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収集されたデータの年度

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人口の推移

財政比較分析表(2019年度)

財政力

財政力指数の分析欄

・本指数は、単年度の財政力指数の過去3か年の平均値を表している。・指数算定上の分子となる基準財政収入額は、平成27年度から令和元年度にかけての間、30年度を除き、概ね増加傾向にある。また、分母となる基準財政需要額は、同期間、概ね横這いで推移している。・その結果、単年度の財政力指数は平成30年度を除き対前年度で増加しており、3か年の平均でも上昇してきた。令和元年度においては、単年度の財政力指数は上昇するも、28年度の単年度の指数より低いことから、3か年の平均では横這いとなった。

グループ内順位:

財政構造の弾力性

経常収支比率の分析欄

・比率算定上の分母にあたる歳入(経常一般財源等)は平成27年度以降、都税収入の増などにより概ね増加しており、比率の改善に寄与している。・令和元年度においては、平成30年度に引き続き、歳入の増加に加え、公債費が減少したことなどにより、比率は3.1ポイント改善している。

グループ内順位:

人件費・物件費等の状況

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

・本指標は、人件費の占める割合が高いため、主として人件費の推移の影響を受けるものである。・平成27年度以降、給与改定などにより、人件費が増となったことから、人口1人当たり人件費・物件費等決算額も増加を続けている。

グループ内順位:

給与水準(国との比較)

ラスパイレス指数の分析欄

国と都との給料表改定率の相違(国:0.1%、都:改定なし)等により、ラスパイレス指数は0.1ポイント減少した。都職員の給与は、毎年、人事委員会が民間企業の給与の実態を調査して行う勧告に基づき、都議会の審議を経て条例により決定されており、都内の民間企業の給与水準を適正に反映する仕組みとなっている。なお、都内民間企業の賃金水準は、厚生労働省の令和元年賃金構造基本統計調査によれば、全国を100とした場合、123.5となっており、都道府県で最も高い水準になっている。都においては、引き続き、人事委員会勧告に基づき、適正な給与水準を保っていく。

グループ内順位:

定員管理の状況

人口10万人当たり職員数の分析欄

平成26年度から令和元年度にかけて、執行体制の抜本的な見直しを行う一方で、都政の重要課題の解決に向けて必要な体制・人員を措置するとともに、都民サービスに直結する学校職員の増員等により、全任命権者(都全体)で職員数は増加している。引き続き徹底した内部努力を行い、限られた人材を有効に活用しながら、新しい時代に対応した少数精鋭による効率的な執行体制の構築に努めていく。

グループ内順位:

公債費負担の状況

実質公債費比率の分析欄

・本比率は単年度の実質公債費比率の過去3か年の平均値を表している。・元利償還金等があたる比率算定上の分子は、平成27年度から平成30年度まで減少するも、令和元年度より増加に転じている。一方、標準財政規模があたる分母は、平成30年度を除き、増加してきていた。・その結果、単年度の実質公債費比率は、平成30年度まで下降するも、元年度は0.4ポイントの上昇に転じた。・3か年平均では、平成30年度に0.1ポイント改善した後、令和元年度は横這いとなっている。

グループ内順位:

将来負担の状況

将来負担比率の分析欄

・比率算定上の分子は、将来負担額から充当可能財源等を控除して算定されるが、充当可能財源等は年度によって増減しているものの、将来負担額は減少を続けており、平成29年度まで比率の改善が続いていた。・平成30年度以降、将来負担額は減少したものの、充当可能財源等も減少したことから、比率算定上の分子が増加している。そのため、令和元年度の比率は0.9ポイント上昇している。

グループ内順位:

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)

人件費

人件費の分析欄

・比率算定上の分母にあたる歳入は、平成27年度以降、都税収入の増などにより概ね増加しており、比率の改善に寄与している。・令和元年度においては、給与改定などにより職員給が増加したことや、共済組合負担金が増加したことなどにより人件費が増加したが、歳入の増により、比率は1.2ポイント改善している。

グループ内順位:

物件費

物件費の分析欄

・物件費は、委託料の増などにより、近年、増加傾向にある。・令和元年度においては、歳入が増加したものの、委託料の増などにより物件費が増加したことにより、比率は0.1ポイント上昇している。

