経営の健全性・効率性について
施設利用率以外の各項目が概ね横ばいであるが、前年と比較して天候に左右され給水収益が下がったことに併せ、区域拡張事業と老朽施設の更新のバランスが取れない状況が施設利用率の低下につながっていると分析できる。要因のひとつとして集落が点在していることから、管路延長が長く、浄水場配水池数も多く、維持管理費がかかる一方、人口の減少により給水収益を上げることが困難であることがあげられる。今後は経営の健全化に向けて、収益的収支比率の改善を目指し、施設規模の適正化を図るなど効率的施設運用を心がけるとともに水道料金の見直しを慎重に行いたい。
老朽化の状況について
管路更新率については1.52%と類似団体と比較して高い水準にあるが、給水収益の増加が見込めない上に区域拡張事業の優先度が高く、企業債残高対給水収益比率の減少が難しいことから、施設、管路更新事業の大規模な推進が困難な状況である。現在は公営企業会計移行と併せて更新を検討していているが、今後は国補助等を受けながら計画的かつ継続的な更新を進めていきたい。
全体総括
経営戦略とともに公営企業会計移行業務を進めていく中で、水道料金の見直しや施設更新計画をたて、バランスのとれた、健全かつ効率的な経営を目指したい。