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収集されたデータの年度

2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度 2013年度 2012年度 2011年度

指定団体等の指定状況

~~財政健全化等財源超過~~首都近畿中部過疎山振~~低開発~~指数表選定

人口の推移

産業構造

財政比較分析表（2020年度）

財政力

財政力指数の分析欄

令和２年度の財政力指数（単年度）が、前年度から０．０２５ポイント低下したことに加え、令和２年度の財政力指数（３か年平均）は、前年度から０．０１ポイント低下し、０．６１となった。これは、地方消費税交付金や法人事業税交付金の増などにより基準財政収入額が増加したものの、市立山口東京理科大学薬学部開設に伴う学生数の増などにより基準財政需要額が増加した結果によるものである。類似団体より低い数値となっているのは、地方税が類似団体より低い水準となっていることに加え、大学の公立化及び薬学部の設置により基準財政需要額の規模が拡大していることが主な要因となっている。このため、定住人口の増加を図る施策を取り組むことで更なる税収の確保や地方税以外の歳入確保にも効果性が高い事業を積極的に実施していくとともに、予算編成においては、事業の「選択と集中」の観点から歳出の重点化を図り、財政運営の効率化に努める。

類似団体内順位：62/82

財政構造の弾力性

経常収支比率の分析欄

令和２年度の経常収支比率は９５．６％で、前年度から０．４ポイント上昇した。分母となる歳入における経常一般財源等は、対前年度で、地方税が４９９百万円の減となったものの、地方交付税が６５０百万円の増となったことなどにより、合計で３８６百万円の増となった。一方、分子となる経常経費充当一般財源等は、対前年度で、物件費が２５７百万円の減などがあるものの、人件費が３５３百万円の増、公債費が４２１百万円の増などにより、合計で４９４百万円の増となった。市町合併以後、人件費の抑制等を行ってきたが、今後、公共施設等の老朽化に伴う物件費の増加や高齢化に伴う扶助費の増加が見込まれるほか、近年の大型建設事業の実施により、これまで減少傾向にあった公債費が増加に転じた。このため、第一次行政改革プランに基づき、経営的視点に立った行財政運営を行うため、行政評価・予算編成手法の見直しや公共施設の統廃合などにより将来的な財政負担の軽減と平準化に取り組む。

類似団体内順位：72/82

人件費・物件費等の状況

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費については、会計年度任用職員制度開始に伴う基本給や期末手当の皆増などにより、対前年度で５３４百万円の増となった。また、物件費については、ＧＩＧＡスクール推進事業に係る端末購入に伴う機械器具費の増などにより、対前年度で６７百万円の増となった。本市においては、公立保育所、市民館・文化会館、ごみ処理施設、公営住宅などの公共施設を有しており、老朽化も進んでいる中、施設維持に係る物件費、維持補修費を押し上げる要因となっている。事務事業の見直しに取り組むとともに、施設管理に係る現行の指定管理者制度の更なる推進に加え、業務の民間委託を含めたＰＰＰを推進し、積極的な民間能力や資金の活用を図り、コスト削減に努める。

類似団体内順位：26/82

給与水準（国との比較）

ラスパイレス指数の分析欄

給与については、平成１８年４月１日から独自給料カットを行ってきたが、平成２６年４月１日をもって給料カットを廃止したため、それ以降はラスパイレス指数が１００を超えている状況であり、令和２年度においては、前年度を下回る１００．２となった。類似団体、全国平均と比較しても、高い指数となっているため、給料構造等の見直しなどにより給与水準の適正化に努める。

類似団体内順位：67/82

定員管理の状況

人口1,000人当たり職員数の分析欄

職員数（公営企業会計部門職員を含む）は、令和３年４月１日現在７５４人であり、合併直後の平成１７年４月１日時点の１，０９２人から３３８人の減となっている。人口千人当たり職員数は、類似団体との比較において、０．１５ポイント下回っているが、直営の公共施設等が多いため、施設の運営に相応の職員数を要している。今後、公共施設の統廃合や組織・機構の見直し、業務の民間委託等を検討するとともに、会計年度任用職員を含めた総合的な職員配置について検討し、行政ニーズや業務量に応じた職員の適正配置を行う。

類似団体内順位：44/82

公債費負担の状況

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は、前年度から０．２ポイント低下し７．９％となった。数値は改善傾向にあるものの、類似団体や県内他市との比較においては、依然として高い水準となっている。これは、元利償還金、公営企業に要する経費の財源とする地方債の償還の財源に充てたと認められる繰入金や公債費に準ずる債務負担行為に係るものが多額であることが主な要因である。近年の普通建設事業の実施状況から、将来的な公債費の増加に伴う実質公債費比率の悪化が見込まれている。このため、今後の地方債発行については、交付税算入率を勘案するとともに、一般会計だけでなく、特別会計においても地方債発行の抑制に努め、公債費負担の適正化に努める。

