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人口の推移
財政比較分析表(2019年度)
財政力
財政力指数の分析欄
中川村では人口の減少(平成22国調5,074人→平成27国調4,850人=-224人)や年々進む高齢化率に加え、村内に中心となる産業がないこと等により、財政基盤は脆弱である。財政力指数は0.23となっており、類似団体平均を上回っている。平成16年度の市町村合併論議の末に「自立」の道を歩むこととなった。自立の村づくりに向け、過疎地域自立促進計画(平成28~令和2)、第6次総合計画(令和2~令和11)、総合戦略(令和2~令和6)を策定し、少子・高齢化対策、自立の推進と併せて地方創生を重点に置き、計画行政を進めている。今後も削減すべきところは削減し、投資が必要なところには投資をし、活力あるむらづくりを展開しつつ、行政の効率化に努めることにより、財政の健全化を図っていく。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
事務事業の見直し、組織機構の簡素合理化、行財政改革への取組を通じて義務的経費の削減に努めてきたことにより、平成14年度以降70%台後半で推移してきた。平成19年度の決算統計から算定方法の見直しがされ、下水道事業への基準内繰出しについて当年度の建設事業に係るものを除いて経常的経費に区分されたことからに大幅に数値が上昇、平成20年度は87.9%となったが、次年度から経常経費の抑制の効果などにより改善が図られ、平成26年度決算では81.2%となり、類似団体平均を下回った。平成30年度決算では、地方税や普通交付税等の減と、村単補助事業の増額等による補助費等の増により、82.0%に上昇したが、令和1年度決算では近年の数値に改善している。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
指定管理者制度の導入等人件費、物件費の様々な節減策に取り組んできている。今後も行財政改革の実施により、事務事業の見直し、組織機構の簡素合理化、計画的な職員採用を図り、人件費・物件費を含む歳出の縮減を図っていく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
平成18年度実施の給与構造見直しの中で一部国の見直しと差違があり類似団体平均を1.8ポイント上回った。その後、平成22年度1.0ポイント、平成23年度1.1ポイント、それぞれ類似団体平均を下回ったが、平成24年度から上回る状態が続いている。令和1は経験年数階層の変動により0.7ポイント下がり、類似団体との比較では0.1ポイントの差となっている。類似団体平均値とほぼ同水準で推移するよう、今後も、各種手当や給与等の適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
平成17年度に中川村集中改革プランを策定し、平成18年度の下水道事業完了の際には組織の見直しを行い6課体制から1課減の5課体制実施や、職員の人員削減等の取り組みを行ってきた。今後も適正な定員管理に努め、類似団体平均を上回らないよう現在の水準を維持していく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
公債費負担比率は2.3%、前年度比0.1ポイントとなったが、依然低い数値であり、類似団体平均を下回っている。主な要因としては、数年にわたり実施した繰上償還の影響が挙げられる。しかし、平成5年度から平成18年度までの14年間にわたり実施した下水道事業に係る起債の償還については、長期に渡り一般会計からの繰り出しに依存せざるを得ない状況が続くことから、更なる水洗化の推進と使用料の適正化及び徴収率の向上を図り、償還財源の確保を図っていく。また、今後の新規発行については、交付税措置の有利な起債の活用を基本として運営していきたい。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
前年度に引き続き将来負担算定比率は、算定数値「無し」で類似団体平均値を大きく下回り、健全と判断される。主な要因としては、数年にわたり実施した地方債の繰上償還による地方債残高の減、企業債残高のうち一般会計負担分の減額が挙げられる。今後とも、公債費等義務的経費の削減を中心とする行財政改革を進め、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)
人件費
人件費の分析欄
平成21年度から徐々に減少し、平成26年度からは類似団体平均を下回っている。集中改革プランにより定数等は一定の改革を行ったが、今後さらに精査する必要がある。
物件費
物件費の分析欄
物件費は、0.8ポイントの減となり、類似団体平均を大きく下回っている。臨時職員賃金、経常的な施設管理業務など、今後、経常的に支出される物件費について、引き続き節減に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
平成27年度に類似団体が2.7%(前年比-0.8ポイント)となって以降、類似団体を上回っている。扶助費は年々増加しており、令和1は障がい者福祉事業や福祉医療費給付事業の増額等により、0.3ポイントの増となった。今後も上昇傾向が予想されるため、適正な給付となるよう資格審査の適正化等により、上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。
その他
その他の分析欄
その他分については、減少傾向で推移しているが、全国及び県平均を大きく上回っている。大きな要因としては社会保障関係、下水道事業関連の特別会計への繰出金が揚げられる。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等は、1.5ポイントの減となり、類似団体平均を大きく下回っている。引き続き、補助交付金などの適正な支出に向けて、事業の見直し、改善に努める。
