地域において担っている役割
千葉県救急医療センターは、昭和55年に開設された千葉県全域を対象とする第3次救急医療施設であり、本県唯一の高度救命救急センターである。また、全国にも数少ない独立型の救命救急センターである。内科・外科各分野の専門医が救急医療に特化した形で、24時間365日体制で勤務し、心筋梗塞、脳卒中、大動脈疾患、重症多発外傷、急性腹症等の重症救急患者の治療に当たっている。
経営の健全性・効率性について
①経常収支比率、②医業収支比率、④病床利用率、⑤入院患者1人1日当たり収益、⑥外来患者1人1日当たり収益の各指標は、平均値と比較して、良好な状況である。特に、⑤入院患者1人1日当たり収益からは、収益性が高いことが見て取れる。これは、当施設が、第3次救急医療施設として、重症救急患者の治療に当たっていることが要因である。一方で費用面では、高度医療に当たっていることから、⑧材料費対医業収益比率が平均値と比較して高い傾向にある。
老朽化の状況について
当施設は、建設後40年が経過し老朽化・狭隘化が進んでいること等から、施設整備が必要となっている。指標面からも、「有形固定資産減価償却率」は平均値より高く、老朽化の進行が窺える。
全体総括
「経営の健全性・効率性」については、平均と比較して良好な状況にあるが、引き続き、高度医療を担いながら、収益・費用の改善を図っていく。「老朽化」への対策については、近隣の県立病院である千葉県精神科医療センターとの一体的整備を進めていく。