類似団体内順位：53/82

将来負担の状況

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は、前年度から１０．５ポイント低下し、５８．６％となった。将来負担額については、宇部・山陽小野田消防組合にかかる負担等見込額の増加により組合負担等見込額が１８９百万円の増となったものの、病院事業会計及び下水道事業会計の将来負担額の減少により公営企業債等繰入見込額が１，０２６百万円の減となり、加えて、地方債現在高が４０４百万円の減となったことなどにより、前年度と比較して１，２１２百万円の減となった。一方、充当可能財源等については、山陽小型自動車競走場施設改善基金及びふるさと支援基金の積立てなどにより充当可能基金が４２５百万円の増となったものの、公営住宅賃借料が１２３百万円の減となり、加えて、基準財政需要額算入見込額が２０８百万円の減となったことなどにより、前年度と比較して５１百万円の減となった。類似団体や県内他市との比較では、引き続き、複数の普通建設事業の実施が計画され、地方債現在高の増加が見込まれる。加えて、その間の充当可能基金である財政調整基金の取崩しが見込まれており、将来負担比率の悪化が予測される。

類似団体内順位：63/82

経常経費分析表（経常収支比率の分析）（2020年度）

人件費

人件費の分析欄

令和２年度の人件費に係る経常収支比率は、前年度から１．４ポイント上昇し、２１．１％となった。類似団体との比較において、平均を４．１ポイント下回った。前年度との比較では、会計年度任用職員制度開始に伴う人件費決算額の増により、経常経費充当一般財源等は３５３百万円の増となった。市町合併以後、職員数の削減により人件費の抑制に努めてきたが、現行の機構や職員数においては、人件費の更なる減少を見込むことが困難である。このため、デジタル化の推進や民間活力の活用など、行財政改革の推進により人件費の抑制に努める。

類似団体内順位：10/82

物件費

物件費の分析欄

令和２年度の物件費に係る経常収支比率は、前年度から１．６ポイント低下し、１１．７％となった。類似団体との比較において、平均を３．９ポイント下回った。前年度との比較では、会計年度任用職員制度開始による臨時雇賃金の皆減などにより、経常経費充当一般財源等は２５７百万円の減となった。コスト削減等による経費の抑制効果は現れているものの、施設の統廃合等に伴う老朽化した施設の解体工事費や、公共施設の維持管理に多額の経費がかかっているため、個別施設計画に基づき、公共施設の適正配置等により財政負担の軽減と平準化に取り組む。

類似団体内順位：9/82

扶助費

扶助費の分析欄

令和２年度の扶助費に係る経常収支比率は、前年度から１．１ポイント低下し、９．５％となった。類似団体との比較においては、平均を０．９ポイント下回った。前年度との比較では、児童扶養手当の減などによる扶助費決算額の減などにより、経常経費充当一般財源等は１５４百万円の減となった。今後においては、社会保障制度の充実や健康寿命の延伸の実現に向けた取組に伴い扶助費は増加していくものと見込んでおり、一定のサービスは維持しながら、単独事業における基準の見直しなどにより、経費の抑制に努める。

類似団体内順位：30/82

その他

その他の分析欄

令和２年度のその他（維持補修費、投資及び出資・貸付金、繰出金）に係る経常収支比率は、前年度から０．２ポイント低下し、１２．６％となった。類似団体との比較において、平均を０．６ポイント上回った。前年度との比較では、維持補修費及び繰出金における経常的経費充当一般財源が２５百万円の増となったものの、普通交付税の増などにより歳入における経常一般財源等が４３８百万円の増となったことにより、ポイントが低下することとなった。

類似団体内順位：48/82

補助費等

補助費等の分析欄

令和２年度の補助費等に係る経常収支比率は、前年度と変わらず、２３．８％となった。類似団体との比較において、平均を１０．６ポイント上回り、高い水準となっている。前年度との比較では、経常的経費において、市立山口東京理科大学に対する運営費交付金の増などにより、経常経費充当一般財源等は１０６百万円の増となった。今後も、市立山口東京理科大学に対する運営費交付金や公営企業に対する繰出金などの支出があることから、普通会計内外の会計における財務状況や経営戦略等を把握することで、適正な歳出水準の維持に努める。

