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2011年度
人口の推移
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
人口減少や高い高齢化率に加え、行方市は、大きな企業が少なく第一次産業中心の脆弱な税収構造にある。類似団体平均と比べると0.02ポイント上回る0.44ポイントとなった。若干の増加傾向ではあるものの、依然として低い状況が続いている。極めて自主財源に乏しく、今後も数値の大幅改善を見込むことは難しいと考えられるため、行政の効率化に努めることにより財政の健全化を図る。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常一般財源収入は、地方税が33,966千円減額となったが、普通交付税は地域社会再生事業費の創設や、会計年度任用職員制度の施行に伴う期末手当の支給等に要する経費算入により105,621千円の増額となった。一方、歳出の経常経費充当額については、下水道事業が企業会計へ移行したことで、補助費等が610,986千円増加し、繰出金が453,834円減少した。また、公債費が合併特例債の償還据え置き期間終了等により98,936千円の増となった。これらにより経常収支比率は、89.6%と昨年に比べ1.7ポイント下がり、類似団体平均より1.7ポイント下回った。今後も、経常一般財源収入が減少し、歳出の公債費が増加見込であることから、さらなる経常経費の削減を図っていかなければならない。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
類似団体平均と比較すると12,880円下回っているが、昨年度と比べると13,094円増加している。依然として全国平均・茨城県平均からみても高くなっている。これは、学校等適正配置計画による統合校設置に伴い,スクールバス運行委託料が多額になっていること等によるものである。今後も職員の定員適正化計画の確実な遂行による人件費の削減、並びに公共施設の整理統合などによる物件費の抑制により、一層のコスト削減を図っていく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
前年度と比較すると0.5ポイント減少し、類似団体の平均値より0.1ポイント下回っている。全国市平均よりは下回っているが、引き続き安定した職員構成の確保、計画的な人事管理の推進及び行政の効率化を図っていく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
平成19年度から人員の削減を行ってきたことなどにより類似団体の平均より1.4ポイント下回っている。令和2年度の職員数については、再任用制度等によりほとんど変わっていないものの、人口減少が進んでいるため、人口1,000人あたりの職員数は増加している状況である。平成29年度から5年間の第3次行方市職員定員適正化計画の中では、令和3年度職員数を、公営企業関係職員を含め329人としており、適正化計画を下回ったが、今後も組織機構の見直しや民間委託の推進、会計年度任用職員制度を活用しながら、職員数の適正化を図っていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
前年度と比べ0.5ポイント上昇している。類似団体の平均値より1.1ポイント下回っているが、全国平均・茨城県平均より上回っている。今後は学校等適正配置計画に基づく統合校の施設整備等の起債借入や、庁舎建設や公共施設の改修など公債費が増加することが見込まれることから、地方債を財源とする事業の実施については、事業の必要性及び事業費の精査により、地方債の新規発行を抑制し、実質公債費比率の増加を抑えるように努めていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
類似団体平均と比較すると53.8ポイント、前年度と比較すると5.7ポイント高くなっている。霞ヶ浦ふれあいランド再整備事業による債務負担行為の支払開始に伴い、将来負担比率は大幅に上がっている。また、地方債現在高については学校建設事業の終了により減少はしているが、今後、庁舎建設や公共施設の改修等が予定されていることから、緊急性や優先順位を見極めながら行うこととし、財政の健全化に努めていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費については前年度と比較すると2.4ポイント減少し、類似団体平均と比べると2.4ポイント下回っている。今後は、新庁舎建設に伴い職員数の削減を図るとともに、行政運営の効率化や民間でも実施可能な部分の民間委託、会計年度任用職員の配置を進めながら人件費の削減に努めていく。
物件費
物件費の分析欄
