収益等の状況について
平成26年度以降、経常収支比率については、安定して平均値を上回り100%程度を維持している。また、EBITDAについても平均値を大きく上回っている。さらに他会計からの繰入金もなく、堅実な経営を行っている。こうした要因の一つとしては、全国平均を上回る定員稼働率が挙げられる。
資産等の状況について
平成25年度に大規模改修工事を行い、その後も適宜改修を行ってはいるが、有形固定資産減価償却率を低下させるほどの規模のものではないため、平成30年度は、全国平均を下回っているものの、当該施設は増加傾向にある状況である。企業債の借入もなく、引き続き計画的な施設改修を行いながら施設の長寿命化に取り組んでいきたい。
利用の状況について
R1年度の当該施設利用状況については前年度に比べ微減になっている。要因としては、R1年度より指定管理者が変更となり、移行期であったことから初期の予約取組、営業活動が十分ではなかったこと、R2年1月より新型コロナウイルス感染症拡大による外出自粛の影響により利用客数が減少したことが考えられる。しかしながら、宮島の来島者数は新型コロナウイルス感染症が発生した1月までは増加傾向であり、来島者をどのように宿泊に結びつけるかが今後の課題である。引き続き、顧客のニーズ等を見極めながら、安定的な施設経営に努めていきたい。
全体総括
収支や資産、利用の状況など、総合的に勘案すると、一部課題はあるものの、安定した経営状況となっていると考えている。このため、当面は現在の運営を継続していくこととするが、民間活力を最大限に活用していくという基本的な考え方のもと、公民連携の様々な手法について調査・研究し、施設の効果をより高められるよう、引き続き検討していきたい。