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人口の推移
財政比較分析表(2019年度)
財政力
財政力指数の分析欄
平成18年の合併を機に過疎債や合併特例債などの交付税措置率の高い有利な起債の活用を進めたことで公債費に係る基準財政需要額が大きく変動していなかったが、今後数年間で実額算入であった起債の償還が終了することや大型建設事業に伴う起債の償還が始まるなど基準財政需要額への影響が大きいと見込まれる。一方で、長引く景気の低迷に加え、コロナ禍の影響もあり、市税全般の減収は免れず、急激な回復は期待できないことから、今後の財政力指数の大幅な好転は難しいと推測している。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
令和元年度については、前年度に引き続き、一般財源の伸び悩みなどにより比較的高い数値となっている。今後も社会保障費の増大や公共施設の維持管理等で義務的経費が高水準に推移することが予想されているが、事務事業の見直しを更に進めるとともに、全ての事務事業の優先度を厳しく点検し、優先度の低い事務事業について計画的に廃止・縮小を進めるなど、比率の改善に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
令和元年度については、前年度より数値が増加しているとともに、依然として平均を大きく上回っているのは、合併による職員数増と物件費を要因としており、物件費では、市単独管理の施設が多いことから、多額の維持管理経費を要している。今後は公共施設を適正な規模に管理するため施設の統廃合を計画的に進めることなどの方策を講じ、コストの削減に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
ラスパイレス指数は全国市平均より低位に位置しているが、その要因の1つとして、民間等での就職期間を経た後の採用となっている職員の割合が増えていることが挙げられる。近年の雇用情勢の変化により、給与水準及び手当の見直しの検討も視野に入れる時期となっている。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
行政改革大綱に基づき職員定員管理の適正化を図るため、職員数の削減を進めているが、人口減少数が多いことから、前年度より後退傾向となっている。年々、国の政策などにより地方自治体の業務量が増加していることに加え、コロナ禍の影響もあり、職員数の削減は困難な状況となっている。今後については、事業の見直しや職員の能力向上を図るとともに、ICTの活用等による行政サービスを維持していくことで、より適正な人員配置に努めていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
令和元年度は、単年度では平成28年度に借入を行った合併特例債の償還開始により元利償還金が増加し、比率が上昇したが、令和元年度の算定対象外となった平成28年度より比率が改善したことにより3ヵ年平均では低下している。今後については引き続き大型建設事業に充当した合併特例債の償還が控えることや、普通交付税額・臨時財政対策債発行額の減少が見込まれることから、数値が悪化することが予想されているため、新規発行債の抑制などを行うことで、比率の改善を図る。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
令和元年度は、小中学校の空調整備事業に係る起債を発行したことにより、地方債残高が増加したが、公営企業会計での起債発行額を抑制したことなどにより公営企業債繰入額が大幅に減少したことにより、数値改善の要因となっている。しかしながら、コロナ禍の影響に伴う景気低迷により地方債残高の増及び充当可能基金の減が見込まれていることから、今後についてはより一層将来への負担を残さないような財政運営に取り組んでいく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)
人件費
人件費の分析欄
令和元年度については、類似団体平均と比較すると、人件費に係る経常収支比率は低くなっているが、今後定年退職者が多く控えている状況から数値の上昇が懸念されている。人件費総額の削減については、時間外勤務の低減による手当等の抑制を図ることや一部の業務にはIoTやAIなどの先端技術を採用することなどに取り組んでいく方針である。
物件費
物件費の分析欄
令和元年度は、物件費に係る経常収支比率は前年度よりも増加し、類似団体を上回ることとなった。施設の老朽化に伴う維持補修費が増加傾向にある一方で指定管理制度への移行や統廃合が検討段階であることが要因となっている。今後も引き続き施設の維持管理業務を指定管理制度に移行することや、施設の統廃合などの検討をさらに進め、物件費の抑制を図りたい。
扶助費
扶助費の分析欄