公債費
公債費の分析欄
一般会計の公債費では、平成10年度までに集中的に実施した教育文化施設整備等の負担が徐々に縮小してきたことなどにより、平成21年度を境に類似団体を下回る状態まで改善している。公債費に準ずる費用では、下水道事業会計において、平成5~平成18年度までの14年間にわたり実施した下水道事業の償還に対するもので、維持管理中心の事業構成となっていることから、現在減少傾向となっている。
公債費以外
公債費以外の分析欄
地方税や普通交付税の増額による経常一般財源の増、村単独の補助事業やごみ処理負担金などの補助費等を中心に経常的経費が減となったため、3.7ポイントの減となり、類似団体平均を大きく下回っている。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
議会費、総務費、農林水産費、土木費、消防費、教育費、公債費は、全国及び県の平均を上回っている。民生費は、全国平均を下回っているが、県平均を上回っている。類似団体内の平均値に対しては、全ての費目において下回っている。前年度に比べ増減の大きなものでは、総務費が、基金の見直しに伴う積替えなどのため増額、土木費が、橋りょう修繕工事や村道改良工事などにより増額、教育費は、学校給食センター事務室等改修工事や小中学校エアコン設置工事などにより増額となっている。商工費は、陣馬形の森公園トイレ建設工事の完了などにより減額、災害復旧費は農地等及び公共土木施設災害の減などから減額となっている。今後、各施設等の老朽化に伴う大規模改修や更新が必要となってくることから、総務費や土木費、民生費、商工費、教育費などは増加することが見込まれる。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
人件費、物件費、補助費等、普通建設事業費(全体及び更新整備)、公債費、積立金、繰出金は、全国及び県の平均を上回っている。類似団体内の平均値に対しては、全ての費目において下回っている。補助費等については、担い手確保・経営強化支援事業補助金や、配水管工事の負担金などにより増となっている。普通建設事業費については、全体、更新整備分が大幅増となっており、学校給食センター事務室等改修工事や小中学校エアコン設置工事、橋りょう修繕工事などの実施に伴うものである。今後は、主要村道の改修や改良に要する費用や、これまで整備してきた施設等の老朽化に伴う大規模改修や更新が必要となってくるため、増加することが見込まれる。また、積立金が大きく増となっているのは、基金の見直しに伴う積替えのためである。
実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)
分析欄
財政調整基金残高の標準財政規模に対する比率は、基金の取崩しや標準財政規模の拡大などにより下降している。実質収支額は、翌年度への繰越財源の増額等もあり減少しており、標準財政規模に対する比率も下降してしている。実質単年度収支は、単年度収支の改善はあるものの、財政調整基金の取崩しにより改善幅が圧縮され、若干の改善となっており、標準財政規模に対する比率も若干の上昇となっている。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)
分析欄
各特別会計においても実質赤字、資金不足は発生していない。ただし、多くの特別会計では使用料などその会計の独自収入のみで収支が均衡している訳ではなく、一定のルールに基づき一般会計からの資金を繰り出すことにより運営している。一般会計における標準財政規模比は、平成27年度は継続費85,000千円が含まれていたため高い数値となっているが、継続費を除くと10%程である。また、平成30年度に続き令和1年度についても、翌年度への繰越財源の増額等があり実質収支額が減少したため、前年度に対して0.77ポイント減少している。
実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄
元利償還金等の数値は横ばいで推移しているが、近年、過疎対策事業債を中心として発行額が増加していることから、増加傾向にある。それに伴い実質公債比率の分子も増加傾向である。項目別では、公営企業債の元利償還金に対する繰入金が減少してきていたが、新規の住宅分譲地整備に伴う農業集落排水事業の管渠工事などにより増加傾向となっている。償還期間が長いため、今後急激な増加がない反面、短期間での減少も期待できない状況である。
分析欄:減債基金
満期一括償還地方債なし
将来負担比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄
将来負担額は、新ごみ処理施設の建設に伴い組合等負担等見込額が増額となっているが、全体としては減となっている。充当可能財源等は、基金の積み増しにより充当可能基金額は増となっているが、基準財政需要額算入見込額が減となっており、全体として減額となっている。将来負担額を充当可能財源等が上回っており、将来負担比率の分子は引き続きマイナスとなっている。
基金残高に係る経年分析(2019年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)「災害対策基金」新設のための原資として財政調整基金1,000万円、介護保険事業特別会計操出金へ充てるため福祉基金3,000万円の取崩しがある一方で、、前年度の繰越金により「公共施設等整備基金」へ1億円の積み立て、新設した「教育文化振興基金」及び「災害対策基金」へそれぞれ100万円、1,000万円の積み立てを行ったこと等により、基金全体で7,855万円の増となった。(今後の方針)今後、各施設等の老朽化に伴う大規模改修や更新が必要となってくることから、主に「公共施設等整備基金」や「高度情報化基金」へ積み立てていく予定であり、増加傾向にある。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)1,000万円の取崩しを行ったことによる減。(今後の方針)財政調整基金の残高は、標準財政規模の1/2、予算規模の1/3となるように努めることとしている。
