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平成17年11月に1市3町による新設合併を行った。合併前の旧酒田市の16年度指数は0.62だったが、合併直後の平成17年度は、旧3町地域が過疎地域でもともと自主財源が少ないこともあり0.50となり、その後、平成18年度から平成21年度までは同程度で推移していたが、長引く景気の低迷により自主財源が減少傾向にあることなどから、平成22年度以降減少している。平成27年度は地方消費税交付金や市税の増等で基準財収入額が増加したことなどにより、前年度から0.01ポイント増の0.46となった。今後とも歳出削減、地方税の徴収強化等の取組みを通じて財政基盤の強化に努める。
主な増要因としては以下。①給料表改定及び勤勉手当支給率改定による人件費の増②退職手当の増による人件費の増③国民健康保険特別会計(事業勘定)、公共下水道事業特別会計、農業集落排水事業特別会計、介護保険特別会計への繰出金の増近年より依然高い比率となっていることから、引き続き自主財源の確保、物件費の縮減、給与の適正化による人件費の削減、行財政集中改革プランの取組みなどを通じて経常経費の削減に努める。
近年、人口1人当たりの人件費、物件費等決算額が類似団体平均より上回っている中、前年度に比べて各項目が増加し、依然として類似団体と比較し高水準にある。今後も、類似施設の統廃合等により、施設の維持管理費に努めるとともに、新行財政改革プランに基づき、継続的な事務事業の見直しやアセットマネジメントの導入を通じて経費の削減に努める。
合併前の旧酒田市の平成16年度ラスパイレス指数は97.4だったが、合併後は95~98台の指数を推移している。平成27年度(平成28年4月1日現在)は98.3と、昨年度比で1.0ポイント上昇したが、類似団体と比較すると依然として平均を下回っている。
平成27年度の人口千人当たり職員数(平成28年4月1日現在)は、市長公室の新設、ふるさと納税の対応や地方創生など、重点的な事業のための増員、消防団事務の一部事務組合からの引上げ、大学修学制度の新設や財団法人への派遣開始など新たな人員が必要となり、多くの定年退職者を再任用職員として活用するなどして対応しており、人口も減少傾向にあることから、前年度に比べて増加している。定員適正化計画に沿った削減は目標を達成したが、今後増え続ける再任用職員を活用しながら、定員の管理を行っていく。
平成27年度単年度の実質公債費比率は、前年度と比較すると、公債費財源の減少による分子の減少や標準税収入額の増加による分母の増により、前年度と比較すると0.2ポイントの減少となった。しかしながら、平成24年度単年と比較すると1.6ポイントの増加であり、結果、3か年平均では前年度比0.5ポイント増となった。今後も新行財政集中改革プランに掲げたとおり過疎対策事業債や合併特例事業債等の有利な財源を有効に活用し、公債費と市債残高について適切に管理を行っていく。
将来負担比率については、類似団体平均を上回ってはいるが、前年度に比べて地方債現在高や組合等負担等見込額、公営企業等繰入見込額をはじめとする将来負担額が減少したこと、一方で標準税収入額が増加したことなどを受け、前年度比で4.1ポイント減の40.5%となっている。今後も、後世への負担軽減が図られるよう、新規事業の計画的な実施等、新行財政集中改革プランに基づき、財政の健全化を図っていく。
人件費に係る経常収支比率は、職員数削減、昇給抑制、特殊勤務手当の見直し等により類似団体平均を大きく下回っている。平成27年度は任期付保育士や再任用職員の採用等による単価減により給料が減少したものの、給料表の改定や退職手当支払いの増加等により、結果、0.1ポイントの増となった。今後も引き続き、新行財政改革プランに基づき、定員管理及び給与の適正化に努める。
物件費に係る経常収支比率は、平成22年度を境に上昇傾向にあったが、平成27年度は前年度同様、施設に係る燃料費や光熱水費等の管理経費の減少を受け、前年度から0.3ポイント減の11.7%となった。類似団体平均を下回っているものの、今後は施設に係る光熱水費等の管理経費が高水準で推移していくものと考えられることから、予算編成時における要求額の縮減、事務事業の見直し等により、物件費の削減に引き続き努めていく。
扶助費に係る経常収支比率は、これまでも類似団体内で低い水準で推移している。平成27年度は、中学生以下への子育て支援医療扶助費の増の他、従来からの保育所入所扶助費や障がい福祉サービス給付費等の増傾向が続いていることを受け、0.5ポイントの増となった。扶助費については全国平均や類似団体平均値も上昇傾向を示していることから、今後も扶助費に係る経常収支比率は全国的な動向に影響を受けると考える。
その他に係る経常収支比率は、年々上昇傾向にあり、類似団体内でも高い水準で推移しているが、平成27年度は前年度から0.8ポイント増の19.9%となった。主な要因としては制度改正による国民健康保険への繰出金の増の他、依然として高い割合を占める下水道事業や介護保険、後期高齢者医療に対する繰出金が挙げられる。繰出金は、法令に基づくものなどによることから今後も増加していくと見込まれる。維持補修費については、今後の施設の状況を十分に点検・確認の上、必要最小限の費用を把握し、より一層の削減に努めていく。
補助費等に係る経常収支比率は、前年度と比較して0.4ポイント減少している。主な要因としては、酒田地区広域行政組合分賦金の減等によるものである。今後も引き続き、補助金、負担金等の必要性を十分検証し、見直しを進め、適正化に努めていく。
近年の公債費に係る経常収支比率は、借入額の大きい合併特例事業債や平成25年度に借入した第三セクター等改革推進債の元金償還が開始したことなどを受け、増傾向にあった。しかしながら、平成27年度は地方独立行政法人への貸付金に係る定時償還額(歳入)が増加したことから昨年度より0.3ポイントの減となった。今後も、新行財政集中改革プランに掲げたとおり、引き続き公債費と市債残高の適正な管理に努める。
公債費以外に係る経常収支比率は、近年、同水準で推移してきたが、平成27年度は前年度と比較し0.7ポイント増加した。全国平均で1.5ポイント、類似団体平均で2ポイント下回っているものの、今後も新行財政集中改革プランの取組等を通じて経常経費の削減に努めていく。
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