令和元年度においては、扶助費に係る経常収支比率は類似団体平均を大きく下回ってはいるが、上昇傾向となっている。今後も、コロナ禍等の影響に伴い、社会保障の充実を図ることで割合が上昇するものと予想されることから、国の動向や経済動向に注視しながら、市民サービスの低下とならないよう施策を展開しつつ、扶助費の削減に努める。
その他
その他の分析欄
その他に分類される積立金について、ふるさと納税により受け入れた寄附金を特定目的基金に積み立てる方針であることから、年度ごとの寄附額によっては大きな数値変動が生じる。令和元年度については、前年度より大幅に寄付額が減少した結果が数値に表れている。ふるさと納税については不確定要素が多く、受け入れ金額を見込むことは難しいところではあるため、今後も動向を注視していく。
補助費等
補助費等の分析欄
令和元年度については、前年度と比較して増加している。補助費に係る経常収支比率が類似団体平均を大幅に上回っているのは、広域連合への負担金や補助金等に分類されている法適用企業会計への繰出金が多額になっているためである。特に、病院事業会計が経営不振に陥っているなか、一般会計の負担も大きくなっており、今後の改善が急務となっている。
公債費
公債費の分析欄
平成18年の市町村合併により地方債残高が増加した後、償還ピークが過ぎ、減少傾向となっていたが、令和元年度は平成28年度に借入を行った合併特例債の償還開始により元利償還金が増加し、比率が上昇した。近年の大型事業に充当した起債の償還が今後控えていることから、動向を見極めながら、健全な財政運営に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外の費用に係る経常収支比率が類似団体平均より上回っているのは、地方債の元利償還金が減少している一方で、社会保障経費が増加していることや経営不振の病院事業会計への繰出金を大きく負担していることが挙げられる。課題への適切な対応を図りながら、バランスのとれた行財政運営を行っていく必要がある。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
令和元年度の衛生費については、減少傾向にあるのは、広域ごみ処理施設の完成により広域連合の負担金が平準化したことが要因となっているが、類似団体平均と比べて高い水準にある。また、労働費・商工費について、類似団体内で高い順位となっているのは、創業支援や当市の基幹産業である観光事業に注力していることが要因として挙げられる。土木費について、類似団体平均と比べ上回っているのは、広域ごみ処理施設周辺の市道道路改良整備や歩道設置などが増加したことが主な要因である。教育費については、住民一人当たり74千円(31千円増)となっており、類似団体平均に比べ上回っているのは、市内の小学校・中学校の空調設備整備事業に伴う普通建設事業費が増大したことが主な要因である。その他の費目については、おおむね平年ベースで推移しているが、財源確保が課題となっている中で、現状と同規模の事業を続けていくことが困難であることから、さらなる事業の選択と集中を進めることが必要となっている。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
令和元年度の歳出決算総額は、住民一人当たり624千円となっている。主な構成項目である人件費は、住民一人当たり102千円となっており、前年度と比較すると減少しているが、類似団体平均と比べて高い水準となっている。人件費は退職者の増加に伴い数値が大きく変動し、今後は定年退職者が多く控えることから、増加が見込まれるが、時間外勤務手当の削減などで抑制を図りたい。補助費等が減少傾向にあるのは、広域ごみ処理施設の完成により広域連合の負担金が平準化したことが要因となっているが、類似団体平均と比べて高い水準にあり、定形・常態化している補助金の見直しや必要性の低い補助金等を精査し適正化を進める必要がある。貸付金が増加傾向にあるのは、地域振興基金を原資とした病院事業会計への貸付を行ったことが主な要因である。また、市内公共施設に関わる維持補修費などが類似団体と比べて高水準となっていることから、適切な公共施設の維持管理を行う必要がある。
実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)
分析欄
令和元年度については、実質収支額、実質単年度収支がともにプラスとなっているが、前年度と比較すると減少している。財政調整基金への積立は行うことができたが、今後の見通しとしては、コロナ禍による景気低迷のなか、好材料に乏しく、引き続き難しい財政運営が求められることから、事業の選択と集中に取り組み、健全財政の堅持を図っていく。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)
分析欄