減債基金
減債基金
(増減理由)基金の利子分を積み立てたことによる増加。(今後の方針)ここ数年にわたり行った繰上償還により起債残高は目減りしてきたが、学校給食センター事務室等改修工事や小中学校エアコン設置工事、橋りょう修繕工事、村道改良事業等により起債の発行額が増加した。今後も基金利子分の積立てにより、現在の規模を保つよう努めることとしている。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)公共施設等整備基金:将来における公共施設等の整備に必要な資金を積み立てるため地域医療確保対策基金:地域医療の確保対策に必要な費用の財源に充てる福祉基金:高齢化社会における福祉活動の促進、快適な生活環境の形成等を図る財源とするため(増減理由)公共施設整備基金:基金の見直しに伴う1億6,443万円及び、前年度の繰越金により1億円積み立てたことによる増加福祉基金:介護保険事業特別会計操出金へ充てるため、3,000万円を取り崩したことによる減少美しい村づくり基金:基金の見直しに伴う統廃合・新設による増加高度情報化基金:基金の見直しに伴う積み直しによる減少(今後の方針)公共施設等整備基金:昭和50年代に建設された役場庁舎や学校の建替え時期が2030年代半ば頃から到来することが予想されるため、毎年1億円程度は積立てていきたい地域医療確保対策基金・福祉基金・美しい村づくり基金:状況を見ながら余剰金等を積立てていきたい高度情報化基金:高度情報化社会に対応するため、毎年300万円程度は積立てていきたい
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率については、建設から20~30年を経過した施設が増えているため、増加傾向にあり、類似団体内平均値を上回っている。特に昭和50年代に建設された学校教育施設等の更新時期が迫っており、さらに上昇することが予想される。平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、施設更新時期等にはその施設に係る事務事業や利用価値について再検討し、縮減、統合、廃止の可能性についても検討していく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
平成8年度から9年度にかけて実施された文化センター建設事業に係る過疎債償還の終了、また平成5年度から約10年間続いた下水道事業の償還のピークが過ぎたこと、さらに平成20年度から28年度にかけての約10億円の繰上償還による地方債残高の増加抑制等により、類似団体内平均値と比較すると若干低い値となっており、全国平均及び長野県平均と比較しても低い値となっている。今後も債務償還比率については300%を上限の目安と捉え、今後も借入総額の制限を行い、償還額の平準化に取り組んでいく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は、算定数値「無し」で類似団体内平均値を大きく下回っている。一方で、有形固定資産減価償却率は、類似団体内平均値よりも高く、上昇傾向にあるが、主な要因としては昭和40年代に建設された中学校1校が有形固定資産減価償却率96.8%、昭和50年代に建設された役場庁舎が同80.0%であることなどが挙げられる。老朽化対策に取り組むとともに、施設更新時期等には利用価値等についても再検討し、縮減、統合、廃止の可能性についても検討していくことが必要である。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率は、ここ数年の繰上償還により元利償還金が減少しており、準元利償還金を含めた実負担額についても減少傾向にある。ただし、今後想定される公共施設の老朽化に伴う整備を見込み、過疎債のソフト事業を有効に活用し、計画的な起債発行とより効率的な財政運営に努める。
施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
道路、橋りょう・トンネルについては、類似団体内平均値と比較して、有形固定資産減価償却率及び一人当たりの各数値ともに低くなっている。保育所及び学校施設については、類似団体内平均値と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている。中学校が建設から40年以上経過しており、小学校や保育所も30年を超えているため、老朽化対策に取り組むとともに、施設更新時期等には、その時の状況等も踏まえながら、縮減、統合等の可能性についても検討していくことが必要である。公営住宅については、新たに子育て世帯優先の住宅を建設したため、有形固定資産減価償却率が低くなっている。一人たりの床面積については類似団体内平均より低くなっている。今後見込まれる人口減少、高齢化、ニーズの変化等に対応するため、施設更新時期等にはその施設に係る事務事業や利用価値について再検討し、縮減、統合、廃止の可能性についても検討していくことが必要である。
施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
保健センター、庁舎については、保健センターは建設から30年、庁舎は建設から40年を超えており、類似団体内平均値と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている。一般廃棄物処理施設については、新処理施設(広域連合)の建設があったため、類似団体内平均値と比較して有形固定資産減価償却率が低くなっている。一人当たりの面積では、市民会館及び体育館については、社会教育の複合施設である文化センターや屋内運動場を所有しているため、一人当たりの床面積が高めとなっている。一方、体育館と市民会館以外の一人当たりの床面積については、類似団体内平均を下回っている。今後見込まれる人口減少、高齢化、ニーズの変化等に対応するため、施設更新時期等にはその施設に係る事務事業や利用価値について再検討し、縮減、統合、廃止の可能性についても検討していくことが必要である。