類似団体内順位：79/82

公債費

公債費の分析欄

令和２年度の公債費に係る経常収支比率は、前年度から１．９ポイント上昇し、１６．９％となった。類似団体との比較においては、平均を１．５ポイント上回った。一部の普通建設事業債について、据置期間終了に伴う償還額の増により、前年度との比較では、経常経費充当一般財源等は４２１百万円の増となった。今後についても、合併特例債等を活用した大型建設事業の償還開始に伴う増加が見込まれていることから、減債基金を活用し、平準化に努める。

類似団体内順位：59/82

公債費以外

公債費以外の分析欄

令和２年度の公債費以外の経常収支比率は、前年度から１．５ポイント低下し、７８．７％となった。前年度との比較では、人件費や補助費等に係る経常経費充当一般財源等の額が増となったものの、歳入における経常一般財源等の額が大きく、比率は、前年度を下回る結果となった。今後について、高齢化などを背景に扶助費や繰出金が、高い水準で推移する見込みであることから、公共施設の統廃合やデジタル化の推進などにより、行財政改革を推進することで、経常的経費の抑制に努める。

類似団体内順位：55/82

目的別歳出決算分析表（住民一人当たりのコスト）（2020年度）

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

・民生費は、住民一人当たり１６８，５１３円となっている。構成割合として最も大きい児童福祉費は、今後も、子ども・子育て関連施策の充実により、住民一人当たりのコストの増加が予測されており、また、社会福祉費や老人福祉費については、国民健康保険特別会計や介護保険特別会計に対する繰出金や扶助費が、引き続き高い水準で推移することが見込まれている。・商工費は、住民一人当たり２２，７８７円となっている。これは、前年度との比較では、用地取得奨励金の増や、新型コロナウイルス感染症対策による商品券発行事業負担金の皆増が主な要因である。・教育費は、住民一人当たり７６，７５９円となっており、前年度との比較では、１６，３１２円低くなったものの、類似団体との比較においては、２０，１９２円高くなっており、平成２８年度から引き続き高い水準となっている。これは、事業の進捗により埴生小・中学校整備事業や市立山口東京理科大学薬学部校舎整備費などの減はあるもの、市立山口東京理科大学において、薬学部を設置したことなどにより、運営費交付金が多額となったことも、類似団体と比較して高い水準となった要因である。

性質別歳出決算分析表（住民一人当たりのコスト）（2020年度）

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費（うち新規整備）

公債費

繰出金

普通建設事業費（うち更新整備）

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

・歳出決算総額は、住民一人当たり５７６，８０４円となった。・人件費及び物件費などは、類似団体と比較して、低くなっているものの、扶助費、補助費等、公債費及び繰出金において、類似団体を上回る水準となっている。・本市は、住民の医療費負担が高く、これが、国民健康保険特別会計、後期高齢者医療特別会計に対する繰出金や扶助費の水準を引上げている原因と考えられる。また、下水道事業会計に対する補助費等などについては、地理的要因により建設費用が割高となっていることなどを要因として、繰出金として計上していた過年度から、類似団体を上回る水準で推移している。・前年度との比較においては、新型コロナウイルス感染症対策による特別定額給付金の給付に伴い、補助費等が大きく増加した。補助費等については、類似団体との比較においては、下水道事業会計に対する負担金等に加えて、市立山口東京理科大学に係る運営費交付金などにより高い水準となっている。・普通建設事業費については、前年度との比較においては、空調機器等整備事業の完了などにより、普通建設事業費（うち新規整備）が減となり、また、埴生小・中学校整備事業や市民館改修事業などの大型建設事業の進捗などにより、普通建設事業費（うち更新整備）が大きく減少した。・公債費については、合併特例債を活用した事業に係る地方債の償還額の増に加えて、過去の大型建設事業に係る地方債の一部償還開始に伴う償還額の増などにより、類似団体を上回る水準となっている。

実質収支比率等に係る経年分析（2020年度）

分析欄

市町合併以後、財政調整基金残高と実質収支額の合計が標準財政規模比で１０％に満たない状況が続いていたが、財政の健全化に向けた取組の結果、比率は改善傾向にある。令和２年度においては、地方税が減となったものの、地方交付税が増となったことなどを要因として、単年度収支が増となったため、実質単年度収支が標準財政規模比で、－０．２６％となった。今後、市税の減少と社会保障経費の増加が同時に進行し、必要な事業を実施するために一定の基金の取崩しを想定せざるを得ないなど、財政状況は厳しさを増していくものと予測されていることから、事業の選択と集中により歳出の重点化を図るとともに、民間活力の活用や公共施設の適正化などを進め、財政基盤の強化に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析（2020年度）

