宇和島市:宇和島市立吉田病院
団体
38:愛媛県
>>>
宇和島市:宇和島市立吉田病院
地方公営企業の一覧
簡易水道事業
末端給水事業
公共下水道
漁業集落排水
市立宇和島病院
宇和島市立吉田病院
宇和島市立津島病院
収録データの年度
2023年度
2022年度
2021年度
2020年度
2019年度
2018年度
2017年度
2016年度
経営比較分析表(2019年度)
地域において担っている役割
宇和島市吉田地域における、入院機能を備える数少ない医療機関の一つであり、主に在宅・施設等患者の急性増悪及び急性期治療後の継続治療とリハビリテーションを中心に、吉田地域の中核病院として、地域医療の向上に努めている。
経営の健全性・効率性について
常勤医師が、平成15年度から平成28年度までに、11名から3名(うち1名は歯科医師)にまで減少し、それに伴い病床数も144床のうち44床減床し、100床で運営している。収支も相関して悪化したが、平成26年度以降は経常収支の黒字を維持している。平成31年1月より地域包括ケア病床を4床増床、また地域包括ケア入院医療管理料を2から1へ類上げを行い、更に令和元年11月より2床増床し医業収益の増収を図ったが、累積欠損減額には及ばず、会計制度改正による退職手当引当金分割計上によって、平成25年度以降累積欠損金比率は200%を超えている。平成30年度末を以て分割計上は終了したが、慢性的な赤字体質を改善しない限り欠損金の解消には至らない。医師の負担軽減と、累積欠損解消のためには、医師の確保が急務であり、また、令和2年1月より新型コロナウイルス感染症の拡大により、外来・入院患者数が減少している為、既存体制における増収対応に着手する必要がある。
老朽化の状況について
有形固定資産の減価償却率は類似団体平均値より高い。理由としては、施設の老朽化が顕著であること、医療機械の予防保全等きめ細やかなケアによる長寿命化などが挙げられる。しかし、大規模改修がなされていない為、耐用年数を大幅に超過したことによる全面取替が急務となっている。また、昭和40年建築の病棟及び昭和56年建築の病棟については、耐震診断の結果、耐震強度不足が報告されており、今後の人口減少や医師不足を踏まえ、吉田病院病院機能等改編計画を策定し、同改編計画が決定した。地域医療構想調整会議において上記改編計画が承認されると、増改築に向けて設計業務を開始する。
全体総括
地域包括ケア病床の導入・増床・類上げ等上位の施設基準を取得し増収対策を行っているものの、深刻な医師不足・看護師不足、人口減少による外来患者数及び入院患者数の減少スパイラルに陥っている。収益の改善は非常に困難な状況であるが、吉田地域におけるセーフティーネット及び、地域包括ケアシステムに寄与するため、引き続き経営の健全化に努めていく。