元利償還金の減少などにより改善傾向が続いていたが、平成29年度は、地方債の元利償還金等が増加したことなどにより、前年度から0.1ポイント増加した。今後控えている大規模事業などにより普通建設事業費のピークは平成32年度頃と見込んでいるが、これらの所要額をしっかり精査することで県債発行の抑制を図るなどして数値の改善に努める。
職員数の減に伴う退職手当負担見込みが減となる一方、地方債残高の増などにより、平成29年度は9.7ポイント増加し、類似団体平均を上回っている。今後も引き続き、国庫補助事業の活用、一般財源の多い事業や補助金等の再精査等により、歳入歳出全般にわたって見直しに取り組む。
平成27年度・28年度は、新陳代謝による職員給の減はあったものの、退職者数の増による退職手当の増があったことから数値はほぼ横ばいであった。これに対し平成29年度は、退職手当の減等により人件費の決算額自体は減少したものの、退職手当債の発行抑制(平成28年度約38億円→平成29年度約23億円)に伴う充当一般財源の増加により経常収支比率は前年度から0.7%増となった。本県では、給与制度の総合的見直しは全て実施済みとなっていることに加え、今後の退職者数のピークが平成33年度に控えていることからここ数年は厳しい見通しであるが、引き続き県政運営指針に基づく人件費の抑制に取り組むことなどにより、数値の改善に努める。
平成29年度は新図書館複合施設整備に伴う備品の購入等により0.3%増となった。本県では人口減少と高齢化が全国から10~15年先行しており、多様な課題に対応するため、「産業振興計画」「南海トラフ地震対策行動計画」「日本一の健康長寿県構想」等に関連する経費(※)を要してきたため、類似団体平均よりも上回る傾向が続いている。(※)移住案内業務、輸出関連業務、南海トラフ地震対策行動計画の策定、健康キャンペーンやがん検診業務等こうした状況を踏まえ、平成31年度当初予算編成においても事務事業のスクラップアンドビルドを徹底したところ。今後も引き続き、国庫補助事業の活用や一般財源の多い事業の再精査等により、歳入歳出全般にわたって見直しに取り組む。
ここ数年間横ばいが続いていたが、平成29年度は台風21号による風倒木処理にかかる道路維持管理費の増などの特殊要因により維持補修費の決算額が増(対前年度比8.2%)となったことなどに伴い経常収支比率も0.3%の増となった。もっとも、既存ストックの維持修繕は今後増加が見込まれるところであり、特定財源の活用などにより数値の改善に努める。
平成29年度は、子どものための教育・保育給付費負担金などが増となる一方で、津波避難対策等加速化臨時交付金などが減となり、補助費等の決算額及び経常収支比率ともに減となった。本県では「産業振興計画」「南海トラフ地震対策行動計画」「日本一の健康長寿県構想」等に関連する経費を要してきたため、類似団体平均を上回る状況が続いている。こうした状況を踏まえ、平成31年度当初予算編成においても事務事業のスクラップアンドビルドを徹底したところ。今後も引き続き、国庫補助事業の活用や一般財源の多い事業の再精査等により、歳入歳出全般にわたって見直しに取り組む。
経常収支比率は横ばいとなっており、類似団体平均を下回っている。今後は、国の「3か年緊急対策」を最大限に活用し防災・減災に資するインフラ整備を加速化するとともに豪雨災害等による被害からの復旧に全力で対応する一方で、その他の公共事業等については事業量を平準化するなどにより、投資的経費の所要額をしっかりと精査し、県債残高の安定的な推移を確保し、数値の改善に努める。
前述のとおり、人口減少と少子高齢化が全国より10~15年先行している本県においては多様な課題が山積しており、「産業振興計画」「南海トラフ地震対策行動計画」「日本一の健康長寿県構想」といった重点施策に関連する経費を要してきたため、類似団体平均を上回る状況が続いている。こうした状況を踏まえ、平成31年度当初予算編成においても事務事業のスクラップアンドビルドを徹底したところ。今後も引き続き、国庫補助事業の活用や一般財源の多い事業や補助金等の再精査により、歳入歳出全般にわたって見直しに取り組む。
(増減理由)財政調整基金については、財源対策に係る取崩額は減となったものの決算剰余積立金の減による積立額の減などもあり、年度末残高は減となった。減債基金については、財源対策に係る取崩額の増などにより、年度末残高は減となった。その他特定目的基金については、事業への充当により概ね減少傾向にあるものの、国民健康保険財政安定化基金の原資造成のための積立額が大きかった(約11.8億円)こと等により全体として増額となっている。(今後の方針)財政調整基金及び減債基金については、中長期的な財政運営を見据え、予算編成においては可能な限り取崩しを抑制し、将来への備えを確保する必要がある。基金残高と県債残高とのバランスをとりながら、安定的な財政運営のために必要な残高を確保していく。その他特定目的基金については、使途に沿った適正な事業に計画的に充当していく。
(増減理由)財源対策に係る取崩額は減となったものの決算剰余積立金の減による積立額の減などもあり、年度末残高は減となった。(今後の方針)中長期的な財政運営を見据え、予算編成においては可能な限り財政調整基金の取崩しを抑制し、将来への備えを確保する必要がある。基金残高と県債残高とのバランスをとりながら、安定的な財政運営のために必要な残高を確保していく。
(増減理由)財源対策に係る取崩額の増などにより、年度末残高は減となった。(今後の方針)中長期的な財政運営を見据え、予算編成においては可能な限り減債基金の取崩しを抑制し、将来への備えを確保する必要がある。基金残高と県債残高とのバランスをとりながら、安定的な財政運営のために必要な残高を確保していく。
(基金の使途)●地域福祉基金:地域のすべての人々が健康で生きがいをもち、安心して過ごせるような、明るく活力のある長寿・福祉社会づくりの推進●職員等こころざし特例基金:南海トラフ地震対策の加速化を図り、特に本県の将来を担う子どもたちの安全・安心を確保する対策の推進(増減理由)●国民健康保険財政安定化基金(1,176百万円増):原資造成のための積立による増額●職員等こころざし特例基金(345百万円減):事業への充当による減額(今後の方針)●国民健康保険財政安定化基金及び国民健康保険財政調整基金は、平成30年度から国民健康保険特別会計(普通会計外)へ移行するため、普通会計の整理における基金残高はゼロとなる見込み。
「有形固定資産減価償却率」は、類似団体と比較し低水準ではあるものの、都道府県平均と比較すると高水準となっている。今後も数値が上昇することが想定されるため、平成29年3月に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、施設の更新・統廃合・長寿命化等を計画的に進めるなど公共施設等の適正管理に努める。
・将来負担費率は、職員数の減により退職手当負担見込額が減少したものの、地方債残高が増加したことなどにより、前年度を6.4ポイント上回る161.3%となり、類似団体と比較しても高い水準となっている。・平成29年3月に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、施設の更新・統廃合・長寿命化等を計画的に進めるなど公共施設等の適正管理に努める。
・将来負担比率は、一般単独事業債の増加に伴い、地方債残高が増加したことや基金残高が減少したことなどにより、前年度から9.7ポイント増加した。・実質公債費比率は、28年度に比べ29年度は元利償還金が増加したことなどにより、前年度から0.1ポイント上回る10.3%となった。