芦原温泉上水道財産区:簡易水道事業(法適用)

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収集されたデータの年度

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経営比較分析表(2018年度)

経営の健全性・効率性について

①平成28年度より給水人口の減少等により変更認可申請で簡易水道事業に変更。経常収支は、年間給水量の減少(前年比△9.2%、△106,595.)により、8.7%、13,398千円の減収となったため、事業収益は、前年比7.1%、11,471千円減収151,134千円となっている。一方の費用においては、その他営業費用で、1,221千円の増額となったため、事業費用前年比1.0%、1,563千円増額の160,548千円となっている。この結果、収益的収支は、9,414千円の純損失を計上しており、平成24年度の料金改定後、給水量の予測以上の大幅な減少から再び赤字となっている。②累積欠損金比率については、昭和43年、地方公営企業法の適用を受け経営以後、これまで料金の改定と剰余金の確保により欠損金は発生していない。③流動比率については、設備投資で未払い金が発生しており、当該値を大きく下げているが期末資金は前年並みとなっている。④起債はしておらず今後もする予定はない。⑤料金回収率は平成24年度の料金改定以降、100%を上回っており給水に係る費用は給水収益で賄えている。⑥30年度は赤字のため、給水原価が上昇している。⑦施設利用率については、年間給水量がピーク時(昭和63年度、233万.)の1/2まで減少したことにより、利用率は1/4以下に低下しているため、今後、施設の更新は、適正規模にとどめる必要がある。⑧老朽管の更新により漏水は減少しており、給水区域も限定されていることから、類似団体よりも高い水準で推移している。

老朽化の状況について

①創業が大正15年と古いため、有形固定資産原価償却率だけでは施設の老朽化の判断は難しく、施設ごとの対応が必要である。特に取水施設(水源)の老朽化が激しく、優先的な更新が必要となっている。②管路経年化率は横ばいで推移しているが、昭和55年から始まった下水道整備に合わせて布設替した資産が、平成32年から40年の法定耐用年数を次々に迎えるため、経年化率は年々上昇していくことになり、それに合わせた更新計画の策定が必要となっている。③現在、配水管以外は、老朽化が表面化した時に対応しているため、限られた資金の中では、管路更新が不定期となっている。安定した水源確保のため、水源の更新を優先する必要があり、必要に応じて更新を行う状況となっている。

全体総括

当財産区は芦原温泉街を主に給水、年間給水量の50%(平成30年度決算)を旅館が締めているため、給水量は温泉街の景気に大きく左右される不安定な状態にあることから、健全経営を維持するためには、数年の損失を補填できるだけの利益剰余金を絶えず確保し、剰余金の減少に合わせた適切な料金改正が必要である。独立した会計で、独自の運営がなされおり、厳しい財政状況の中ではあるが、尚一層の経費節減に努め、安全管理の徹底と、安定給水確保のための継続的な取り組みが必要である。

類似団体【C3】

上砂川町 秩父別町 愛別町 上川町 美深町 津別町 訓子府町 更別村 横浜町 中之条町 長野原町 成田市 香取市 芦原温泉上水道財産区 上松町 太地町 江府町 牟岐町 直島町 松山市