収益等の状況について
平成27年度において,駐車場整備費用に係わる地方債償還金を一般会計からの繰入金等により借換えしたことで,平成28年度の収益的収支比率は健全化しており,一般会計への償還を除く総費用及び地方債償還金については,総収益により賄えている状況である。一方で,売上高GOP比率については,整備後から減少傾向が続いており,収益性の低下が認められることから,改善に向けた取組みが必要である。
資産等の状況について
企業債残高対料金収入比率は,平成27年度以降は大きく減少しており,類似施設平均値を下回っている状況にあることから,料金収入に対する地方債の割合は健全であるものと考える。なお,平成28年度については,料金収入の減少に伴い,同比率が微増したものであり,地方債残高は縮小しているところである。
利用の状況について
本駐車場は,JR旭川駅一般車両乗降場を補完する施設として整備されたものであり,利用者の6割が無料で利用可能な30分以内に退出している状況である。また,供用開始以降は,旭川駅周辺地区において,駐車場付大型店舗を初め,他の民間駐車場が整備されており,稼働率及び利用者数は減少傾向が続いている。
全体総括
平成27年度において,駐車場整備費用に係わる地方債償還金を一般会計からの繰入金等により借換えしたことで,地方債償還に係る指標は複数の数値で健全化しているが,一方で利用者数の減少を背景として収益性は減少傾向にある。全体としては,長期的な施設運用にあたり,設備投資(補修費等)の確保が課題となっており,JR旭川駅一般車両乗降場の補完機能としての公共性を維持する一方で,余剰となっている駐車台数等を活用した収益の確保が必要である。