雫石町
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雫石町
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2010年度
人口の推移
財政比較分析表(2022年度)
財政力
財政力指数の分析欄
類似団体内平均を下回っているものの、県平均を上回っている。基準財政需要額および基準財政収入額に大きな増減がないことから、財政力指数は近年同程度で推移している。今後、少子高齢化による生産年齢人口の減少により、町税収入の伸びが難しい状況が予測されるが、収納率向上(平成30年度96.0%、令和元年度95.6%、令和2年度95.4%、令和3年度95.3%、令和4年度95.4%)による歳入確保に努め、歳出の見直しとあわせながら財政の健全化を図る。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
類似団体内平均、全国平均、県平均いずれも上回っている。比率算出の分子となる歳出面においては、再任用職員制度の普及、消防団員の処遇改善等に伴う人件費の増や防災行政無線整備事業の元金償還開始等に伴う公債費の増などにより、前年度と比較して約154,501千円増額となった。一方、比率算出の分母となる歳入面においては、普通交付税の減及び臨時財政対策債の減などがあり、前年度と比較して約234,612千円減額となった。分子が増加し、分母が減少したことから、経常収支比率としては前年度から3.5%悪化した。経常経費の削減に努めるとともに、歳入面において、税収以外にも使用料等の自主財源の確保に努め、比率上昇の抑制を図る。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
類似団体内平均、全国平均、県平均いずれも上回っている。これは、類似団体と比較し、人件費については、町内6小中学校の給食が自校方式であること、また、普通会計に属する町立有床診療所を運営していることから職員数が多いことが挙げられるほか、物件費については、健康センターや火葬場等の保健衛生施設、温泉等の保養・観光施設等の公共施設等を多く保有し、維持管理に経費を要することが主な要因である。人事関連基本事項の包括的な運営指針である町人事運営基本方針や行政改革、公共施設等総合管理計画を推進し、行政運営の効率化に取り組む。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
類似団体内平均及び全国市平均より下回っている。これは、大卒初任給が低いこと、昇格、昇給等の基準を厳格に運用していることが主な要因である。平成28年度から人事評価制度を導入しており、職員の能力・業績を重視した給与体系への転換を図り、引き続き給与の適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
類似団体内平均、全国平均、県平均いずれも上回っている。町内6小中学校の給食が自校方式であること、また、普通会計に属する町立有床診療所を運営していることが、職員数過多となっている主な要因となっている。職員の定員管理にあたっては、人事関連基本事項の包括的な運営指針である町人事運営基本方針を着実に推進することとしているほか、類似団体との比較や近隣町村との均衡、職員年代構成の推移等を勘案しながら、公共サービスのあり方について総合的な検討を行っていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
類似団体内平均及び県平均より下回っている。単年度の実質公債費比率は、令和元年度6.3%、令和2年度6.2%、令和3年度6.4%とほぼ横ばいで推移していたものの、令和4年度は8.9%と増加したことにより、3ヵ年平均となる実質公債費比率が0.9ポイントの影響をうけた。これは、企業誘致促進に係る奨励補助金の支出に際して、債務負担行為を設定して2ヵ年にわたり分割交付したことで、一時的に50,000千円増加したことが主な要因である。今後とも、年度間の公債費負担の平準化に配意しつつ、効果的な町債の活用に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
全国平均は上回っているものの、県平均を下回っている。比率算定の分子となる将来負担額は、町債残高は約129,927千円減少しているものの、平成25年の豪雨災害に係る災害復旧事業債等残高の大幅な減少により、充当可能財源等となる基準財政需要額への算入額が約558,534千円減少したことが主な要因として挙げられる。今後とも、基礎的財政収支に配意しつつ、効果的な町債の活用に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)
人件費
人件費の分析欄
類似団体内平均、全国平均、県平均いずれも上回っている。これは、町立有床診療所の会計区分が平成22年度より普通会計となったことで、人件費に相当する経常収支比率が増加したことが主な要因である。今後も、人事関連基本事項の包括的な運営指針である町人事運営基本方針を着実に推進し、定員管理の適正化に努める。
物件費
物件費の分析欄
類似団体内平均及び全国平均を上回り、県平均を下回っている。物件費については、健康センターや火葬場等の保健衛生施設、温泉等の保養・観光施設等の公共施設等を多く保有し、維持管理経費を要している現状にある。今後も、公共施設等の複合化・合理化等の検討を進めながら、受益者負担の原則による適切な使用料等のあり方を検討していく。
