経営の健全性・効率性について
公共下水道事業は,平成7年度から一部地域での供用を開始し,平成26年度末での普及率は53.93%となっている。水洗化率は,類似団体に比べて低い数値になっているが,建設段階のため普及率が低いことが要因と考えられる。各指標とも,類似団体と比較して,概ね良好な数値となっているが,経費回収率は,100%を下回っており,使用料収入だけでは,維持管理費は賄えても,資本費は賄えない状況である。企業債の元利償還額は増加傾向にあり,その負担が下水道経営を圧迫しており,一般会計からの繰入金に依存する経営となっている。
老朽化の状況について
公共下水道の供用開始時期は,平成7年度からで,管渠施設等は法定耐用年数の半分にも満たないものが多い。
全体総括
持続可能な下水道事業を経営するためには,水洗化率の向上による有収水量の増加,維持管理費の削減,使用料体系の見直しなどが必要となってくる。また,下水道計画区域の見直しといった投資のあり方そのものを見直す必要がある。そのため,28年度から有識者で構成される下水道経営にかかる審議会を設置し,下水道経営のあり方について検討していく。また,水洗化率を向上させるため,引き続き専任職員による個別訪問を行い,未接続世帯の解消に努めていく。