収益等の状況について
収益的収支比率について、黒字であり料金収入のみで、100%以上の数値を得ているため、適正に維持管理ができていると考える。他会計補助金比率や、駐車台数1台あたりの他会計補助金額について、他会計より人件費や一般会計からの繰入金に頼ることなく0%で抑えられていることで独立採算制が取れている。売上高GOP比率について、類似施設平均値より数値は高く、市営駐車場として定着し、ほぼ安定的な収益がある。駅に近く、市の観光拠点となっているためイベント時には満車になることもある。EBITDAの数値については、ここ数年で減少傾向にあり、収益性の低下も見受けられる。
資産等の状況について
企業債残高対料金収入比率について、例年0%である理由として、広場式の駐車場で料金収納のための機械設置もなく、維持管理は軽微な補修のみであり設備投資額が小さい。そのため、企業債を活用した大規模な更新投資を行う必要がない。
利用の状況について
長時間利用しても1回600円(乗用車)等としているため稼働率は低い数値が出ている。しかし、観光拠点として機能しているため、観光(行楽)シーズンには駐車台数が増加し、回転率も上がるため、一定の収益を上げている。
全体総括
収益的収支比率や稼働率は類似施設の平均値を下回っているが、大規模な更新投資の必要がないため、現状では黒字を保っている。市の観光拠点として位置する駐車場であるため、収益は安定しているものの、収益性の低下傾向も見受けられる。そのため、今後も継続して健全な経営を堅持するとともに、経営改善の取り組みも必要である。