安来市：安来市立病院【地方財政ダッシュボード】

経営比較分析表（2019年度）

地域において担っている役割

①救急告示病院として、二次救急を主体とした急性期医療を提供②地域医療拠点病院として、関係機関との連携により在宅医療に対応する機能③高度医療機器等を活用し、人間ドックやがん検診等により予防活動に対応する機能④卒後臨床研修の地域利用実習をはじめ、看護師・薬剤師等の医療技術職や地域の中学生等の医療現場体験等の受入れを行うなど、医療技術職の人材育成を行う機能

経営の健全性・効率性について

病床機能の適正化を図るため平成29年11月に183床から148床へ病床再編を行ったことにより、病床利用率が高まり類似病院平均値を上回りましたが、入院患者１人１日当たり収益及び外来患者１人１日あたり収益は類似病院平均値を下回っています。経営の健全化のためには患者数を増やすことに加えて単価向上を図り、効率的な病院経営を行うことが必要となっています。職員給与費対医業収益比率は類似病院平均を上回っており、抜本的な見直しが必要となっています。材料費対医業収益比率は低い水準を維持し類似病院平均も下回っています。費用については引き続き適正化と削減にむけた検討を行うことが必要となっています。

老朽化の状況について

有形固定資産減価償却率及び機械備品減価償却率が全国平均や類似病院平均を上回っており、施設及び機械備品が全体的に老朽化している状況です。経営状況が悪化していることから、機械備品については診療提供体制維持のために必要な最小限の更新に留めています。また、病院の建替えについて、地域において担っている役割を踏まえて最適な規模等の検討が必要となっています。

全体総括

安来市立病院新改革プランに掲げた経営の効率化の取り組みを前年度に引き続いて実行し、昨年度と比較し、患者数はやや下げ止まり、料金収益は増加しましたが、職員給与費は改善はみられるものの依然高い水準にあることから、全体としては市からの赤字補てんに頼らざるを得ない状況です。地域医療構想や今後の医療需要を踏まえ、今後の安来市立病院の役割とあり方を検証しながら、地域において必要とされる医療を持続可能な経営によって運営していく必要があります。

安来市：安来市立病院

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