経営の健全性・効率性について
経営の健全性・効率性は、①~⑦の各指標とも水準以上を保っており問題ない。給水に係る費用は料金収入で十分に賄っており、欠損金もなく、十分耐え得るだけの現金等もある。また、今後の人口減少の見込みから施設規模の縮小化を図り、1日最大給水量を35,100m3から21,400m3に変更したたことにより、施設利用率は大幅に向上した。⑧有収率は、漏水件数の増加等に伴い、低下傾向が続いているため、漏水調査や管路老朽化診断を実施し改善に努める。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率は、50%を超えており、計画的に施設を更新していく必要がある。②③管路については、経年化が進んでおり、早急に更新する必要があるが、ここ数年は修繕対応が続いており、更新工事は低水準にとどまっている。また、有収率が年々低下傾向にあることから、漏水調査や管路の老朽化診断を実施し優先順位をつけながら、効率的に更新を進めていく必要がある。
全体総括
水道事業の経営は、現在は比較的安定しているが、給水収益が年々減少し、今後は施設の維持管理費用の増加が見込まれるなど、経営状況の見通しは非常に厳しい。また、漏水等による有収率の低下から、施設・設備の老朽化が顕著であり、今後は施設の更新も大きな課題となると予想されるため、更新においては、収支のバランスと効率性の観点から更新箇所の選定を行うなど、より健全で効率的な経営に努める。