令和元年度では、病院事業会計における連結実質赤字比率に係る赤字額が前年度に比較して大幅に改善する結果となった。平成29年度に策定し、平成30年度からスタートした経営健全化計画に基づく取組み及び一般会計からの繰入金等の継続により、単年度の経常収支では黒字を達成し結果に表れている。しかしながら、一般会計の財政的負担は依然として大きくなっており、病院事業会計の経営改善は急務であることに変わりはなく、経営健全化計画に基づく経営改善を引き続き継続していく必要がある。その他の特別会計・企業会計については、現在のところ、黒字を計上しているため、今後も引き続き一般会計を圧迫することのないように努めたい。
実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄
元利償還金のピークが過ぎ、実質公債費比率の分子が横ばいで推移している。・類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、学校施設、公営住宅、庁舎であり、特に低くなっている施設は、児童館、公民館である。学校施設については、小学校が有形固定資産減価償却率○○%、中学校が○○%となっており、特に小学校の有形固定資産減価償却率が高くなっている。令和○○年度に個別施設計画を策定したところであり、同計画に基づいて令和○○年度には○○小学校の大規模改修を行うなど、小学校を中心に老朽化対策に取り組んでいくこととしている。児童館及び公民館については、令和○○年度に老朽化していた○○児童館と○○公民館を、令和○○年度に○○児童館と○○公民館を複合化し、それぞれ新しい施設を建設したため、有形固定資産減価償却率が低くなっている。児童館及び公民館については、これらの複合化事業により、一人当たり面積についても若干ではあるが減少しており、今後の維持管理費用の減少も見込んでいる。交付税算入率が有利な起債の借入を行っているため、算入公債費等の割合も同様に推移することから、数値への影響は最小限であると分析している。
分析欄:減債基金
当市において減債基金を活用する事業が当面見込まれないため、現在は基金を廃止している。
将来負担比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄
令和元年度は、病院事業など公営企業債の地方債残高が減少したことに伴い、一般会計における公営企業債等繰入見込額が減少したことから将来負担額は減少した一方で、大町病院への貸付金の原資とするため地域振興基金を取り崩したことなどから充当可能基金残高も減少し、将来負担比率も減少する結果となった。今後については、充当可能基金の減少が見込まれるが、減少幅を少しでも小さくするような財政運営を行っていく必要がある。
基金残高に係る経年分析(2019年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)令和元年度については、財政調整基金は引き続き2億円の積立を行うことができた一方で、特定目的基金を取り崩し基金の使途に応じた事業へ491千円を充当したことに加え、ふるさと寄附金が減少したことに伴いふるさと応援基金への積立金も減少した結果、前年度と比べて基金総額は減少することとなった。(今後の方針)基金に積み立てを行うことのできる財源の確保が難しいことから、基金総額は減少傾向となると見込まれるが、減少幅を最小限に抑えることができるような財政運営を行っていく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)特定目的基金の活用のほか大型建設事業の入札差金や市税収入が増加したことにより2億円の積立を行った。(今後の方針)財政調整基金の残高は一般会計予算の10%程度の規模で積立・取崩を行っていく。
減債基金
減債基金
(増減理由)平成27年度末に基金を廃止したため、増減なし。(今後の方針)活用すべき事業が見込まれないため、基金を廃止している。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・地域振興基金:合併後の地域振興に資する事業の推進を図る。・ふるさと応援基金:受け入れた寄附金を原資に、寄附者の意思を尊重したまちづくりの推進を図る。・北アルプス山麓仁科の里整備基金:市の設置する公共施設の整備の推進を図る。(増減理由)地域振興基金についは、病院事業会計への貸付金の原資としたため大幅減となっている。北アルプス山麓仁科の里整備基金については、公共施設の整備事業などに充当したことから減となっている。退職手当基金について、退職者の増加により減となっている。ふるさと応援基金について、前年度大きく積み立てたものを各事業に充当を行った一方で、寄付額の減少に伴い積立額が減となったことから大幅減となっている。(今後の方針)ふるさと応援基金については、積立を行った翌年に取崩しを行うため、増減が激しい動きとなっており、今後の推移を予測することが難しい。また、今後退職者の増加や老朽化した公共施設の更新などにより特定目的基金を取り崩しながら財政運営を行っていくこととなると考えられる。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は類似団体より高い水準にあるが、減少傾向がみられた。当市ではそれぞれの公共施設等について公共施設個別施設計画を令和2年度に策定済みであり、当該計画に基づいた施設の維持管理を進めている。当市は市内の各施設やインフラの老朽化の進行が顕著であり、施設の建て替えや改修などの更新費用増加や財源確保が困難になることが懸念されている。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