グループ内順位:

扶助費

扶助費の分析欄

・比率算定上の分母にあたる歳入は、平成27年度以降、都税収入の増などにより概ね増加しており、比率の改善に寄与している。・令和元年度においては、扶助費は児童福祉費や公衆衛生費の増などにより3.5%の増となったが、歳入の増により、比率は前年度と同水準となっている。

グループ内順位:

その他

その他の分析欄

・その他は、維持補修費、貸付金及び繰出金が対象となっている。・令和元年度においては、歳入が増加したものの、中小企業制度融資の預託金の増により貸付金が増加したことから、比率は0.5ポイント上昇している。

グループ内順位:

補助費等

補助費等の分析欄

・比率算定上の分母にあたる歳入は、平成27年度以降、都税収入の増などにより概ね増加しており、比率の改善に寄与している。・補助費等は、社会保障関連の経費の増などを背景に、近年、増加傾向にある。・令和元年度においては、東京2020大会の共同実施事業に係る経費や幼児教育・保育の無償化等による負担金が増加する一方、歳入が増加したことにより、比率は0.5ポイント改善している。

グループ内順位:

公債費

公債費の分析欄

・比率算定上の分母にあたる歳入は、平成27年度以降、都税収入の増などにより概ね増加しており、比率の改善に寄与している。・令和元年度においては、元金償還金の減などによる公債費の減少に加え、歳入が増加したことにより、比率は2.0ポイント改善しており、引き続き都道府県平均に比し低い水準を維持している。

グループ内順位:

公債費以外

公債費以外の分析欄

・当該指標においては、人件費の占める割合が高いことから、本比率の推移は人件費と同様の傾向にある。

グループ内順位:

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

・教育費が増加傾向にあるが、令和元年度においては、東京2020大会の共同実施事業や競技施設関連整備に加え、新国立競技場整備事業に係る経費が増加したことなどにより、対前年度比18.1%(14,055円)増の91,849円となった。・諸支出金は、築地市場跡地に係る公営企業会計からの所管換経費の皆減により、令和元年度において大幅に減少した。・消防費については、都は、大都市制度の特例として特別区に代わって消防事務を処理するほか、市町村から消防事務を受託しており、都道府県では、都のみが消防費を支出しているという特徴がある。・警察費については、本来国の責務で行われるべき首都警察業務を都が担っていることが、都道府県平均に比し高い決算値となっている1つの要因である。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

・補助費等は、少子高齢化の進展などを背景とした社会保障関連の経費の増加などに伴い、近年、増加傾向にある。また、他の道府県にはない特別区財政調整交付金を含むことが、都道府県平均に比し高い数値となる1つの要因となっている。令和元年度においては、東京2020大会の共同実施事業に係る経費や幼児教育・保育の無償化等による負担金の増加などにより、対前年度比5.9%(11,647円)増の210,497円となり、引き続き都道府県平均に比し高水準を維持している。・普通建設事業費は、東京2020大会の競技施設関連整備等の増があったものの、築地市場跡地に係る公営企業会計からの所管換経費の皆減などにより、令和元年度においては、対前年度比24.9%(26,740円)減の80,569円となった。・積立金は、将来の財政需要への備えとして積み立てるとともに、新たに3基金を創設したことなどにより、令和元年度においては増加に転じた。・公債費については、令和元年度においては元金償還金の減などにより減少しており、引き続き都道府県平均に比し低い決算値で推移している。

実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)

分析欄

・財政調整基金は、年度間の財源調整を図り、財政の健全な運営に資することを目的としており、都税収入が不安定な都の財政運営にとって大きな役割を果たしている。・都税収入が堅調な近年においても、将来に備えて積立を継続し、令和元年度末における基金残高は、対前年度比10.9%の増となった。・一方、算定上の分母となる標準財政規模は同3.3%の増となったため、財政調整基金残高の対標準財政規模比は、1.62ポイント増の23.66%となった。・実質収支については、将来を見据えて無駄を無くす取組を徹底したことなどにより、1,277億円の黒字となった。・なお、本表の実質収支額には、本来次年度へ繰り越すべき財源である地方消費税に係る他道府県への未清算金が含まれている。令和元年度における実質収支額4,371億円から、地方消費税の未清算に伴う次年度繰越金3,094億円を除いた収支額は1,277億円となり、標準財政規模に対する割合は3.23%となる。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)