前年度より0.4ポイント低下し、類似団体平均と比べ2.1ポイント上回る結果となった。これは、委託事業等に対して、一部新型コロナウイルス感染症対策に対する交付金等が充当されたことによる。今後も施設の統合を見据えながら、光熱水費・管理委託料等を減らし、数値が上がらないように努めていく。
扶助費
扶助費の分析欄
前年度と比較すると0.8ポイント低下し、類似団体の平均と比べ、0.8ポイント下回っている。今後、少子高齢化に伴う社会保障及び社会福祉費の増加、生活保護受給者の増加等により、扶助費が増加することが見込まれる。削減を図ることは難しいと思われるが、市単独事業の精査を行い、これ以上上昇しないよう努力したい。
その他
その他の分析欄
その他に係る経常収支比率については、前年度より4.2ポイント低下し、類似団体の平均より0.8ポイント下回る結果となった。下水道事業が企業会計へ移行し、繰出金としての支出がなくなったことと、国民健康保険特別会計繰出金の減等が比率の低下の要因となっている。今後も、特別会計の財政健全化を図り、一般会計からの繰出金について負担の軽減を図っていく必要がある。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等については、前年度より5.5ポイント上昇し、類似団体平均より1.3ポイント上回る結果となった。本年度より下水道事業が企業会計に移行し、補助金が増加した。今後も上昇傾向で推移すると見込まれる。
公債費
公債費の分析欄
過去からの起債抑制策により類似団体の平均値と比べ、1.1ポイント下回っているが、今後は、合併特例事業債の元金償還に加え、公共施設適正管理推進除去事業債や臨時財政対策債の元金償還開始などにより、比率は上昇していくことが見込まれる。基金の活用や事業の抑制によって、可能な限り公債費の抑制に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
扶助費、物件費等の減少により昨年度より2.3ポイント低下し、類似団体平均より0.6ポイント下回る結果となった。今後も職員定員適正化計画及び庁舎建設による職員数の削減、行政組織としての総合力を高める上での行政改革の推進、財政援助団体への補助金の見直し等を行うことで、経費節減を行い、類似団体平均を上回らないよう努めていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
議会費は、住民一人あたり4,387円で、類似団体平均と比べると559円下回っているが、全国平均・茨城県平均と比べると上回っている。総務費では、住民一人あたり199,653円で、類似団体平均と比べると7,910円下回っている。年度によって決算額が上下しているのは、基金積立額の上下によるものである。民生費では、住民一人あたり147,744円で類似団体平均との比較では、32,492円下回っている。これは、生活保護受給者が類似団体と比較して少ないことによるものである。衛生費では、住民一人あたり32,163円で、類似団体平均と比べると22,259円下回り、全国平均・茨城県平均を下回っている。農林水産業費では、住民一人あたり27,039円、類似団体平均との比較では、14,335円下回っている。商工費では、住民一人あたり11,475円で、類似団体平均と比較すると18,252円下回っている。土木費では、住民一人あたり58,929円で、類似団体平均との比較では31,958円下回っているが、全国平均・茨城県平均と比べると上回っている。これは道路延長が長く,維持補修に係る経費が高い状況となっていることによるものである。消防費は、住民一人あたり24,764円で、類似団体平均と比べ3,544円下回っている。教育費は、住民一人あたり53,624円で、前年に比べて4,797円上昇した。これは、ICT教育推進によるものである。類似団体平均と比較すると18,092円下回っている。公債費は、住民一人あたり58,014円で、類似団体平均と比べると14,593円下回っているが、全国平均・茨城県平均よりは上回っている。学校建設等の終了により今後公債費が高くなっていくと思われる。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人あたり617,793円となっている。主な構成項目のうち人件費は、住民一人あたり75,474円で前年度と比べ4,318円減少した。茨城県平均よりは上回ったが、類似団体平均、全国平均と比べると下回る結果となった。今後、新庁舎建設が予定されていることから、会計年度任用職員制度を活用しながら、職員数の適正化を図っていく。物件費は、住民一人あたり95,298円となっている。類似団体平均、全国平均・茨城県平均と比べても上回っている。学校の統合により、スクールバスを45台運行しているため、支出額が多くなっている。扶助費は、住民一人あたり86,881円で、類似団体平均と比べると、9,312円下回っており、これは、生活保護対象者が類似団体より少ないことによるものである。しかし、扶助費は毎年増加しており、高齢化の進行により、支出額のさらなる増加が懸念される。補助費等は、住民一人あたり173,942円と大幅に上昇した。