財務書類に関する情報①(2019年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から9億1千万円の減少(△3.2%)となった。主な要因は、インフラ資産の工作物減価償却累計額の10億1千9百万円の増加(5.8%)である。当村においては、資産総額のうち有形固定資産の割合が90.0%となっており、これらの資産は将来の維持管理・更新等の支出を伴うものであることから、今後見込まれる人口減少、高齢化、ニーズの変化等に対応しながら、施設の集約化・複合化も含め公共施設等の適正管理に努める。負債総額については、前年度から9千4百万円増加(+2.6%)しているが、これは平成29年度の村営住宅建設に伴う過疎対策事業債の借入(1億8千9百万円)による影響が主な要因である。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は40億3千4百万円となり、前年度比2億1百万円の増加(+5.2%)となった。これは、補助費である担い手確保・経営強化支援事業補助金(3千8百万円)や水道事業会計への工事負担金(1千4百万円)、また介護保険特別会計繰出金(3千万円)及び下水道事業会計への操出金(1千4百万円)、さらにシンクライアントサーバー(3千1百万円)及び巡回バス購入(1千万円)などが主な要因である。そのほかに、比率では低いが定年退職年齢引き上げに伴う役職定年制の導入なども増加要因の一つである。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等と国県等補助金の財源(29億4千5百万円)が純行政コスト(39億5千万円)を下回っており、差額が△10億4百万円となり、純資産残高は10億3百万円の減少となった。現年分と滞納繰越分を合わせた村税の徴収率は97.8%となっており、今後も滞納繰越分を中心とした徴収強化により、引き続き税収等の増加に努める。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は5億3千9百万円であったが、投資活動収支については、繰越分を含めた複数の道路改良事業及び学校給食センターなどの大型の投資事業があったことから起債事業分だけでも事業費が4億7千万円となった結果、△6億1千1百万円となっている。財務活動収支については、繰越を含めた地方債の償還支出が発行収入を下回ったことから、プラス8千2百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から1千20万円増加し、2億3千4百万円となっている。今後、公共施設の建て替え及び大規模修繕など大型借入が計画されていることから、その償還により財務活動収支はマイナスに転じることが想定される。
財務書類に関する情報②(2019年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額が類似団体平均を下回っているが、これは、取得価額が不明な道路や河川の敷地を、備忘価額1円で評価しているものが大半を占めているためである。有形固定資産減価償却率については、昭和50年代に建設された学校教育施設等の更新時期が迫っており、類似団体より若干高い水準にある(前年度比+2.1%)。公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設について、点検・診断や計画的な維持補修による長寿命化を進めていくなど、公共施設等の適正管理に努める。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体平均を上回っているものの、純行政コストが税収等の財源を上回っており、純資産残高は昨年度から4.1%減少している。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が消費して便益を享受したことを意味するため、事務事業の見直し、組織機構の簡素合理化など、効率的な財政運営により、行政コストの削減に努めていく。将来世代負担比率は、類似団体平均を下回っており、今後も国県補助金を活用した地方債の発行抑制など地方債残高の圧縮を図り、将来世代負担の縮減に努める。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
住民一人当たりの行政コストは類似団体平均を下回ってはいるが、昨年度値に比べると増加をしている。新たな増加要因として会計年度任用職員制度の導入などがあげられるが、条件不利地域であり、人口も少ない当村では、一人ひとりの人材が重要となってくるため、人材に係る経費を単純にコストと捉えず社会投資として捉えることも重要である。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、平成28年まで数年間繰上償還を行ってきたことから、類似団体平均を大幅に下回っている。しかしながら、近年公債費を上回る起債が続いていることや、今後想定される公共施設の老朽化に伴う整備などにより、残高は増加する見込みである。今後も計画的な地方債発行と効率的な財政運営により残高縮減に努める。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均を大幅に下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低い状況である。今後も公共施設の使用率の見える化を含め、使用料の見直しなど、受益者負担の適正化を図っていく必要がある。ままた、今後見込まれる人口減少、高齢化、ニーズ等の変化に対応するため、施設更新時にはその施設の必要性や効果などについても精査し、施設の廃止、統合、縮減についても検討していくことが重要となっている。