分析欄

・連結実質赤字比率は、平成19年度の制度創設以来、全会計において、実質赤字額及び資金不足額が発生していないため、算出されていない。・平成28年度以降、一般会計において1,000億円を超える実質収支を計上し、黒字額の比率は3%台で推移している。・平成30年度に中央卸売市場会計の資金剰余額が大幅に増加したことに加え、令和元年度には臨海地域開発事業会計の資金剰余額が増加したことなどにより、連結実質黒字額の比率が増加している。

実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

・元利償還金等は、過去に都債発行の抑制に努めた結果、元利償還金が減少するなど、近年は概ね減少傾向にある。・令和元年度においても、元利償還金が減少したことなどにより対前年度比5.5%の減となった。・一方、算入公債費等は、災害復旧費等に係る基準財政需要額の減などにより、近年は減少傾向にあり、令和元年度においても、対前年度比9.4%の減となっている。・よって、令和元年度の実質公債費比率の分子については、対前年度比35.2%(166億円)増の639億円となっている。・都にあっては、特定財源である都市計画税を都道府県で唯一特例で課税しているため、他道府県に比し、実質公債費比率が低くなる傾向にある。

分析欄:減債基金

・減債基金積立額相当額が30年均等積立で算定されるのに対し、都では1年据置、29年積立(新規債)としていることなどから、減債基金残高と減債基金積立額相当額に乖離が生じている。

将来負担比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

・将来負担額については、地方債現在高の減少や退職手当負担見込額の減少などにより、毎年減少している。令和元年度においても、地方債現在高の減などにより、対前年度比2.7%の減となった。・一方、充当可能財源等については、年度によって増減しているが、令和元年度おいては、充当可能基金の減などにより、対前年度比4.0%の減となった。・よって、令和元年度の将来負担比率の分子については、対前年度比8.2%(662億円)増の8,711億円となっている。・なお、この比率の将来負担額には、今後の社会資本ストックの更新需要や、社会保障関係経費の増加などが含まれていないなど、都財政の実態を表すものではない。

基金残高に係る経年分析(2019年度)

基金残高合計

基金全体

(増減理由)・年度間の財源調整機能を有する「財政調整基金」が増加するとともに、3つのシティ実現に向けた基金などを含む「その他特定目的基金」も増加した。※3つのシティ実現に向けた基金…セーフシティ、ダイバーシティ、スマートシティの実現に向けた基金及び東京オリンピック・パラリンピック開催準備基金の総称(今後の方針)・景気変動の影響を受けやすい税収構造を有し、地方交付税の不交付団体である東京都が、将来にわたり安定的かつ継続的に行政サービスを行っていくためには、財源となる基金を戦略的かつ計画的に活用する必要がある。・新型コロナウイルス感染症の影響等、景気動向は依然として不透明な情勢にあり、厳しい財政状況が想定されるが、引き続き、税収や財政需要の動向などをしっかりと見極めながら、中長期的な視点に立ち、戦略的な基金の活用を図っていく。

財政調整基金

財政調整基金

(増減理由)・平成30年度決算剰余金が生じ、その2分の1以上の積立を行ったことに加え、令和元年度補正予算で当初予算に計上された都税額を上回る額に規定の率を乗じた金額を積み立てたため、財政調整基金が増加した。(今後の方針)・年度間の財源調整を図り、財政の健全な運営に資することを目的とする財政調整基金は、都税収入が不安定な東京都の財政運営にとって大きな役割を果たしている。・都税収入が堅調な近年においても、歳出抑制努力と合わせ、将来に備えて積立を継続してきた。・今後も持続可能な財政基盤を堅持していくことが必要である。

減債基金

減債基金

(増減理由)(今後の方針)

その他特定目的基金

その他特定目的基金

(基金の使途)・東京2020大会の開催準備と3つのシティを実現するための施策に必要な財源などとして、基金を活用していく。(増減理由)・東京オリンピック・パラリンピック開催準備基が2,049億円減少した一方、社会資本等整備基金を今後の社会資本等の整備に要する資金への備えとして1,832億円積み増し、「スマート東京」実現に向けた取組を推進するためスマート東京推進基金を創設(500億円)するなど、平成30年度に比し、その他特定目的基金が増加した。(今後の方針)・安全安心な東京2020大会の開催に向けた準備などの財源として、これまで計画的に積み立ててきた基金を積極的に活用する。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)