扶助費
扶助費の分析欄
類似団体内平均、全国平均、県平均いずれも下回っている。扶助費は、障害者自立支援等給付費などの増はあったものの、児童手当などの減により、経常収支比率が減少となった。今後も、高止まり傾向にある扶助費については、特にも単独の扶助の制度導入に際しては、十分留意し、適正な執行に努める。
その他
その他の分析欄
類似団体内平均、全国平均、県平均いずれも上回っている。これは、後期高齢者医療、介護保険に係る繰出金において、医療給付費が高水準に推移していることが主な要因である。今後も、更なる繰出金の増加が見込まれるが、給付費負担金等を抑制する介護予防事業や各種保健活動に一層努める。
補助費等
補助費等の分析欄
類似団体内平均、全国平均、県平均いずれも上回っている。補助費等が平均を上回る主な要因としては、これは、。前年度と比較して比率として、歳出額は減額となっているものの、経常一般財源が減額となり、増加している。今後も、単独の補助交付金については、補助率や終期設定等の基準を検証しながら、精査に努める。
公債費
公債費の分析欄
全国平均を上回っているが、全国平均及び県平均を下回っている。小中学校の改修や消防・防災施設整備などの大規模な普通建設事業が続き、元金償還が開始となったことで、経常収支比率が増加となっており、今後、橋梁架替工事やスポーツ施設整備費等に係る町債の償還により、負担増が見込まれている。今後とも、年度間の公債費負担の平準化に配意しつつ、効果的な町債の活用に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
類似団体内平均、全国平均、県平均いずれも上回っている。主に、補助費等や人件費が各平均を上回っていることが影響しており、要因としては、各性質別記載のとおりである。今後は、あるべき住民サービスの視点に立ち、施設の統廃合も含めた行政経営経費の合理化を図りながら、節減に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
・総務費は、住民一人あたり116,052円となっており、前年度から比較して11,071円の減で、ふるさと納税促進事業や財政調整基金管理事業の減などが主な要因である。・民生費は、住民一人あたり172,158円となっており、目的別歳出では最も高く、前年度から比較して8,492円の減で、子育て世帯臨時特別給付金旧事業の減などが主な要因である。・衛生費は、住民一人あたり79,194円となっており、前年度から比較して3,981円の減となっている。各平均より継続的に高い状況にあるのは、町立有床診療所が「一般行政目的上運営している診療所」と位置付けられ、当該会計が普通会計に含まれていることなどが主な要因である。・農林水産業費は、住民一人あたり56,887円となっており、前年度から比較して14,425円の増で、地域営農推進事業の増などが主な要因である。各平均より継続的に高い状況にあるのは、町の重点施策として、水田農業、畜産業、林業への各種事業・支援にかかる経費が大きいことが要因となっている。・土木費は、住民一人あたり72,536円となっており、前年度から比較して5,462円の減で、橋梁維持管理事業の減などが主な要因である。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
・歳出決算総額は、住民一人あたり717,171円となっており、前年から28,495円の増となっている。(前年688,676円)・人件費は住民一人あたり128,286円となっており、類似団体内平均、全国平均、県平均と比較して、継続的にコストが高い状況となっている。これは、町立有床診療所が「一般行政目的上運営している診療所」と位置付けられ、当該会計が普通会計に含まれていることなどが主な要因である。・物件費は住民一人あたり111,631円となっており、類似団体内平均、全国平均、県平均と比較して、継続的にコストが高い状況となっている。これは、ふるさと納税返礼品に係る報償費や新型コロナウイルス感染症感染拡大に係る経済対策費としての経費を要することが主な要因である。・補助費等は住民一人あたり107,912円となっており、類似団体内平均、全国平均、県平均と比較して、継続的にコストが高い状況となっている。これは、滝沢・雫石環境組合や広域消防組合など一部事務組合等に対する負担金、企業会計への負担金等の経費を要することが主な要因である。・積立金は住民一人あたり40,105円となっており、類似団体内平均、全国平均、県平均と比較して、コストが高い状況となっている。これは、ふるさと納税を一旦、ふるさと雫石応援基金に積み立てして運用していること、また、後年度の普通建設事業に備え、公共施設等整備基金に計画的に積み立てしたことが主な要因である。
実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)
分析欄
令和4年度の財政調整基金残高割合については、前年に引き続き、新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響により、既存事業やイベント等が中止となったことから、町費の抑制が図られたこと等で、横ばいとなった。また、実質単年度収支割合については、後年度の普通建設事業に備え、公共施設等整備基金に計画的に積み立てしたこと等も影響し、実質単年度収支は赤字となった。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)
