経営の健全性・効率性について
簡易水道事業については、小規模のわりに給水区域内の集落が点在しているため建設費が割高となり、主な財源となる元利償還額の増大につながり、資本費及び給水原価を引き上げる大きな要因となっている。歳入に関しては、給水区域内において、賃貸住宅の建設が活発化したことにより、平成19年度より料金収入が伸びを示していたが、平成26年9月に簡易水道料金を上水道料金と統合したことにより料金収入が大幅に減となった。しかしながら、定住施策等により料金収入は増加傾向である。今後においては、家屋新築や、井戸水からの切替による、新設増加が見込まれるものの微増で推移していくものと考えており、経営の改善・合理化をより徹底し、原価を抑制する必要がある。令和2年度決算は、公営企業会計適用初年度であり、今後の推移も注視することとし、今後の更新需要に対応するための流動資産や収益確保に努めていく。
老朽化の状況について
供用開始が平成11年であり、老朽管は存在しない状況である。
全体総括
現在、水道事業との統合を検討しているが、統合することによる、収支状況や財政措置の観点から、情勢を注視しながら進める必要がある。なお、簡易水道事業については、令和2年度に地方公営企業法の一部適用を行い、企業会計に移行した。今後も企業会計の中で、適切な事業運営に努めていく。今後については「宮若市簡易水道事業経営戦略」に基づき、さらなる効率的な運営を行い、経費の削減を図らなければならない。併せて、近隣自治体との連携や、水道広域化も検討を進めたい。