有形固定資産減価償却率

有形固定資産減価償却率の分析欄

・都の有形固定資産減価償却率は、道府県平均と比較して、低い水準である。・都有施設は昭和40年代に多く整備され、近年は施設老朽化が進行していたため、平成21年2月に「主要施設10か年維持更新計画」の策定や、同年3月に「橋梁の管理に関する中長期計画」の策定等、個別施設ごとに計画的な維持・更新に取り組んできた。・施設の安全性を確保するため今後も計画的な維持更新を進めていく必要がある。・なお、平成29年度の30.2%から平成30年度の47.9%に上昇しているが、これは30年度より有形固定資産の残価率を廃止し、残存簿価1円まで償却する方式に変更したことなどによるものである。

グループ内順位:

(参考)債務償還比率

債務償還比率の分析欄

・令和元年度の債務償還比率は、将来世代の負担を考慮して地方債の発行額を抑制してきたことによる地方債現在高の減少や、債務負担行為に基づく支出予定額が減少したこと、また、都税収入の堅調な増加などにより、平成30年度と比べ、指標が改善している。

グループ内順位:

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

・将来負担比率は、平成30年度の22.7%から令和元年度の23.6%と0.9%上昇している。これは地方債残高など将来負担額は減少したものの、充当可能財源等(基準財政需要額算入見込額等)も減少したためである。なお、平成29年度から30年度における10.2%の数値上昇も同様の理由によるものである。・また、有形固定資産減価償却率は平成30年度の47.9%から令和元年度の48.3%と概ね横ばいで推移している。なお、平成29年度の30.2%から平成30年度の47.9%に上昇しているのは、平成30年度より有形固定資産の残価率を廃止し、残存簿価1円まで償却する方式に変更したことなどによるものである。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

・将来負担比率は、地方債残高など、将来負担額は着実に減少しているが、基準財政需要額算入見込額をはじめとした充当可能財源等が相対的により大きく減少したことから、算定上、指標が上昇しているものである。・実質公債費比率は、平成30年度から令和元年度にかけて横ばいで推移している。・都にあっては、元利償還金等から算定上控除される都市計画税を都道府県で唯一特例で課税しているため、他道府県に比べて実質公債費比率が低くなる傾向がある。

施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

空港

学校施設

図書館

博物館

施設情報の分析欄

・都では、平成21年2月に「主要施設10か年維持更新計画」、平成27年3月に「第二次主要施設10か年維持更新計画」を策定し、学校施設等主要な施設について計画的な維持・更新に取り組んできた。また、例えば橋梁については平成21年3月に策定した「橋梁の管理に関する中長期計画」により、令和20年度までの計画に基づき長寿命化等を図っており、公営住宅については平成29年3月に策定した「東京都住宅マスタープラン」により不燃化・耐震化など震災に対する高度な防災機能や低CO2といった優れた環境性能の住宅形成を目指して、令和7年度を目標に住宅の維持・更新を進めている。・一方で都道府県平均よりも数値が高くなっている空港は、昭和37年に供用開始した八丈島空港をはじめ順次整備してきたが、建設後経過年数30年以上の空港が全体の約50%を占めていることから、平成26年4月に「空港維持管理・更新計画」を策定して定期的な点検を行い、結果を踏まえ適切な補修等を行っていくこととしている。また、図書館の有形固定資産減価償却率については平成27年度の82.1%から26.1%へと大きく減少したが、これは2館ある都立図書館のうち多摩図書館について、経年による施設劣化や収蔵庫・閲覧スペースの不足が生じていたことから平成29年1月に移転改築を行ったことが主な要因となっている。・また、道路については、都では取替法を採用しているため、減価償却費が発生せず、償却率が0%となっている。なお、多くの施設類型において平成29年度から30年度にかけて有形固定資産減価償却率が上昇しているが、これは、平成30年度より有形固定資産の残価率を廃止し、残存簿価1円まで償却する方式に変更したことなどによるものである。