分析欄
総計としては、赤字額はいずれの会計も該当はない。また、介護保険事業勘定特別会計、介護サービス事業勘定特別会計、雫石町立雫石診療所特別会計、簡易水道事業特別会計、下水道事業会計は、例年、一般会計から財源補てん的な繰出を受けていることから、赤字額の発生には至っていない。国民健康保険特別会計については、令和2年度から財源補てんとして県から借入を行っている。各会計への繰出は、一般会計において中期的な財政見通しに含まれる経常的な支出となっており、各会計毎に独立採算の原則に立ち、経営状況を個別に判断の上、財源補てん的な繰出金の圧縮に努めなければならない。
実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄
実質公債費比率の分子については、前年度から123百万円増加している。主な要因としては、小中学校の改修や消防・防災施設整備などの大規模な普通建設事業に活用した町債に係る元金償還が開始となったこと、また企業誘致促進に係る奨励補助金の支出に際して、債務負担行為を設定して2ヵ年にわたり分割交付したことで、一時的に50,000千円増加したことが挙げられる。今後、橋梁架替工事やスポーツ施設整備費等に係る町債の償還により、負担増が見込まれているため、年度間の公債費負担の平準化に配意しつつ、効果的な町債の活用に努める。
分析欄:減債基金
該当なし
将来負担比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄
将来負担比率の分子は、前年度を上回っている。要因としては、将来負担額のうち退職手当負担見込額が、一般職職員の給料月額総額の増加により、128百万円増加したこと、また充当可能財源等のうち基準財政需要額算入見込額が、平成25年の豪雨災害に係る災害復旧事業債等の基準財政需要額算入率の高い町債の減少により、559万円減少したこと等が挙げられる。今後も、世代間の負担の公平化と公債費負担の中長期的な平準化の観点から、将来負担の減少に努める。
基金残高に係る経年分析(2022年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)基金全体としては、前年度対比で25百万円の増額となっている。財政調整基金は50百万円の減額となったが、特定目的基金は74百万円の増額となった。(今後の方針)財政調整基金については、当町の財政規模や過去の大規模災害時の支出状況から12億円程度必要であると捉えている。今後は、将来増額する見込みのある普通建設事業費に備え、町民への住民サービスを充実させつつ、適正な基金残高規模を確保できるよう財政運営に努める。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響により既存事業やイベント等が中止となったことから、町費の抑制が図られたこと、また将来増額する見込みのある普通建設事業費に備え、特定目的基金への計画的な積み立てを行ったこと等により、結果として49,160千円の基金取り崩しとなった。(今後の方針)普通建設事業については、公共施設等管理において長期的な視点を持ち、更新・統廃合・長寿命化等の施策を計画的に推進することで、財政負担の軽減・平準化に取り組んでいく。また財源となる町債にあたっては、後年度の地方交付税措置に有利な地方債事業を活用しながら、財政調整基金に依存しない財政構造を目指していく。また、今後一層、経常経費の抑制などに努め、大規模災害などの発生に備える。
減債基金
減債基金
(増減理由)前年度と同額として維持している。(今後の方針)公債費がピークとなる令和5年度の償還に備え、令和2年度に100,000千円を積立しており、今後は償還費の増額に対応した繰入を予定している。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)1.公共施設等整備基金:公共施設その他の施設の整備に要する経費の財源に充てるための基金2.町営住宅建替推進基金:町営住宅の建て替えに要する経費の財源に充てるための基金3.ふるさと雫石応援基金:ふるさと納税の寄付による基金。寄附者の意向に従い、子ども子育て、環境保全、産業振興、健康事業等に活用する基金4.森林環境基金:森林の間伐や林業の人材育成、担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発等の森林整備及びその促進に要する経費の財源に充てるための基金5.町有林造成基金:町有林の造成や林業の振興、災害の復旧その他特別の事件に要する経費の財源に充てるための基金(増減理由)公共施設等整備基金:後年度見込まれている火葬場建替え工事等の財源として備えるため、100,000千円を積み立てしたことにより増加した。森林環境基金:森林環境譲与税を原資に創設した基金。令和5年度実施予定の航空レーザー測量等による高精度の森林資源管理情報の構築後、私有林の整備促進に備えるため、8,117千円を積み立てしたことにより増加した。(今後の方針)公共施設等整備基金:後年度の普通建設事業費の財源として備えるため、各年度の決算状況等を考慮して、計画的な積み立てを行っていく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
当町では令和元年度に各施設ごとの個別施設計画を策定しており、選択的かつ計画的な整備を進めているところである。令和4年度は、橋梁架替工事をはじめとしたインフラの更新・改修による償却率の改善に努めたが、全体比率としては増加となった。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
