収益等の状況について
収益的収支比率は常に100%を超え、他会計から補助金を得ることなく収益を上げているが、類似団体と比べて低い理由は、隣接する商店街の集客の低下が深刻である事と、利用者のうち近隣幼稚園の送迎用が増えているが、短時間利用の為、稼働率は上がっても収益には繋がらないことが要因となっている。またH26年度までは市営駐車場全6箇所を1つの単位として管理していたため、個々の駐車場単位で集計できるようになったH27年度以降の数値と乖離している。売上高GOP比率はH27-28は平均値以下であったがH29は2倍以上増加し、平均を超えている。EBITDAについても平均より低い値であったが、H29は2倍以上に伸びている。しかしそれでもまだ収益性は低く収益向上のための施策が必要と考える。
資産等の状況について
商店街の近くにあるが、敷地は狭い。敷地の地価は近傍地より求めたものである。設備投資見込額は補修工事費及び修繕費を見込んでいる。H29年度には維持のため区画線補修を行った。また、自動精算機が古くなってきているため、入れ替えを検討している。
利用の状況について
公園の隣接地であり、ハローワークや市立体育館も近い事から施設の利用者や近隣の商店街利用者や幼稚園の送迎などの利用が多い。商店街の集客減少に伴い稼働率は減少傾向である。近年は平均値を下回っているが、稼働率は200%程度である。近年、周辺に民間駐車場施設が増加しているため、当駐車場利用者が減少しているものと考える。今のところ収益にはあまり変化がないが、一方では体育館の専用駐車場が減少したことや近隣の病院が増築して駐車場不足になった事、また隣地の公園の改修工事の計画による公園利用者の増加が見込まれる事などから駐車場利用の増加が期待されるため、現状維持が妥当と考える。
全体総括
稼働率は減少傾向にあるものの、立地条件から固定利用者に恵まれた駐車場である。H27年度に指定管理者制度への移行が検討されたが、収益向上が見込めないとの理由で現行の管理が続いているため、当面は現状の管理を継続する中で収益向上を目指す。