下水道事業の企業会計移行や新型コロナウイルス感染症対策に係る補助等により類似団体の平均も上昇していて、比較すると24,840円下回っているが、全国・県平均と比べると高い数値となっている。今後も補助金の適正な支出を検討し、歳出削減を図っていかなければならない。普通建設事業費では、住民一人当たり61,793円の支出であった。類似団体より66,730円下回っており、全国平均・茨城県平均よりも下回っている。今後、庁舎建設をはじめ、文化会館やごみ処理施設の長寿命化により、事業費の増加が予想される。公債費は、住民一人あたり58,014円で、類似団体と比べると14,589円下回っているが、全国平均・茨城県平均よりは上回っている。学校建設等を行ったため、今後も公債費が増えると思われる。積立金は、住民一人当たり18,092円で、類似団体と比べると16,511円下回っている。今後庁舎建設等も予定されているため、本市の厳しい財政状況を考慮し、適正な基金の活用に努める。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄
財政調整基金残高については、事業費が増加したため取り崩し額が増加した。令和元年度と比べ1.03ポイントの低下となった。今後、普通交付税の算定が一本算定となり、財源不足が見込まれることや、自然災害や感染症対策等の備えとして、財政調整基金の積み増しが必要である。実質収支額については、令和元年度に比べ、1.32ポイント上昇、実質単年度収支については、令和元年度に比べ、0.53ポイント上昇した。これは、地域社会再生事業費の創設や、会計年度任用職員制度の施行に伴う期末手当の支給等に要する経費算入により、普通交付税が前年度と比べ増収となったことに加え、歳出削減に取り組んだことによるものであり、今後も適正な数値になるよう務める。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄
一般会計・特別会計における実質収支額、水道事業会計・下水道事業会計に係る資金不足・剰余金について全て黒字であるため、連結実質赤字比率はない。
実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄
統合小学校建設事業に充当した地方債の元金償還が始まっているため、元利償還金は高い状況が続いている。また、臨時財政対策債、合併特例債、緊急防災減災事業債などの交付税算入率の大きい有利な地方債のみを借入対象としているので、算入公債費等は増加している。今後については、元利償還金が増加することが考えられることから、地方債を充当する事業の選択や基金の活用を図っていく必要があると思われる。
分析欄:減債基金
満期一括償還借入を利用していないため、該当なし。
将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄
令和2年度は市債発行額を抑制したことにより、一般会計等に係る地方債の現在高が減少したが、公債費に準ずる債務負担行為支出予定額が生じたことにより、将来負担額は増加している。充当可能財源等は、基金の取り崩しが増えたことにより、減少している。基準財政需要額算入見込額は、道路橋りょう費や下水道費、公債費の算入見込額が減少したことにより、減少している。今後は、将来負担比率が上昇しないように、地方債借入を抑制し、基金の積み増しについても行っていく。
基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)前年度余剰金や令和2年度余剰金611百万円を基金に積立を行った。一方、事業の財源として774百万円を取り崩したため、差引163百万円の減少となった。(今後の方針)今後、一般財源の不足や自然災害への対応、感染症対策、施設の改修等に要する経費を賄うため、基金からの取り崩し額が増加し、基金残高は減少していくと思われる。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)決算余剰金と基金の利息分で159百万円を積み立てた。また一般会計の不足額として224百万円を取り崩したため、結果として65百万円の減少となり、令和2年度末残高は16億64百万円となった。(今後の方針)財政調整基金残高としては標準財政規模の20%を目標としているが、普通交付税の算定方法が一本算定となり、一般会計が財源不足となることが想定されるほか、自然災害や感染症対策などの財源としても取り崩しを行わなければならないと思われるため、減少していく見込み。財源確保のため、財政調整基金の積み増しができるよう、歳入の確保及び歳出削減に取り組んでいく。
減債基金
減債基金