令和3年度末と比較して、81.3ポイント増加し、類似団体平均との差では、182ポイント高い値となっている。一般職職員の昇任・昇格基準の運用見直し等によって将来負担額が増加する一方で、算入率の高い地方債の減少によって基準財政需要額算入見込額が減少したため、分子部分が大きくなったものである。今後も、財政措置が有利な起債を選択しつつ、プライマリーバランスを意識した財政運営により改善を図る。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
R4については地方債残高は減少したものの、災害復旧事業債や臨時財政対策債という基準財政需要額算入率の高い地方債が大きく減少したこと等が要因となり、将来負担率が増加している。一方で、有形固定資産減価償却率については一部の改修及び補修だけでは、既存施設の減価償却率の進行を上回るほどのものにならず、結果として若干比率が上昇している。類似団体に比べ、将来負担比率、有形固定資産減価償却率ともに高い比率になっているため、交付税措置が有利な起債の選択等により将来負担比率への影響を抑えつつ、確実に施設の更新を行い有形固定資産減価償却率の改善に努める必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
類似団体と比較して、実質公債費比率は低いが、将来負担比率は高くなっている。前年度と比較した特徴として、企業誘致促進策の補助金を分割して交付することとしたことにより、公債費に準ずる債務負担行為に係る額が増加し、実質公債費比率の上昇につながった。公共施設等の老朽化対策として長寿命化改修や設備更新を順次行っているが、これに伴う地方債発行が増加する局面であり、これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
当町は県内においても上位に面積が広大な町であり、十和田八幡平国立公園に隣接している立地条件により水源が豊かな町である。したがって、道路橋梁をはじめとしたインフラ施設の延長が総じて長いことや、地域別における小学校・公民館の点在によってそれぞれの有形固定資産減価償却率が高い傾向にある。道路橋梁については、施設の長寿命化計画に基づき優先度の高いものから適切に維持補修を行うよう努めているが、限られた財源の中では減価償却率が下がるまでの補修改良を行えていないのが現状である。公営住宅については、新高前田住宅等をはじめとした多くの住宅が耐用年数を経過し老朽化したものである。ただし、定住促進住宅において毎年断熱化などの大規模改修が行われているため、減価償却率は0.1ポイントの上昇に留まった。公民館施設については、類似団体平均と比べて、有形固定資産減価償却率及び一人当たり面積ともに高い値となっている。地理的特徴を踏まえつつ、適正規模を見極めながら計画的な更新を行う必要がある。その他のものを含めて、各施設の今後の活用方法や施設改修については多角的な視点により検討を進めていくものとする。
施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、図書館、体育館、福祉施設、一般廃棄物処理施設、消防施設、庁舎であり、低くなっている施設は保健センターである。図書館については、一人当たり面積が低く、施設の老朽化も進んでいるが、現在のところ建替えの予定は見込んでおらず、当面は維持補修を行いながら施設の利用を進めていく。庁舎については、老朽化が著しいため、今後、策定した個別施設計画に基づき施設の長寿命化対策を早急に進める必要がある。消防施設は、防災無線のデジタル化に係る工事や令和3年度に実施した消防団屯所の建設により改善傾向にあり、類似団体平均に近づいている。今後も適宜消防団屯所等の施設更新・改修工事や設備更新を進めていく。その他のものを含めて、各施設の今後の活用方法や施設改修については多角的な視点により検討を進めていく必要がある。
財務書類に関する情報①(2021年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
資産については、減価償却費が資産形成よりも多くなったことから、前年度と比較して減少している。特にも、インフラ工作物の減価償却が2,292百万円であったのに対し、同項目の資産形成は14百万円であり、資産の減少の大きな要因となった。負債については、地方債の発行収入よりも償還支出が多くなったため、前年度と比較して減少している。発行が762百万円、償還が926百万円であったため、差し引き164百万円が負債の減少に影響を及ぼしている。地方債は減少しているが、翌年度以降、公共施設改修に係る地方債の増加が見込まれていることから、交付税措置率の高い起債を適切に活用するように努める。なお、全体会計、連結会計において負債が大きく増加しているのは、計上方法の確認により、純資産との間で振替を行ったものである。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
