経営の健全性・効率性について
経営の健全性において、経常損益のうち収益面では、人口減少や節水機器の普及等により料金収入が低迷している。また、費用面では、業務の外部委託化や人件費の削減等経営努力は行っているが、費用に占める遠州水道受水費の比率が高いことや減価償却費の増加等により経常収支比率は、類似団体・全国平均を下回った結果となっている。今後も料金の適正化を図りながら経営の健全化に努める。効率性においては、老朽管等からの漏水などによる無効水量が多く、有収率が伸びない原因となっている。平成27年度の状況でみると類似団体と比べ6.32ポイント・全国平均と比べ6.12ポイント下回っていることから、今後も漏水調査を行い有収水量の向上を図っていく必要がある。
老朽化の状況について
老朽管路については、年々増加傾向にあり平成27年度時点では管路総延長が1,390kmで、そのうち約260kmが老朽管で老朽管率が約19%に達している。また、更新率については、布設から40年未満の管路を含めた更新率が1.3%で、布設後40年以上経過した老朽管だけの更新率では例年1%にも満たない更新率となっており、平成27年度においては、0.5%と過年度以上に停滞している。そして、これら管路を更新する充分な事業費を確保することは財政的にも難しく来年度以降も1%に満たない更新率に留まる見込みとなっている。
全体総括
高度成長期の昭和40年から50年代に布設した配水管が、耐用年数を迎えており、耐震性を有した配水管の布設替えを行い有収率の向上に努めるとともに、今後も経営努力を図りながら、料金の適正化を進めていく。