分析欄

小型自動車競走事業特別会計は、平成１９年度以降、包括的民間委託により、民間ノウハウを活用した経営の建て直しに取り組んでおり、ＪＫＡ交付金猶予残額、リース料返済残額及び累積赤字額を３つの累積債務と捉え、その解消に努めているところである。３つの累積債務の合計額は、平成２９年度にＪＫＡ交付金猶予残高が解消するなど着実に減少しており、４重勝単勝式車券の認知度向上やミッドナイトオートレースの開催、当たるんですの実施などにより売上が増加したことから、令和２年度末の累積赤字額は１，１８２百万円となっている。病院事業会計は、平成２６年度に、新病院建設期間中の収益の悪化を原因として資金不足が生じ、－１．０１％の実質赤字比率となった。病院改革プランに基づき、収支改善に向けた経営改革の取組を行っているが、資金不足に対応するため、平成２９年度に３５０百万円、令和元年度に３００百万円を一般会計から繰り出している。引き続き、収支に係る課題の改善や業務の効率的な運営を行うことなどにより、経営の健全化に努める。一方、水道事業会計及び工業用水道事業会計は、安定して実質収支が黒字となっており、また、一般会計及びその他の会計においても実質赤字額は生じていない。市全体での連結実質収支比率は、１３．７３％の黒字となっており、引き続き適切な財政運営に努める。

実質公債費比率（分子）の構造（2020年度）

分析欄

元利償還金は、合併特例債や大型普通建設事業債などの一部償還開始等に伴い、前年度との比較で３９０百万円の増となった。また、公営企業債の元利償還金に対する繰入金は、前年度との比較で７７百万円の減となった。算入公債費等が高い水準で推移しているものの、実質公債費比率の分子は、前年度との比較で２４５百万円の増となっており、比率は、類似団体や県内他市との比較において依然として高い状況にある。

分析欄：減債基金

該当なし

将来負担比率（分子）の構造（2020年度）

分析欄

一般会計等に係る地方債の現在高は、大型建設事業の進捗に伴い、前年度との比較で４０４百万円の減となった。一方、組合等負担等見込額は、宇部・山陽小野田消防組合にかかる負担等見込額の増加により、前年度との比較で１８９百万円の増となった。公営企業債等繰入見込額は、病院事業会計及び下水道事業会計の将来負担額の減により、前年度との比較で１，０２６百万円の減となった。これらにより、将来負担額は、前年度との比較で１，２１２百万円の減となった。また、充当可能基金は、山陽小型自動車競走場施設改善基金及びふるさと支援基金の積立てを行ったことなどにより前年度との比較で４２５百万円の増となり、加えて、基準財政需要額算入見込額は、前年度との比較で２０８百万円の減となったことなどにより、充当可能財源等は、前年度との比較で５１百万円の減となった。以上の要因により、将来負担比率の分子は、前年度と比較して１，１６１百万円の減となった。次年度以降については、引き続き、複数の普通建設事業の実施が計画され、地方債現在高の増加が見込まれる。加えて、その間の充当可能基金である財政調整基金の取崩しが見込まれるため、当面、将来負担比率は上昇するものと推測される。

基金残高に係る経年分析（2020年度）

基金残高合計

基金全体

（増減理由）財政調整基金については、歳計剰余金の処分による積立て等があるものの、財源調整による取崩しを行ったことから基金残高が６９百万円の減となった。その他特定目的基金については、まちづくり魅力基金やふるさと支援基金の取崩しがあるものの、ふるさと支援基金や公立大学法人運営基金、新型コロナウイルス等感染症対策基金等の積立てにより、基金残高は１２１百万円の増となったため、全体の基金残高合計は、前年度との比較で５２百万円の増となった。（今後の方針）基金設置の目的にしたがって、適正に積立て及び取崩しを行う。また、将来の財政需要に照らし、単年度の財政負担を軽減できるよう、必要額を積み立てる。

財政調整基金

（増減理由）財政調整基金については、歳計剰余金の処分等による積立てを２８１百万円行ったものの、財源調整による取崩しを３５０百万円行ったことなどにより、前年度との比較で６９百万円の減となった。（今後の方針）財政調整基金及び減債基金については、目標残高を５，０００百万円とし、財政基盤の強化に努めることとしている。短期的には、市立山口東京理科大学薬学部校舎整備事業に伴い、平成２９年度に繰り入れをしたが、この事業に関連した取崩しは、後年度の積戻しを予定しているため、目標額の設定は従前のとおりとしている。財政調整基金については、市の財政に影響を及ぼす諸般の要素を考慮すると、更なる積み増しを行う必要があるが、市の財政計画においても、今後、市税の減少と社会保障経費の増加が同時に進行し、必要な事業を実施するために一定の基金の取崩しを想定せざるを得ないなど、早期の目標達成は、困難な状況である。