(増減理由)償還のため100百万円を取り崩したことにより減少し、令和2年度末残高は6億65百万円となった。(今後の方針)今後、公債費の増加が見込まれているため、計画的に取り崩しを行っていく予定である。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)合併振興基金:合併特例債による基金積立新市建設計画に掲げた事業へ充当。公共施設整備基金:施設の改修等の活用。行方市公共交通システム事業基金:再編関連訓練移転等交付金を活用し、市民のニーズにあった公共交通の実現を図るため基金に積み立て、公共交通の整備運営に活用している。(増減理由)合併振興基金:基金の利息分を積立し、オリパラ交流推進事業及び医師確保のための寄附講座開設寄附金等に22百万円を取り崩した。公共施設整備基金:基金の利息分と決算余剰金を積立し、庁舎建設基本計画策定業務委託及び公有財産購入費に129百万円を取り崩した。行方市公共交通システム事業基金:防衛省に提出した基金計画により41百万円を積立、一方、事業費の財源として49百万円を取り崩した。(今後の方針)合併振興基金:新市建設計画に掲げた事業へ充当する。公共施設整備基金:老朽化した施設の改修費用及び新庁舎の建設費用へ充当する。行方市公共交通システム事業基金:市営路線バスやデマンドタクシーの運行等の事業へ充当していく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は、前年に引き続き資産の取得よりも減価償却による価値の減少が上回っているため増加となったが、県平均や類似団体平均を下回っている。当市では、平成28年に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、管理運営を行っているが、事業用資産において比較的老朽化が進行している。大規模改修や新庁舎建設など今後の老朽化への対応は、施設が相対的に多くなると想定される。将来にわたって最適な管理をするため今後も計画に基づき課題解決に努めていく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は、類似団体平均を78.7ポイント上回っている。本市前年度比は77.4ポイント減少している。これは、税収入の増加と償還が進み地方債残高が減少しているためである。しかし、その一方で霞ケ浦ふれあいランドに係る支出が増えたことにより、将来負担額が増加となっている。今後も庁舎建設等により地方債の発行が予定されているため、類似団体よりも高い数値で推移していくと思われる。合併特例債、過疎債等交付税措置率の高い地方債の活用や計画に沿った既存施設の長寿化などを行い、将来負担額の抑制に努めていく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
有形固定資産減価償却率については、類似団体平均より3.1ポイント下回っているが前年より1.6ポイント増加している。。一方、将来負担比率については、類似団体と比較すると53.8ポイント上回っている。これは、令和2年度より霞ケ浦ふれあいランド再整備事業に係る債務負担行為が開始されたためである。今後は庁舎建設等も計画されているため、地方債の新規発行を抑制し、将来負担比率が上がらないよう努めていく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率については、類似団体と比較すると1.6ポイント下回っているが、前年度に比べると0.5ポイント増加している。一方、将来負担比率については、類似団体と比較すると53.8ポイント上回っている。本市前年度比は5.7ポイント増加している。これは、地方債の償還が進み元利償還金の額が増加したこと、令和2年度より霞ケ浦ふれあいランド再整備事業に係る債務負担行為が開始されたことが主な要因である。今後は地方債の新規発行を抑制することにより実質公債費比率及び将来負担比率を減少させていくように努める。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、湾港・漁港である。一方、特に低くなっている施設は、認定子ども園・幼稚園・保育所、学校施設である。港湾・漁港については、合併以前に整備したものであるため老朽化が進んでおり、有形固定資産減価償却率は、類似団体平均より高くなっている。今後も更新の予定はないため、類似団体よりも高い数値で推移していくと思われる。認定子ども園・幼稚園・保育所については、幼稚園施設について、合併特例債を活用し整備したことによるものである。学校施設については、学校施設適正配置計画に基づき統合小学校を建設したことによるものである。また、類似団体と比較して特に住民一人当たり面積等が大きくなっている施設は道路、公民館である。一方、特に小さくなっている施設は、学校施設である。道路については本市が比較的平坦であり、家が散在していることにより、道路延長が長くなっていることによる。公民館については、旧町単位で大きな公民館を整備しているため一人当たりの面積は大きくなっている。学校等の施設については、統合を進めてきたことにより施設数が少なくなったためである。今後当市では、人口減少社会を迎えるため、学校以外の施設統廃合や用途変更などについて市民との合意形成を図りながら検討を進めていく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、図書館、庁舎、福祉施設、体育館・プールである。