類似団体平均と同水準であるが、事業の厳選や自主財源の確保を行い、数値の改善に努める。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率及び有形固定資産減価償却率は減少したが、類似団体と比べると高い水準にある。これは新たな施設に係る起債額が増加している一方で、老朽化施設の除却が進んでいないことが要因と考えられる。今後、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化が進む市内施設の整備を厳選しながら、適正な維持管理を計画的に実施していく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
交付税措置率の高い市債の活用などにより、実質公債費比率・将来負担比率の改善が図られてきているが、今後は大型事業に充当した起債の償還が始まることとなり、元利償還金が増加し、実質公債費比率が上昇することが考えられるため、今後も市債に頼りすぎない方針を継続しながらも、より効率的な財政運営を目指していく。
施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
当市は面積が広く、人口1人当たりの道路延長が比較的長いことから、老朽化した道路の更新整備が必要となるも、十分に実施できていない状況となっており、減価償却率が高い数値となっている。道路以外にも老朽化が進んでいる公共施設が多いことから、類似団体と比較すると有形固定資産減価償却率が高くなっており、今後の施設の在り方も含め、総合的に判断していく時期となっており、長期的な視点を持った施設運営に努めていく。
施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
体育館や市民会館、保健センターなどは類似団体の平均に比べ、有形固定資産減価償却率が高い一方で、住民の利用も比較的多いことから今後の更新については住民ニーズを的確に捉え、維持管理をしていく必要がある。市役所庁舎も耐震改修は済んでいるものの、建設から40年以上経過しており、有形固定資産減価償却率も類似団体と比べると高くなっている。他の施設についても更新を検討する時期となっており、計画的な施設管理に努めていく。
財務書類に関する情報①(2019年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、負債総額が前年度末より386百万円の減少(-2%)となった。中でも、固定負債については、前年度末より461百万円の減少であり、金額の変動が最も大きいものは、退職手当引当金である。また、地方債(固定負債)については、平成28年度から本格着工となった広域ごみ処理施設建設事業に係る借入が発生し、平成29年度は1,640百万円、平成30年度は1,228百万円と当市の財政規模では大型の借入を実行し、令和元年度には学校施設等空調設備設置事業などの借入を実行し、47百万円の減少と横ばいとなった。水道事業会計や病院事業会計等を加えた全体では、資産総額は前年度末から1,662百万円減少し、負債総額は前年度末から2,602百万円減少したが、水道管や病院施設をインフラ資産として計上していることや施設改修に伴う地方債(固定負債)の充当があったことから、依然として規模が大きくなっている。北アルプス広域連合を加えた連結では、資産総額は前年度末から1,395百万円減少し、負債総額は前年度末から1,737百万円減少した。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
