地域において担っている役割
地域唯一の病院として,京都市立病院との連携の下,訪問診療・訪問看護等の在宅医療機能を強化することで,地域に根差した医療・介護を提供する地域包括ケアシステムの拠点としての役割を担う。
経営の健全性・効率性について
令和元年度は,地域包括ケア病床の運用や訪問診療・訪問看護等の地域ニーズに対応したことにより,⑥外来患者1人1日当たり収益が前年度を上回ったものの,④病床利用率及び⑤入院患者1人1日当たり収益は前年度を下回った。その結果,①経常収支比率が前年度を下回っている。
老朽化の状況について
器械備品において,医療機器等の更新により②器械備品減価償却率が前年度を上回っている。また,①有形固定資産減価償却率において類似病院平均値を下回っているものの,建物の一部は築後37年を経過しているものもあるため今後対策の検討が必要になる。
全体総括
地域包括ケアの拠点施設として,関係機関とのネットワークの構築に寄与すべく,地域包括ケア病床の運用や訪問診療・看護を提供するなど,地域に根差した医療・介護を提供した。また,継続して両病院間の患者送迎車及びヘリ搬送を活用し,京北地域においても高度な医療提供に努めた。一方で,④病床利用率の低下に加え,外来患者数の減少による収益の低下などにより,①経常収支比率が前年度を下回った。今後は,在宅医療の強化や入院患者の確保等により収益向上を図ることで,経常収支比率等の改善につなげていく。