減債基金

（増減理由）減債基金については、地域総合整備資金貸付事業における負担の平準化を目的として過年度に積立てを行っており、その取崩しが平成２９年度に終了したため、前年度と同水準となった。（今後の方針）財政調整基金及び減債基金については、目標残高を５，０００百万円とし、財政基盤の強化に努めることとしている。減債基金については、現状の残高を適正水準と考えているため、更なる積み増しを計画していないが、今後において合併特例債を活用した大型建設事業等に係る地方債の償還開始により公債費の増加が見込まれるため、財政運営へのこれらの影響を勘案し、取崩しを踏まえた活用の検討が必要である。財政調整基金については、市の財政に影響を及ぼす諸般の要素を考慮した上、一層の残高確保に努める。

その他特定目的基金

（基金の使途）・まちづくり魅力基金：心豊かでうるおいと活力に満ち、自然と共生した住みよいまちを具現化するために設置。・公立大学法人運営基金：公立大学法人山陽小野田市立山口東京理科大学の健全な運営等を支援するために設置。・退職手当基金：退職手当に要する財源を確保することにより年度間の財源調整を図るために設置。・ふるさと支援基金：ふるさとへの想いや協働のまちづくりにつながる寄附金を目的に沿って適切に管理するために設置。・教育文化振興基金：教育文化事業の振興及び奨励を図るために設置。・新型コロナウイルス等感染症対策基金：新型コロナウイルス等感染症対策に必要な財源の確保を図るために設置。（増減理由）・まちづくり魅力基金：合併後の一体感の醸成に資するために実施した事業に対して取崩しを行ったことなどから、残高は、前年度との比較で６２百万円の減となった。・公立大学法人運営基金：普通交付税措置額の確定に伴う積立を行ったことなどから、残高は、前年度との比較で４２百万円の増となった。・ふるさと支援基金：取崩しを５４百万円行ったものの、寄附金等を原資とした積立てを１６３百万円行ったことにより、残高は、前年度との比較で１０９百万円の増となった。・退職手当基金及び教育文化振興基金：残高は、前年度との比較で同額となった。以上のことなどにより、その他特定目的基金の残高合計は、５１百万円の増となった。（今後の方針）市役所本庁舎の耐震補強工事及び老朽化対策工事に取り組んでいるが、将来的には、新たな庁舎建設に向けた議論が行われる見込みである。このため、庁舎建設に関する財政負担の軽減を目的とした基金の設置について、検討が必要である。また、山陽消防署埴生出張所について、老朽化が著しいことから新たな出張所建設に向け、建設財源の確保を目的とした基金の設置を行ったところである。今後、計画的に基金への積立てを行う。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表（2020年度）

有形固定資産減価償却率

有形固定資産減価償却率の分析欄

令和２年度における有形固定資産減価償却率は、昨年度から０．４ポイント上昇し５７．９％となった。県内他市の平均（６４．９％）や類似団体（６１．０％）を下回っている状況である。これは、複数年に跨る大型普通建設事業の供用開始により有形固定資産額が増加したものの、減価償却累計額の割合が増加したことが要因である。今後においては、令和２年９月に策定した個別施設計画を踏まえ、一定の市民サービスを維持しつつ、公共施設等の最適化に向けた取組の着実な推進を図る。（令和０１は５７．５％、令和０２は５７．９％の計上誤り。）

類似団体内順位：29/79

（参考）債務償還比率

債務償還比率の分析欄

債務償還比率は、昨年度から８２．４ポイント低下し８７７．２％となった。類似団体や県内他市との比較においては、他団体を大きく上回っている状況である。これは、将来負担額のうち公営企業債等繰入見込額が減少したことに加えて、経常一般財源等が増加したことなどが要因である。今後においては、合併特例債活用期限を迎えたものの、継続した複数の普通建設事業の実施に伴い、地方債の現在高の増加が見込まれており、債務償還比率は引き続き高い水準で推移していくものと予測される。

