経営の健全性・効率性について
収益的収支比率は昨年と変わらない状態である。企業債残高対事業規模比率は一昨年より操出基準割合算出方法の見直しにより減少している。経費回収率は例年同様に平均を大きく下回っており、適切な使用料設定が必要と考えられる。汚水処理原価は、昨年同様に大きな修繕等が無かったため平均を下回っているが、年数の経過等により高くなることが予想される。施設利用率は100%近くと毎年変わらず、水洗化率も平均値を上回っている。
老朽化の状況について
平成8年から共用開始され、処理場やポンプ施設において老朽化による修繕が必要とされる箇所が出てきている。今後は、平成30年度に策定した最適整備構想により、計画的に補修・部品交換等を行い、故障による機能停止といった最悪なケースを防ぐことができるよう対応していく。
全体総括
農業集落排水事業は、農業用用排水の水質汚濁の防止、また地域に住む人の生活環境を快適にし、水環境を保全することを目的とした事業である。地形等の問題により下水道普及が困難な山村地域ではあるが、本市の水源にもあたる重要な地域であることから、一般財源を投入しても維持すべき事業と考える。経費回収率の改善は困難であるが、水洗化率向上に向けた取組み、適切な使用料の設定、今後の維持管理・老朽化対策等を検証をし、経営改善を図る。