施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)

体育館・プール

陸上競技場・野球場

県民会館

保健所

試験研究機関

警察施設

庁舎

消防施設

施設情報の分析欄

・都有施設は、昭和40年代及び平成一桁の時期に多くが整備され、現在においては施設の経年劣化や設備の更新時期を迎えている。そのため都は、庁舎・保健所・学校・警察署・消防署などの施設について平成21年2月に「主要施設10か年維持更新計画」を策定し、計画的な維持更新を着実に進めてきた。そして、平成27年3月には、「第二次主要施設10か年維持更新計画」を策定し、維持更新の対象とすべき都有施設を改めて整理し直し計画的に進めている。・都庁舎は、平成3年4月に開庁してから20年以上が経過しており、これまで設備等に関する中長期保全計画を定め保守・管理を計画的に実施してきたところであるが、部品類の耐用年数等により設備機器の本格的な更新時期を迎えている。そのため、平成21年2月には「都庁舎の設備更新等に関する方針」を策定し設備更新に係る工事の準備を進めてきた。これに基づき「都庁舎改修プロジェクト」を策定し、令和7年度までに改修を完了する予定としている。・体育館・プールの有形固定資産減価償却率は平成30年度の41.6%から20.2%に減少しているが、これは「東京アクアティクスセンター」や「有明アリーナ」の新築等により、有形固定資産額が大幅に増加したことによるものである。・保健所の有形固定資産減価償却率は平成29年度の38.8%から33.5%に減少しているが、これは施設全般にわたって老朽化が著しく施設の利便性も低い「西多摩保健所」の改築の完了により、有形固定資産(償却資産)額が増加したことなどによるものである。・なお、多くの施設類型において平成29年度から30年度にかけて有形固定資産減価償却率が上昇しているが、これは、平成30年度より有形固定資産の残価率を廃止し、残存簿価1円まで償却する方式に変更したことなどによるものである。

財務書類に関する情報①(2019年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産合計が前年度末から629,190百万円増加し、31,267,423百万円となった。資産のうち有形固定資産の割合が69%となっており、これらの資産は将来の維持管理・更新等の支出を伴うものであることから、都有施設等総合管理方針に基づき、都有施設の計画的な維持更新を着実に推進するなど公共施設等の適正管理に努める。また、資産の1割以上を占める基金は、将来の財政需要への備えとして大きな役割を果たしていることから、着実な施策展開の財源として活用していく。地方債(1年内償還予定地方債を含む)は前年度から253,290百万円圧縮され、5,414,622百万円となり資産合計の17%を占めている。今後も将来世代の負担を考慮しつつ、戦略的に都債を活用していく。水道事業会計等を加えた全体では、前年度末から資産合計は620,218百万円増加し、負債合計は334,271百万円減少した。資産合計は、上・下水道管等のインフラ資産等により、一般会計等に比べて11,570,288百万円多くなり、負債合計も、上・下水道事業に充当した地方債等により、5,757,625百万円多くなった。地方独立行政法人等を加えた連結では、前年度末から資産合計は630,549百万円増加し、負債合計は327,007百万円減少した。東京都住宅供給公社が保有している住宅用地等により、資産合計は一般会計等に比べて13,414,371百万円多くなり、負債合計も東京都住宅供給公社の借入金等により6,859,003百万円多くなっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は前年度比229,869百万円増加し、7,205,199百万円となった。そのうち、人件費等の業務費用は2,777,501百万円、補助金等や社会保障給付などの移転費用は4,427,697百万円であり、移転費用の方が業務費用よりも多い。最も金額が大きいのは補助金等(3,985,987百万円、前年度比+132,367百万円)であり、純行政コストの58%を占めている。今後も高齢化の進展等により、この傾向が続くことが見込まれるため、事業評価などの取組の深化により、一つひとつの事業の効率性・実効性を向上させ、無駄を無くす取組を徹底する。なお、平成30年度において有形固定資産の残価率廃止に伴う過年度修正損などにより、臨時損失を679,174百万円計上していたため、純行政コストが平成30年度と比較して420,092百万円減少している。全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が1,138,633百万円多くなっている一方、減価償却費や維持補修費を含む物件費等が678,045百万円多くなっているなど、経常費用が1,886,501百万円多くなっている。連結では、一般会計等に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が1,458,613百万円多くなっている一方、物件費等が810,907百万円多くなっているなど、経常費用が2,211,227百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、財源(7,623,540百万円)が純行政コスト(6,838,986百万円)を上回ったことから、本年度差額は784,554百万円(前年度比+639,993百万円)となり、本年度末純資産残高は851,543百万円増加の24,703,874百万円となった。一般会計等において、平成30年度決算の本年度差額が他年度に比して小さいのは、30年度に有形固定資産の残価率廃止に伴う過年度修正損など臨時損失を679,174百万円計上したことにより、純行政コストがその分大きくなり、差額を圧縮したためである。全体では、一般会計等と比べて財源が835,646百万円多いことなどにより、本年度差額は895,547百万円となり、純資産残高は954,488百万円増加の30,516,536百万円となった。連結では、一般会計等と比べて財源が861,924百万円多くなっており、本年度差額は918,966百万円となり、純資産残高は957,556百万円増加の31,259,242百万円となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は948,163百万円であったが、投資活動収支については、▲651,405百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、▲253,607百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から43,151百万円増加し、561,688百万円となった。経常的な活動に係る経費は税収等の収入で賄えている。全体では、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より337,773百万円多い1,285,936百万円となっている。投資活動収支については▲871,245百万円であるとともに、財務活動収支では、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから▲371,340百万円となり、本年度末資金残高は前年度から43,350百万円増加し、2,132,829百万円となった。