類似団体内順位：75/82

分析欄：将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

令和２年度における将来負担比率と有形固定資産減価償却率の推移は、将来負担比率については、昨年度から10.5ポイント低下したものの、有形固定資産減価償却率については、昨年度から0.4ポイント上昇した。類似団体との比較においては、将来負担比率については、大きく上回っているものの、有形固定資産減価償却率については、下回っている状況である。前年度との比較では、将来負担比率については、公営企業債等繰入見込額が減少したことに加えて、地方債の現在高が減少したことなどが要因である。また、有形固定資産減価償却率については、減価償却累計額の割合が増加したことが主な要因である。今後においても、大型の普通建設事業の実施に伴い、地方債の現在高の増加が見込まれるため、地方債発行の抑制に努めるとともに、公共施設等の最適化に向けた取組の着実な推進を図る。（有形固定資産減価償却率は、Ｒ01は57.5％、Ｒ02は57.9％の計上誤り。）

分析欄：将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率及び将来負担比率は、事業の選択と集中の観点から普通建設事業の実施を抑制し、また、交付税算入率を考慮した地方債の発行等により、数値の改善に努めてきたが、類似団体との比較においては、依然として高い水準となっている。令和２年度決算に基づく比率は、前年度との比較では、実質公債費比率において、普通交付税額の増加に伴う標準財政規模の増加などにより比率が低下し、将来負担比率においては、公営企業の地方債の償還に充てた繰入金の減少などにより、比率が低下した。今後においても、普通建設事業の実施に伴う公債費の増加や高い水準での地方債の現在高の推移が予測されるため、特別会計を含めた地方債発行の抑制など公債費負担の適正化に努める。

施設類型別ストック情報分析表①（2020年度）

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

道路における有形固定資産減価償却率は、昨年度から２．０ポイント上昇し３２．０％となったものの、類似団体や県内他市との比較においては、他団体を大きく下回っている状況である。道路における一人当たり延長は、昨年度から０．１２７ｍ上昇し８．３８０ｍとなったものの、類似団体や県内他市との比較においては、他団体を下回っている状況である。認定こども園・幼稚園・保育所における有形固定資産減価償却率については、昨年度から１．１ポイント上昇し９９．０％となり、類似団体や県内他市との比較においては、他団体を大きく上回っている状況である。保育所については、平成２９年１月に策定した公立保育所再編基本計画に基づき、市内に５園ある公立保育所について、統廃合を含めた再編整備を進めており、令和３年度以降は有形固定資産減価償却率は減少するものと推測される。公営住宅における一人当たり面積は、昨年度から０．０１８ポイント増加し１．３２７㎡となり、類似団体や県内他市との比較においては、他団体を上回っている状況である。

施設類型別ストック情報分析表②（2020年度）

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

体育館・プールにおける有形固定資産減価償却率は、昨年度から１．８ポイント上昇し７９．６％となり、類似団体や県内他市との比較においては、他団体を大きく上回っている状況である。各施設とも、建設からの経年による老朽化が見られるため、将来的には施設の集約化や市の垣根を越えた近隣市との広域的な施設整備についての検討をはじめ、民間施設による代替という観点からの施設のあり方についても検討する必要がある。福祉施設における有形固定資産減価償却率は、昨年度から２．３ポイント上昇し６９．７％となり、類似団体や県内他市との比較においては他団体を上回っている状況である。各福祉会館については老朽化が進んでおり、今後、施設の大規模修繕等に係る費用の増嵩が懸念されるため、適正配置等の検討が必要である。庁舎における有形固定資産減価償却率については、昨年度から１．８ポイント上昇し４５．３％となったものの、類似団体や県内他市との比較においては、他団体を下回っている状況である。建物及び設備の老朽化が進んでいる市役所本庁舎については、耐震化工事を含めた長寿命化対策を講じることから、令和３年度以降は有形固定資産減価償却率は減少するものと推測される。