図書館については、昭和56年に建設されたもの1館のみであり老朽化が進んでいる。庁舎については、2庁舎が昭和50年代に建設したものであり老朽化が進み、減価償却率が上昇している。現在、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、庁舎建設を予定しているが、建設にあたっては、将来負担の軽減を図りながら自然災害に対応した防災拠点を整備するとともに、更なる市民サービスの向上につなげるべく整備を進める必要がある。福祉施設については、別の団体から無償提供された施設を、障害者地域活動支援センターとして再利用しているもので、老朽化が進んでいる。当該施設の譲渡について引き続き検討・協議をしていく。体育館・プールについては、すべての施設が建設後25年以上経過しており、減価償却率が上昇している。市民にスポーツの機会を提供していくため、施設の長寿命化を図り、必要な改修を行って今後も維持していく必要がある。
財務書類に関する情報①(2020年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から1,526百万円の減少(2.2%)となった。有形固定資産は事業用資産が527万円の減少、インフラ資産が1,033万円の減少、物品においては58万円の増加となった。事業用資産は主にふれあいランド再整備事業、玉造有機肥料供給センター整備改修事業への支出、インフラ資産は、道路改良等工事への支出が主なもので、資産の取得より減価償却による価値の減少分が上回ったため減少となった。一方で負債は、下水道事業会計の法適用化に伴う対象職員の増加により退職手当引当金の増加となったが、地方債の償還が進んだことにより、負債全体としては、517百万円の減少(-2.3%)となった。水道事業会計、下水道事業会計等を加えた全体では、資産総額は前年度末から3,476百万円増額(+4.1%)し、負債総額は前年度末から4,304百万円増加(+12.9%)した。資産の増加は、主に下水道事業会計において法適用化に伴う資金見直しにより、インフラ資産や物品の増加、施設利用券等の計上により無形固定資産が増加したことによる。負債の増加については、主に下水道事業会計において長期前受け金の計上によるその他固定負債が増加したため。連結では、資産総額は前年度末から3,603百万円増加(+4.2%)し、負債総額は前年度末から4,296百万円増加(+12.8%)した。資産は将来の支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は20,018百万円となり、前年度比4,039百万円の増加(+25.2%)となった。業務費用では、人件費は4%減少したものの、物件費は、市有地維持管理委託料の増加やICT教育推進事業による備品購入費の増加などにより前年度比449百万円の増加(+6.6%)となったほか、移転費用も生活保護費などの社会保障給付の増加に加え、新型コロナウイルス感染症対策に係る補助金の増加や、下水道事業会計の法適化に伴う負担金の増加などにより、3,627百万円と大幅に増加(+58.0%)となった。また、純行政コストにおいては、前年度比4,092百万円増加(+26.5%)の19,497百万円となった。全体では、人件費物件費等の業務費用は前年度比502百万円の増加、移転費用は、前年度比3,330百万円増加となった。下水道事業会計の減価償却費が増加し、国民健康保険特別会計の納付金等が減少した。それに対し経常収益が158百万円減少となったため、純行政コストは3,851百万円増加している。連結では、業務費用は475百万円の増加、移転費用は2,955百万円の増加となった。移転費用が全体会計に比べて減少しているのは、補助金等において茨城県後期高齢者医療広域連合の保険給付費が減少したためである。経常収益は、▲216百万円減少の1,528百万円となり、臨時損益を含めて、純行政コストは3,506百万円の増加となっている。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
一般会計においては、税収等の財源(18,494百万円)が純行政コスト(19,497百万円)を下回っており、本年度差額は1,033百万円となり、無償所管換等を含めた純資産変動額は1,009百万円となった。財源は主に、税収等は地方消費税交付金の増加、国県等補助金は特別定額給付金事業費補助金、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金などの増加による。今後も地方税の徴収業務の強化等により税収等の増加に努める。全体では、純行政コスト27,108百万円に対し、財源が26,343百万円となり、本年度差額として▲764百万円純資産が減少した。国県等補助金は国民健康保険特別会計の保険給付等交付金の減少や下水道事業会計の補助金が減少したが、財源として3,804百万円増加した。