財務書類に関する情報②(2019年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額226.0万円であり、他の大都市の平均(91.2万円)を上回っている。公共施設等の維持管理・更新等に係る財政負担を軽減するため、平成28年度に策定した都有施設等総合管理方針(令和3年度改定予定)に基づき、策定から10年間の取組として、基金や都債の活用等による財政負担の平準化等を図るなど、計画的な取組を行っている。歳入額対資産比率は3.05年であり、他の大都市の平均(2.34年)を上回っている。有形固定資産減価償却率は48.3%であり、前年度と比較し0.4ポイント上昇したものの、他の大都市の平均(62.3%)を下回っている。都有施設等総合管理方針に基づき、施設の計画的な維持・更新等を着実に推進し、ライフサイクルコストの低減と更新時期の平準化を図る。なお、平成30年度に有形固定資産原価償却率が29年度から7.8ポイント上昇したのは、有形固定資産の残価率の廃止による。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は79.0%であり、税収等の財源が純行政コストを上回ったことから純資産は増加している。社会資本等形成に係る将来世代の負担を示す将来世代負担比率24.5%であり、他の大都市の平均(59.1%)と比較して下回っているものの、本格的な少子高齢人口減少社会の到来など、都財政を取り巻く環境は変化しており、将来世代の負担を考慮しつつ、都債を戦略的に活用するなど、健全な財務基盤の堅持に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは49.4万円であり、他の大都市の平均(25.5万円)を上回っている。これは、都区制度に基づき、消防事務などの基礎的自治体が担う事務を都が実施しているほか、純行政コストのうち約6割を占める補助金等の中に、都区財政調整金交付金が含まれることなどが、住民一人当たり行政コストが高くなる特殊要因となっている引き続き、一つひとつの事業の効率性・実効性を向上させるため、事業評価などの取組の更なる深化を図り、無駄を無くす取組を徹底する。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額47.4万円であり、他の大都市の平均(79.3万円)を下回っている。都は平成12年度以降、財政再建の取組を通じ、都債発行の抑制に努め、都税収入の増減に応じて都債の発行調整を行うとともに、基金への積立を行うなど堅実な財政運営に努めてきた。今後も、将来世代の負担も考慮した都債の戦略的な活用により、持続可能な財政基盤を堅持していく。基礎的財政収支は、基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を下回ったため、471,960百万円となっている。投資活動収支が赤字となっているのは、街路など必要な公共施設等の整備を行ったためである。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は5.0%と、他の大都市の平均(4.3%)を上回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的高くなっている。使用料・手数料の内訳としては、公営住宅の使用料が多いことなどが挙げられる。引き続き、受益者負担の適正化を図っていく。

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