財務書類に関する情報①（2020年度）

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等では、固定資産の事業用資産において、埴生小中学校や埴生地区複合施設の供用開始等により建物が13億68百万円の増、建設仮勘定の7億82百万円の減や、建物減価償却累計額の13億31百万円の増もあり、事業用資産全体では2億61百万円の減となった。また、インフラ資産では、工作物の増(4億15百万円)を上回る工作物減価償却累計額の増(5億93百万円)や、建設仮勘定の7億40百万円の減もあったことから、全体では2億74百万円の減となり、資産総額では3億99百万円の減となった。負債の部では、地方債等が6億82百万円の減となったことなどにより、総額で4億30百万円の減となった。特別会計及び公営企業を加えた全体では、インフラ資産の工作物の増(11億78百万円)を上回る工作物減価償却累計額の増(18億58百万円)等があり、資産総額で8億33百万円の減となった。負債の部では、地方債等が病院事業で1億4百万円、下水道事業で7億35百万円減少する等15億78百万円の減となり、負債総額は、前年度から13億62百万円減の741億3百万円となった。一部事務組合や地方独立行政法人などを加えた連結では、後期高齢者医療広域連合の現金預金の3億3百万円の増があったものの、全体の要因も加わり、総額で6億94百万円の減となった。また、負債の部では、全体の要因に加えて公立大学法人山口東京理科大学の未払い金が1億33百万円減少したこともあり、総額で15億73百万円の減となった。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等の経常費用は、前年度から73億8百万円増の322億19百万円となった。そのうち、移転費用については、特別定額給付金給付事業費補助金の増などにより補助金等が78億34百万円の増、他会計への繰出金が7億54百万円の減、社会保障給付が2億5百万円の減となった。今後においては、高齢化の進展に伴う社会保障関連経費のほか、公共施設等の長寿命化を図るための維持管理費などの増加が見込まれるため、引き続き、将来に渡って収支の均衡を意識した財政運営を行っていく。全体では、小型自動車競走事業における勝車投票券発売収入(経常収益)の増(55億10百万円)があったものの、物件費の増(15億65百万円)や移転費用の増(37億44百万円)等があり、経常費用は前年度から126億74百万円の増、経常収益は47億50百万円の増となり、純経常行政コストは前年度から79億24百万円増の448億46百万円となった。また、連結では、全体の要因の他、後期高齢者医療広域連合における純行政コストの3億11百万円の増、公立大学法人山口東京理科大学における純行政コストの1億35百万円の減等あり、純行政コストは前年度から78億50百万円増の564億55百万円となった。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(314億92百万円)が、純行政コスト(314億53百万円)を上回ったことから、本年度差額は前年度から2億98百万円増の39百万円となり、また、これに無償所管換等による増減を加えた本年度純資産変動額は、前年度から2億86百万円増の30百万円となった。これにより、前年度末に365億76百万円であった純資産残高は、本年度末に366億6百万円となった。昨年度との比較においては、純行政コストが75億20百万円の減、税収等が5億87百万円の増、国庫等補助金が72億31百万円の増となったことなどにより、本年度末純資産残高が30百万円の増となった。全体における一般会計等との比較では、税収等の増(11億68百万円)等により、財源は前年度から85億32百万円増の449億54百万円となった。また、本年度末の純資産残高は、前年度から5億29百万円増の630億75百万円となり、一般会計等と比べ264億69百万円多くなった。連結では、財源は一般会計等から253億81百万円増の568億73百万円、また、本年度末の純資産残高は、一般会計等から279億42百万円増の645億48百万円となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、特別定額給付金給付事業費補助金の影響による補助金等支出の増(78億30百万円)や国県等補助金収入の増(74億43百万円)等により業務活動収支が23億43百万円となり、前年度から4億54百万円の増となった。また、公共施設建設事業の影響により、公共施設等整備費支出が前年度から21億73百万円減の17億45百万円、地方債等発行収入が前年度から18億30百万円減の26億2百万円となったことなどから、投資活動収支が前年度から22億16百万円増の19億74百万円となった。これにより、本年度資金収支額は72百万円となり、本年度末資金残高は6億21百万円となった。全体では、一般会計等の要因に加えて、業務活動収支における病院事業の減(1億70百万円)、下水道事業の減(3億4百万円)等があり、業務活動収支は前年度から3億89百万円の増となった。また、地方債等償還支出(56億59百万円)が地方債等発行収入(43億1百万円)を上回ったことなどから、財務活動収支は前年度から18億36百万円減の△9億18百万円となった。連結における一般会計等との比較では、全体との比較における要因に加えて、後期高齢者医療広域連合の影響等により、業務活動収支が前年度から5億53百万円多くなった。また、宇部・山陽小野田消防組合における財務活動収支が、前年度から1億17百万円増加したことなどから、財務活動収支は前年度から17億67百万円減の△9億66百万円となり、全体との比較では69百万円の増となった。

財務書類に関する情報②（2020年度）

①住民一人当たり資産額（万円）

②歳入額対資産比率（年）

③有形固定資産減価償却率（％）

1.資産の状況

住民一人当たり資産額は、昨年度から1.1万円増加し、131.8万円となり、類似団体平均値の170.2万円を大きく下回った。また、歳入額対資産比率は、昨年度から0.38年減少し、2.24年となり、類似団体平均値の2.92年を下回った。これは、道路、河川等の敷地に係る評価額について、取得原価が不明なものなどは、備忘価額1円としていることが主な要因と考えられる。有形固定資産減価償却率は、昨年度から0.4%増加し57.9%となり、類似団体平均値の61.6%を下回ったものの、他団体と同様に老朽化した施設等を多く保有している状況が明らかになった。※市ホームページで別途公表の「令和2年度決算に係る財務書類について」における「有形固定資産減価償却率」は、減価償却累計額及び有形固定資産に物品を含めて指標を算定しているため、本資料の「有形固定資産減価償却率」と値が一致しません。

