地域において担っている役割
地域医療の基幹病院として、可能な限り当院で完結できるよう取組み、対応しきれない重篤な患者様や、専門的な治療を要する患者様については3次救急医療機関と緊密な連携により、必要な治療を切れ目なく受けられるようにし、地域包括ケア病床に加え、訪問診療や訪問看護で患者様をサポートし、都市圏から遠く離れていても、可能な限り格差のない医療の提供を行う。
経営の健全性・効率性について
令和2年度はコロナ禍によって、患者数の減少で医業収益が落ち込み、経常収支比率、医業収支比率、病床利用率は前年度より減少しました。しかし経常収支比率は100%以上を維持し、累積欠損金比率が無く医業収支比率や病床利用率は類似病院平均値、全国平均値より高く、また入院及び外来患者1人1日当たりの収益も昨年度より増加していることから経営の健全性・効率性は保たれたと考えております。
老朽化の状況について
1床当たりの有形固定資産については、当病院は平成2年度に病床数188床として改築され、その後減床し100床となったことで、1床あたりの有形固定資産は、全国平均値や類似病院平均値より高くなっている。有形固定資産減価償却率は改築から30年経過により全国平均値や類似病院平均値より高いと考えております。器械備品減価償却率では、令和2年度は令和元年度の電子カルテシステムを更新したが依然有形固定資産の老朽化は進んでおります。今後も計画的に施設改修や器械備品の更新に取り組んでいきます。
全体総括
令和2年度の経営状況は、コロナ禍により医業収益が落ちこみ経常収支比率は昨年度より2.8ポイント減少の100.7%となり厳しい状況となった。今後も厳しい経営状況は続く見込ですが、地域の基幹病院として「医療・保健・福祉」の総合的なサービスと格差のない医療の提供を行うため、必要病床数を検討し、医師、看護師、薬剤師の人材確保や計画的な施設改修、器械備品の更新に今後も取り組んでいきます。