経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率の減少については、平成26年度において実質収支赤字を解消し、平成27年度に赤字補てんのための他会計繰入金が無くなったことによる総収益の減に伴うものです。④企業債残高対事業規模比率については、ほぼ平均値に近い数値となっており、平均値を上回っていた平成23年度以降、経営は改善してきているものと考えます。平成26年度には10年ぶりに赤字決算を解消し、平成27年度も収支は黒字となっています。⑤経費回収率は類似団体と比較すると平均値以上の水準となっています。これは流域下水道への接続により、汐見下水処理場において処理場機能を廃止し、ポンプ場機能のみの施設へ改善したことによる経費削減効果が表れてきたものと考えます。⑥汚水処理原価が平均値より高いのは、流域下水道への維持管理負担金が年々増加傾向にあることが要因であると考えます。関連自治体での管渠更生等による不明水対策や、本市におけるより効率的な施設運転の検討により、汚水処理費の縮減に努めることが望ましいと考えます。⑦施設利用率については、平成24年度をもって、施設改善事業により汐見下水処理場の処理機能を廃止したため、平成25年度以降の該当数値がなしとなっています。⑧水洗化率については、整備を急速に進捗させたため水洗化が追い付かず、平均値より下回っている状況ですが、平成27年度で汚水整備普及率は96.25％となり、人口密集地での整備は概ね完了しています。水洗化促進事業にも努めており、今後は水洗化率も向上してくるものと考えます。
老朽化の状況について
①②の指標については該当数値なしのため、未記入とします。③管渠改善率については、本市の施設が昭和48年10月の供用開始以来43年を経過しているものの、法廷耐用年数50年を超える管渠延長が無いため、当該値が0.00％となっているものです。
全体総括
水洗化率向上については、助成金制度や環境整備資金貸付金制度の拡充についてのPRを広報誌や市のホームページで行うとともに、未水洗化世帯への戸別訪問や依頼文書の送付を行う等の、従前からの事業を継続し、水洗化の一層の促進を図ります。また、経営の健全性や計画性、透明性を向上させ、長期的に安定した経営を持続させていくために、平成32年度から公営企業法の適用を目指し、現在企業会計への移行作業を進めているところです。この作業の中で、法適後の経営を見据えて現在の施設運転等の状況について検討し、経費の縮減に努め、円滑な企業会計への移行を目指し、経営基盤の強化を図っていきます
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2021年度