収益等の状況について
令和元年度は前年度と比較し、①収益的収支比率、④売上高GOP比率、⑤EBITDAで数値が上昇している。要因として、籠田公園改修工事の完了に伴い利用者が増加したことによる総収益及び営業収益の増、また、施設維持修繕費が減少したこと等による総費用及び営業費用の減によるものである。①収益的収支比率平均値を26.7%下回っているものの総費用の減少等により9.0%増の107.1%となり黒字となった。④売上高GOP比率前年度と比較し、営業費用の減少等により8.6%増6.6%となり、平均値を17.1%上回っている。⑤EBITDA減少傾向かつ平均値を下回っていることから経営改善に向けた取り組みが必要である。
資産等の状況について
本市駐車場整備事業は、地方公営企業法を適用していないため、一部指標について「該当数値なし」としている。⑧設備投資見込額令和2年度については定期的な点検・修繕によるメンテナンスを実施するのみの予定であり適切な範囲内での維持管理費による運営が見込まれる。ただし、令和3年度以降には駐車場躯体等の大規模改修が予定している。今後は施設の老朽化に伴い、設備投資に係る費用の増加が見込まれる。
利用の状況について
⑪稼働率籠田公園改修工事が完了したこともあり前年度から4.3%増加となるが、傾向としては減少傾向にある。近隣に民間の同業他社による時間貸駐車場が増加したこと等に伴う利用者の分散が影響していると考えられる。また、平均値を大きく下回る状況となっている要因として、入出庫した台数を利用台数としているため、収容台数の半数以上を占める定期利用者枠については一部利用状況の把握ができないことが挙げられる。
全体総括
令和元年度については、令和元年7月に籠田公園の整備が完了したことで前年度と比較し経営状況の改善が見られた。同地域において民間事業者による時間貸駐車場が増加しており、市民ニーズの一部が充足されたことにより、利用台数が減少傾向にあるが、近接する市民会館は駐車場台数が乏しく、催事の際には本駐車場の活用が必要不可欠である。このような状況を踏まえ、指定管理者から市に納付される納付金の額について、利用料金収入の実績を勘案して水準設定を見直すことを検討している。また、令和2年度末までに経営戦略を策定し、今後も健全運営を継続するべく事業の効率化を進めていく必要がある。