経営の健全性・効率性について
汚水処理原価については、地理的条件や人口要件から、類似団体、全国平均と同様高い数値を示している。平成27年10月に使用料を改定し、一定の引き上げを行ったが、経費回収率は5割程度であり、このことが経営上の根本的な課題であると捉えている。経常収支比率、累積欠損金比率については良好な状態であるため、今後も現状を維持したい。
老朽化の状況について
本事業は、昭和59年供用開始であるため、管渠の点検・診断等を実施し、適正な維持管理を図るとともに、事業初期に布設した管渠について計画的な更新を図るよう準備を進めたい。
全体総括
本事業の処理区域は、島しょ地域特有の地理的条件により、小規模処理区を複数有することで、多くの費用を要している。低い経費回収率が示すとおり、経営にあたっては、収益の不足分を一般会計補助金により補っている状態である。平成28年4月に、地方公営企業法を適用し、同時に集合処理4事業(公共・特環・漁集・農集)の会計統合を行った。本事業単独での経営改善は厳しい状態であるため、会計全体での経営健全化を図りたい。