経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率総費用と地方債償還金にしめる総収益の比率近年は70%以上で数値が移行している。今回は総収益も減額となったが、費用に占める償還額が減ったことにより、76.61%の数値となった。④企業債残高対事業規模比較率料金収入に対する企業債残高の割合。大きい事業が無く近年は起債残高の減少に合わせ年々数値が下がっている。今後も事業と返済額のバランスに留意する。⑤経費回収率使用料で賄うべき経費の比率低い数値に留まっているが、限られた地域内の事業であり大きな数値の上昇は見込めない。経費の改善等は引き続き傾注して行く。⑥汚水処理原価1㎥当たり汚水処理に要した費用。近年は類似団体と近い値で推移していたが、H24年度から平均値を上回る原価になっている。有収水量減少の影響が大きいと思われる。経費の見直し等で改善に努める。⑦施設利用率施設の処理能力(一日)に対する日平均の処理水量の割合。こちらもH24年度から類似団体平均値より下がった数値となっている。季節や天候で変動があるため一概に規模縮小の措置はとれないが、経過を注意深く見ていきたい。⑧水洗化率処理区域内汚水処理人口割合。水洗化率は近年ほぼ横ばい。水洗化率増加によって各種数値の改善に繋がるので、引き続き接続率の増加に努める。
老朽化の状況について
整備が始まった平成11年の供給開始。今後も各施設の修繕等に基を配りながら、改修・更正に細やかに対応していきたい。
全体総括
今後、公共・農集など市で行う下水道事業と調和を図りながら、市民の理解を得られる範囲で段階的な料金改定により、収入の増加につなげたい。建設工事に要した起債元利償還金は減少しており、施設の改修などを除き、事業にかかる経費は処理場の運営費になって行くため、施設運営など見直し、かかる経費の削減に努める。維持管理費、資本費を使用料金でまかなう事が公営企業会計の原則であるが、現在は維持管理費の一部充当となっている。水洗化率の向上、適正な料金価格設定、経費の見直しによる削減で各経営指標の向上を目指していく。