行政コストの状況は、全体財務書類において、経常費用は15,569百万円となり、前年度比1,730百万円の減少(△9.9%)となった。経常費用の合計は職員の給与・議員歳費・退職手当など人にかかるコストが2,264百万円(前年度比△64百万円)、物品購入・光熱水費・施設などの修繕費・減価償却費など物にかかるコストが6,051百万円(前年度比429百万円)、社会保障給付費・各種団体への補助金などの移転支出的なコストは7,167百万円(前年度比△1,324百万円)であり、前年度からの減少の大きな要因は新型コロナウィルス関連に係る給付費、人件費、物件費の減少である。今後想定される扶助費や人件費の増額を考慮した予算作成に努め、経常経費の抑制に努める。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
全体会計において、純行政コスト(△14,742百万円)に対し、税収等の財源(+12,975百万円)、その他の変動(△7,530百万円)により純資産残高は前年度から7,530百万円減少した。今後については税収の減少、交付税についても大きな増加が見込まれないことに加え、扶助費等の経常費用が増えていくことから、純資産残高は減少傾向を見込んでいる。行政コストは抑えつつ、適切な設備投資を行うことで、純資産の減少を抑えていく必要がある。なお、全体会計、連結会計において純資産残高が大きく減少しているのは、計上方法の確認により、負債との間で振替を行ったものである。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
全体会計において、資金収支の状況は、業務活動収支差額1,882百万円(前年比+105)投資活動収支差額△1,688百万円(前年比△151)、財務活動収支差額△208百万円(前年同)であり、昨年度と比較すると投資活動支出の増加が大きく影響している。特にも、投資活動支出のうち、公共施設等整備費支出が1,070百万円で前年から758百万円の増加であるため、積極的な施設更新をしている状態を表している。その一方で、業務活動収支においては、補助金収入をはじめとする業務収入が減少したものの、それ以上に業務支出が減少したため、前年度と比較すると収支差額は+105百万円となった。財政状況に見合った更新となるように、業務活動収支差額とのバランスが崩れないように財政運営をしていくように努める。なお、令和3年度の連結においては、連結団体の資金収支の作成を一部省略したことや、連結相殺の影響により、前年度の値と大きく異なっている。
財務書類に関する情報②(2021年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
当町は雫石診療所特別会計の決算数値が算入されているため、類似団体より高い数字を計上している。前年度と比較すると、資産取得額よりも減価償却費に係る減少額が大きかったために、1人当たりの資産額は3.6万円程減少した。類似団体の減少額は0.5万円であり、比較すると当町の減少幅が大きい。今後については、橋梁架替工事やアーチェリー射場の整備を見込んでいるが、その一方で公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づいた適切な施設整備及び更新を図ることで、引き続き総保有資産の削減に努める。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
将来世代負担比率は、類似団体平均との比較では下回っているものの、平成29年度との比較では3.4ポイント悪化している。公共施設の老朽化対策等により、地方債残高が今後も増加する一方で、固定資産は減価償却により減少していくため、今後も当該値の上昇傾向は続くと見込まれる。必要な設備投資を見極めながら、適切に地方債を活用することで、急激な上昇を抑えることに努める。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
当町は雫石診療所特別会計の決算数値が算入されているため、類似団体より高い数字を計上している。住民一人当たり行政コストについて、分母への影響として、人口の減少がある一方で、昨年度のコロナウィルス感染症対応に係る一時的な給付金が削減されたことから、住民一人当たりの行政コストは前年に比べ8.6万円減少している。人口については今後も減少が見込まれることから、行政コストの抑制に努める。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
令和3年度は地方債の償還が発行を上回ったことから、前年度に比べて負債合計が33.7百万円減少している。ただし、人口減少の影響により住民一人当たりの値では1.2万円の増となった。老朽化施設の改修等の公共施設整備に伴った通常債の発行が増加傾向にあるが、今後も極端な増加にならないように努め、地方債の借り入れに際しては交付税措置額の大きい地方債を選択するように努める。基礎的財政収支は、業務活動収支の黒字分が投資活動収支の赤字分を上回ったため、748百万円となり、類似団体平均を154,5百万円上回っている。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は0.3%悪化し、類似団体平均を0.7ポイント下回った。経常収益、経常費用ともに減少したものの、分母である経常費用よりも、分子である経常収益の方が減少率が大きかったため、受益者負担比率が下がっている。経常費用の項目のうち、昨年から大きく増加したものは、社会保障給付であり、新型コロナウィルス感染症拡大に関連した給付金等により、前年度比で+326百万円となっている。社会情勢の影響を受けやすい指標にはなるが、公共施設等総合管理計画を基に施設利用に係る受益者負担額の適正化を図ると同時に、補助金の見直しや事務の効率化等による経常費用の抑制にも取り組み、類似団体との差を埋めるよう努める。