連結では、茨城県後期高齢者医療広域連合において税収等の後期高齢者交付金や国県等補助金が減少したため、純資産変動額は610百万円の減少となった。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支がプラス1,694百万円、投資活動収支がマイナス942百万円、財務活動収支はマイナス659百万円となった。結果資金収支のトータルは93百万円の増加となり、本年度末資金残高は、765百万円となった。業務活動収支は特別定額給付金給付事業や下水道事業会計への補助金等の移転費用支出が増加したものの、国県補助金収入の増加が上回ったことにより、前年度比255百万円の増加となった。投資活動収支については、霞ケ浦ふれあいランド再生事業等公共施設整備への支出が増加したため、前年度に比べ417百万円の減少となった。財務活動収支については、地方債の償還が進んでいるものの、地方債の償還額の増加に対し発行額の増加が上回り、前年度に比べ83百万円の増加となった。行政活動に必要な資金を基金の取り崩し等によって確保している状況であり、行財政改革をさらに推進する必要がある。全体では、業務活動収支プラス2,077百万円、投資活動収支1,085百万円、財務活動収支1,090百万円となり、資金収支は▲97百万円、本年度末資金残高は、1,600百万円となった。連結では、業務活動収支プラス2,264百万円、投資活動収支1,126百万円、財務活動収支1,125百万円となり、資金収支はプラス13百万円、本年度末資金残高は1,951百万円となった。
財務書類に関する情報②(2020年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
住民一人当たりの資産額は、前年度に比べ減少しており、減価償却が進んだことによる資産の減少が影響している。また、類似団体平均と比較すると大きく下回っている。これは、ごみ処理施設学校施設の整備や台風被害の対応として財政調整基金の取崩、地方債償還の財源として減債基金の取崩等をしたためである。歳入額対資産比率は、当市の場合、現在形成された資産について、3.10年の歳入が充当されていることとなる。新型コロナウイルス感染症対応に伴う給付金交付金収入により歳入が増加したため、前年に比べ減少した。また、類似団体平均値と比較すると、平均値より低い水準にある。今後も経年で比較しながら、留意していく必要がある。有形固定資産減価償却率については、前年に引き続き、取得よりも減価償却による価値の減少が上回っていることにより増加となった。事業用資産において比較的老朽化が進行している。また、類似団体平均値と比較すると、平均値より低い水準にある。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
純資産比率については、前年度と比較すると、資産・負債・純資産ともに減少し、比率として増加した。将来世代負担比率については18.5%と、前年比0.3%減少した。有形固定資産が減価償却により減少したが、地方債の償還が進み負債の減少割合が大きかったことが要因である。また、類似団体平均と比較するとやや高めの水準にあるため、今後の公共施設等への投資においては、将来負担の増加に配慮しながら計画的に実施することにより、財政負担の平準化を図ることが重要である。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
一般会計においては、純行政コストが大幅に増加した。減価償却費は増加により前年同様高い水準、人件費は増加したものの平均値程度、増加の主な要因は、新型コロナウイルス感染症対応に伴う補助金等の増加が大きく影響している。類似団体平均値と比較すると、やや低い水準にとどまっている。減価償却については、今後必要な投資を行うことにより費用負担の増加が予測されるため、財源の確保に努める必要がある。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
住民一人当たりの負債額は、前年と比較し,一般会計等では退職手当引当金の減少,地方債の償還が進んだことにより減少になった。しかし、その一方で霞ケ浦ふれあいランドに係る支出が増えたことにより、将来負担額が増加となっている。類似団体平均値と比較するとやや低めの水準となってはいるが、今後も人口減少が予測されるため、地方債残高等の圧縮に努める。基礎的財政収支については、業務活動収支は前年に引き続きプラスとなったが、当該値は、霞ヶ浦ふれあいランド再整備事業等の公共施設等整備費支出が増加したため、前年に比べ減少した。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、経常経費が新型コロナウイルス感染症対応の影響により大きく増加した一方で、経常収益が減少したため、前年に比べ減少している。今後は事業内容の見直しを行って経費の抑制に努めるとともに、使用料等の見直しを検討するなど、受益者負担の適正化に努める。