収益等の状況について
西郷港埠頭立体駐車場は、西郷港付近の駐車場不足による道路の混雑を緩和するため設置されたものである。西郷港や付近の商業施設の利用者等により安定した利用が見込まれる上、指定管理者制度の導入により経費の節減を図り、①収益的収支比率・④売上高GOP比率は他団体と比較しても高い水準を維持している。
資産等の状況について
立体駐車場は、平成元年に整備され、小修理を加えながら現在に至っているが、大規模な改修等の必要は認められない。公共施設総合管理計画では、施設の更新時期は施設整備後50年と設定されていることから、約20年後には立体駐車場の更新時期を迎えることとなる。このため、更新費用に充てるため駐車場整備基金を積み立てており、平成29年度末残高は40,260千円、平成30年度末も4,000千円を積み立てる予定である。
利用の状況について
西郷港付近の駐車場であるため、隠岐汽船の利用者及びその送迎のための利用に加え、近隣の商業施設等の利用や周辺住民の利用もあり、稼働率も他団体と比較して高くなっている。隠岐汽船の繁忙期には満車になることも多いことに加え、平成29年4月から「隠岐の島町航路・航空路旅客運賃助成事業」の実施に伴い隠岐汽船の利用者も増加し、駐車場の利用者も増加傾向にある。今後もこの状態は続くものと考えている。
全体総括
立体駐車場は、利用状況やその設置目的から必要性は認められ、収益等の状況も良好であるので、引き続き現状通り運営していくべき施設であると考える。経営戦略を作成するにあたり、施設の民間譲渡も検討する必要があるが、駐車場内に下水道事業に関する施設を設置する計画があることや西郷港周辺の公共事業の関係車両を優先的に駐車させることがあるなど隠岐の島町の行政目的での利用が見込まれることから慎重に進める必要がある。