経営の健全性・効率性について
①経常収支比率は前年度と同程度で、黒字決算であるため、②累積欠損金比率は0%となっている。ただし、⑤経費回収率は前年度から4.22ポイント低下していることから、経営状況が悪化し、一般会計繰出金への依存度が高くなったことが分かる。収益確保のため、使用料体系の見直しを検討するなど、経費回収率の向上に努め、繰出金に依存しない経営基盤の確立が必要である。③流動比率は昨年度と比較し、預金の増加等から6.35ポイントと改善しているが、類似団体と比較し低い水準にある。また、④企業債残高対事業規模比率が昨年度と比較し上昇しているのは、一般会計からの繰出金を見直したためである。いずれも企業債償還元金の割合が大きく影響するため、今後は企業債残額の減少に伴い、比率の改善が見込まれる。⑧水洗化率は類似団体と比較し、低い水準に留まっているため、戸別訪問等の接続率向上対策を継続的に実施することが重要である。また、⑥汚水処理原価が上昇傾向にあることから、抑制に向けた更なる経費の削減が必要である。
老朽化の状況について
②管渠老朽化比率0%であり、新しい管渠が多い状況である。③管渠改善率は昨年度同水準となっている。管渠の長寿命化も含めて改築更新が平準化されるよう布設替等を実施している。
全体総括
一般会計繰出金への依存体質からの脱却に向け、水洗化率の向上、使用料体系の適正化が今後の重点課題である。また、不明水対策、維持管理の効率化、投資の適正化による新規企業債の発行を抑制するなど、更なる費用の削減に努めていく。収支見通し、投資計画等の今後の方針を確立するため、「経営戦略」を平成31年度に策定する。