収益等の状況について
平成30年度は前年度と比較し、全ての項目で数値が低下しているが、これは利用料金収入の減少によるものである。原因としては第一に、籠田公園の改修工事に伴い公園利用者や周辺利用者が減少したこと、第二に、近隣に空き地対策の時間貸・月極駐車場が増え利用者が流れたこと、第三に近隣法人が退去したことにより法人利用者が減少したことが挙げられる。①収益的収支比率、④売上高GOP比率、⑤EBITDA総費用及び営業費用は減少したものの、総収益及び営業収益の大幅な減少により、各指標において赤字又は負数となった。なお、引き続き他会計補助金には頼ることなく運営を行っている。
資産等の状況について
本市駐車場整備事業は、地方公営企業法を適用していないため、一部指標について「該当数値なし」としている。⑧設備投資見込額今後10年間においては、令和元年度に案内標示板建替を実施する他は定期的な点検・修繕によるメンテナンスを実施するのみの予定であり、経常収益に対して適切な範囲内での維持管理費による運営が見込まれている。
利用の状況について
利用台数は年々減少傾向にある。⑪稼働率類似施設平均値を大きく下回っている状況が続いているが、これは収容台数210台中、120台分が定期利用者枠となっており、月極で契約している方の利用状況が一部把握できず、反映されていないためである(利用台数は入出庫した台数のみをカウントしている)。しかし、それを勘案しても稼働率は年々減少傾向にあるが、主な要因としては、籠田公園の整備工事を実施したことや、近隣に民間の同業他社による時間貸駐車場が増加したこと等に伴い利用者が分散したことが挙げられる。
全体総括
平成30年度については前述したような複合的な要因により収益が減少し、各指標について数値が下落してしまったものの、令和元年7月に籠田公園の整備が完了したことで次年度以降については利用者数の増加を見込んでいる。また、同地域において民間事業者による時間貸駐車場が増え、市民ニーズの一部が充足されたことにより、利用台数が減少傾向にあるが、近接する市民会館は駐車場台数が乏しく、催事の際には本駐車場の活用が必要不可欠である。このような状況を踏まえ、指定管理者から市に納付される納付金の額について、利用料金収入の実績を勘案して水準設定を見直すことを検討している。また、令和2年度末までに経営戦略を策定し、今後も健全運営を継続するべく事業の効率化を進めていく必要がある。