一般会計等において、経常費用は14,814百万円となり、前年度と比較すると518百万円の減少となった。この要因としては、退職手当引当金繰入額及び職員給与費の減少に伴い人件費が256百万円減少したことにより業務費用が減少したためである。移転費用については、広域ごみ処理施設建設事業に伴う北アルプス広域連合への負担金が平成28年度から増加していたが、平常ベースとなったことにより、補助金等が減少傾向となっている。今後も施設の長寿命化や集約化事業に着手するなど、公共施設等の適正管理に努めるとともに、補助金交付基準の見直し、他会計への繰出金の精査などに取り組むことでコスト削減を実現していきたい。全体においては、前年度末と比較すると減少しているが、病院事業会計における職員給与費は増加傾向となっており懸念材料となっている。連結では、北アルプス広域連合の純行政コストの減少に伴い連結関係団体で減少となっている。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(13,477百万円)が純行政コスト(13,493百万円)を依然下回っており、本年度差額は16百万円、純資産残高は49百万円の増加となった。純行政コストの削減と税収等の増加対策を両輪で行っていく必要があることを認識し、課題解決に努める。全体については、病院事業会計で338百万円の純資産増となっていることなどから一般会計等に比べ、純資産残高が増加となっている。連結については、北アルプス広域連合において、広域ごみ処理施設建設事業に係る構成市町村からの負担金が減少したことによる財源の減少が生じたことから、変動額が小さくなっている。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は、人件費支出・補助金等支出が減少したことに加え、国県等補助金収入など業務活動収入が増加したことにより、699百万円であった。投資活動収支については、学校施設等空調設備設置事業等など公共施設等整備費支出が増加したことから、▲845百万円となっている。財務活動収支では、地方債の償還額などの財務活動支出が地方債の発行額を上回ったことから、17百万円となっている。全体においては、業務活動収支では、国民健康保険特別会計で▲39百万円、後期高齢者医療特別会計で▲7百万円を計上しているものの、水道事業会計や公共下水道事業会計などで補完しており、全体で2,041百万円となっている。連結においては、北アルプス広域連合での広域ごみ処理施設建設事業に伴う工事費減や構成市町村からの負担金減により、平年ベースの数値となったが、この業務活動収支・投資活動収支の増減が財務書類に大きな影響を及ぼしている。
財務書類に関する情報②(2019年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額が類似団体平均を大きく下回っているが、当市では過去に整備された道路など取得額が不明なものが多いことや老朽化した施設が多いことが挙げられる。また、老朽化した施設が多いことは、有形固定資産減価償却率が類似団体平均と比較し、高い水準であることからも伺うことができる。今後は公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設等の集約化・複合化を進めるなどにより、適正な公共施設等の管理・運営を行っていく必要がある。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
純資産比率が類似団体平均より大幅下回っている中で、将来世代負担比率は類似団体比率より高くなっている。また、純資産の減少に対し、地方債残高と資産合計は横ばいであることが将来世代負担比率の増加に大きく影響している。将来世代負担比率は大型事業の借入を行ったことを主な要因とし、平成29年度から数値が大幅に増加している。今後の財政運営を行う中で、新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、高利率の地方債の借換えを行うなど、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担をできる限り減少することに努める。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
住民一人当たりの行政コストについては、類似団体平均を下回り、大幅に減少したが、さらにコスト意識を持った財政運営が求められている。特に、少子高齢化に歯止めがかからない一方で、公共施設の維持補修や補助金等、他会計への繰出金の増加が見込まれ、これまで以上に事業の選択と集中を進める必要に迫られている。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均値を下回っている。今後も起債に頼りすぎない財政運営方針を継続していきたい。基礎的財政収支は、基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を上回ったため、300百万円となっている。投資活動収支が赤字となっているのは、地方債を発行して、学校施設等空調設備設置事業など公共施設等の必要な整備を行ったためである。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均を上回っており、今後の公共サービスの費用負担の在り方を検討する時期になっていることから、市としての考え方を明らかにしながら、順次見直しを図ることに努める。