経営の健全性・効率性について
当町では、集合処理合併浄化槽を利用していた地域を公共下水道に接続する事業を進めている。現在の処理区域内人口9,372人の内、水洗化率が100%である集合処理合併浄化槽を利用していた地域の人口が6,757人と多くを占めている。前年度と比較し収益的収支比率や経費回収率が低く、また企業債残高対事業規模比率が高くなっているが、平成30年度から地方公営企業法の財務規定を適用し打ち切り決算を行ったことにより使用料収入が減少していることが主な要因である。また前年度より年間有収水量が減少したことで汚水処理原価が高くなっている。従前より一般会計からの基準外繰入金に頼っているところであることから、経営健全化対策として平成30年度より地方公営企業法の財務規定を適用し下水道事業の経営状況の明確化・経営基盤の強化を図る。
老朽化の状況について
平成4年着手のため新設管路24.9Kmについては老朽化はないものの集合処理合併浄化槽地域内にあった管路28.9Kmについては約40年から30年経過しているため、管路の更新工事を行う必要があり、平成24年度から取り組んでいる。また平成27年度に長寿命化計画を策定し、28年度から5ヵ年計画で管渠更新工事を実施しており、平成29年度は例年に比べ工事規模が大きかったため、管渠改善率が高くなっている。
全体総括
平成30年度より地方公営企業法の財務規定を適用し下水道事業の経営基盤の強化を図り、より効率的な整備を進める。また、今後も未供用の集合処理浄化槽地域の接続とその他人口集中地域の普及を進め、平成37年度の事業概成を目指す。老朽化している管路については、長寿命化計画に基づき費用負担の平準化を図って改修を行う。