収益等の状況について
恵庭市の駐車場事業は市内6カ所にて管理・運営を行っており、平成19年~22年にかけて行った駐車場全体の整備に要した起債の償還に対しては、経常収入や基金からの繰入のほか、平成25年~29年までは一時的に一般会計からの繰入を行い対応してきたところですが、他会計補助金比率はゼロとなっています。平成22年度の当初整備時の残債があり、また本年度より市内駐車場でかかる経費の考え方を整理したtため収益的収支比率が低い数値となっていますが、他の指標については昨年度から微減しているものの、一定の水準は維持している状態にあります。利用料金の発生しないごく短時間の利用が多い駐車場であり、収容台数の関係から今後の大きな収入増は見込めませんが、収益等の維持・向上の取組が引き続き必要です。
資産等の状況について
当駐車場は平成22年に整備した青空駐車場であり、固定資産は土地及び一部の機器類のみでありますが、機器は導入後約10年が経過しており、残存価値はほとんどなく故障対応も増加してきている状況であるため、今後の大規模更新を視野に入れていく必要があります。土地についてはJR駅隣接という立地条件上、非常に高いものとなっています。当初整備分の残債があるものの、以後の大規模更新を行っていないこともあり、企業債残高対料金収入比率は年々減少しています。
利用の状況について
当駐車場は快速電車が停車するJR駅および医療機関の周辺に位置しており、需要は非常に高いものの、また利用の中心は通勤者をはじめとした日中に長時間の駐車を行うJR駅利用者であるため、回転率及び稼働率の数値は高くなっていない傾向にありますが、日中の入庫は多いため、需要過多につき定期券の新規発行を一時停止しておりました。市内6駐車場の中では最も高い稼働率ではありますが、利用料金の発生しないごく短時間の利用も多いため、収益には直接つながっていません。月毎の利用を見ると、3月度から新型コロナウイルスの影響を受け利用者が激減したため、今後の利用状況には注視が必要です。
全体総括
当市が有する市内6カ所の駐車場については、全てがJR駅周辺に位置しているため、利便性が高く周知も広まってきたこともあり、ある程度安定した利用があります。当初の起債も償還終了が近づいており、今後は老朽化の進んでいる設備の更新等を見据えていく必要がありますが、次年度以降は新型コロナウイルスの影響により大きな減収が見込まれているため、利用人数や収支の状況を注視しながら、収益状況の維持・改善に引き続き努めていく必要があります。