④純資産比率（％）

⑤将来世代負担比率（％）

2.資産と負債の比率

純資産比率は、昨年度から0.2%増加の45.1%となり、類似団体平均値の72.0%を大きく下回った。一方、将来世代負担比率は、昨年度同様40.6%となり、類似団体平均値の15.9%を大きく上回った。これは、公共施設の老朽化による更新等による地方債残高の増加や、市の資産として計上されない、県道、海岸施設、港湾等といった県が管理する施設の整備に係る市の負担に対して、地方債を発行していることなどが要因と考えられる。今後も、基金の繰入れに頼らない、収支の均衡を基本とした予算編成を行うとともに、地方債の借入れに当たっては、適切な償還期間を設定するなど、資産と負債のバランスを意識した財政運営に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト（万円）

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは、昨年度から12.7万円増加し、51.1万円となった。これは、補助金等が増加したことにより、純行政コストが75億19百万円増加したことが主な要因と考えられる。この要因は、新型コロナウイルス感染症対策に伴う一過性のものと考えているが、今後も公共施設等に係る維持補修費等の増加に加えて、扶助費が高い水準で推移することが予測されるなど、財政面で厳しい状況が続くことが見込まれているため、今後とも事務の効率化を図るとともに、可能な業務については民間委託を積極的に検討するなど、行財政改革の推進に努める。

⑦住民一人当たり負債額（万円）

⑧基礎的財政収支（百万円）

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は、前年度から0.2万円増の72.3万円となり、類似団体平均値の47.6万円を大きく上回った。一方で、基礎的財政収支は、昨年度から23億26百万円増加し、5億74百万円となり、類似団体平均値の61百万円を大きく下回った。これは、地方債を財源とした公共施設建設事業に多く取り組んでいることが主な要因と考えられる。近年の大型建設事業により、地方債の現在高が増加しており、公債費の増加に伴う財政の硬直化が懸念されるため、今後とも事業の選択と集中を徹底し、地方債の発行抑制と収支の均衡を意識した健全財政に努める。

⑨受益者負担比率（％）

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、昨年度から1.7%減少し2.5%となった。これは、補助金等の増などにより、経常費用が73億8百万円の増となった一方で、経常収益は2億29百万円減少したことが主な要因と考えられる。今後においては、老朽化した公共施設等の維持管理費などの増加が見込まれているため、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の複合化や民間活力の活用等を行うことにより、経費の削減に努めるとともに、地方公会計のデータを用いた分析の取組を進め、受益者負担の適正化に努める。

類似団体【Ⅱ－２】

江差町洞爺湖町弟子屈町宮古市北上市気仙沼市大郷町大館市五城目町八郎潟町米沢市白河市南相馬市広野町鹿嶋市鹿沼市館林市渋川市藤岡市安中市長野原町草津町行田市秩父市東松山市羽生市幸手市横瀬町皆野町長瀞町君津市袖ケ浦市睦沢町長柄町長南町大多喜町御宿町鋸南町羽村市大島町八丈町綾瀬市山北町真鶴町三条市柏崎市新発田市燕市湯沢町加賀市穴水町鯖江市越前市坂井市美浜町おおい町山中湖村茅野市塩尻市千曲市池田町白馬村関市中津川市羽島市美濃加茂市土岐市可児市瑞穂市島田市袋井市裾野市湖西市河津町南伊豆町松崎町西伊豆町津島市碧南市蒲郡市犬山市常滑市江南市大府市知多市知立市豊明市清須市北名古屋市みよし市あま市名張市伊賀市大台町近江八幡市守山市栗東市甲賀市野洲市湖南市柏原市能勢町田尻町三木市高砂市丹波市たつの市安堵町川西町三宅町高取町明日香村吉野町下市町美浜町日高町三朝町津和野町玉野市奈義町三原市安芸太田町下松市山陽小野田市美波町つるぎ町坂出市琴平町四国中央市鬼北町越知町直方市行橋市久山町小竹町添田町糸田町大任町伊万里市上峰町大町町江北町小国町嘉島町苓北町日向市薩摩川内市瀬戸内町龍郷町宜野座村