愛知県:流域下水道

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経営比較分析表(2016年度)

経営の健全性・効率性について

本県の流域下水道事業における経営状況は、収益的収支比率がおおよそ60%台であり、単年度収支が黒字であることを示す100%を大きく割り込んでいるとともに、企業債残高は低下傾向ではあるものの、企業債残高対事業規模比率は、類似団体平均値よりも2倍以上高くなっていることから、健全性の高い状態にはありません。また、施設利用率は類似団体平均値を上回り汚水量に見合った処理施設となっているものの、汚水処理原価は70円台で、類似団体平均よりも10円以上高くなっていること、水洗化率は、80%台であり、類似団体平均値に比べ10%程度下回っていることから、下水道の普及が十分でなく、効率性も良い状態ではありません。これらの要因として考えられるのは、本県では、昭和55年の豊川流域下水道の供用開始に始まり、平成25年の新川西部流域下水道の供用開始に至るまで、11の流域下水道を順次展開してきており、供用間もないため、接続率が低く有収水量が少ない流域も複数あることや、伊勢湾等閉鎖性水域の水質改善のために高度処理を行っていることから、終末処理場等施設の整備費や管理費が大きくなり、類似団体平均に比べて、経営の健全性や効率性の度合いは低い状態になっています。

老朽化の状況について

管路施設は、流域ごとに策定した管渠点検計画により定期的な点検を実施しております。現時点では、平成15年6月19日国土交通省事務連絡による耐用年数の50年に達している管渠はありません。ただし、一部の流域下水道において、腐食による劣化が確認されたため、平成28年度から計画的な改築工事を実施しております。なお、今後10年には、一部の管渠について耐用年数の50年を経過するため、引き続き点検により劣化の確認を行い、必要であれば適切な修繕を実施し、将来の改築に備えてまいります。

全体総括

下水道事業は、地域のまちづくりの根幹的施設として、その他の政策と密接な関連性を有しており、下水道の利用可能区域の整備には、長期的な展望の下、計画的に実施されますが、事業の特性として、汚水量の増加に合わせて計画的に処理場等施設を増設していくものの、初期の段階では、整備に一定のまとまった建設投資が必要となります。一方で、事業収入は、下水道の利用可能区域が拡大して各家庭が下水道へ接続することにより得られるため、汚水量の増加に伴う収入の安定までには長期を要します。各家庭へと繋がる下水道の整備は市町が行っていることから、関連市町との連携をより一層図って下水道の普及促進に努め、事業収入を増加させるとともに、施設の長寿命化によるライフサイクルコストの縮減を行うことにより、経営の健全性・効率性の確保に取り組みます。

類似団体【E1】

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