嘉手納町：末端給水事業

経営の健全性・効率性について

①経常収支比率は、平成29年度から100％を下回っている。主な要因はその他営業収益の施設提供対価料の減である。令和元年度においては前年より改善されたが、令和２年度は前年より3.3ポイント下がった。主な理由は新型コロナウイルス感染拡大による給水収益及びその他営業収益(施設提供対価料)の減である。②累積欠損金比率は、毎年度0％であるので経営が健全であることが示されている。③流動比率は、100％以上であることが必要であり、短期的な債務に対する支払能力は良好である。④企業債残高対給水収益比率は、0％であり、健全経営であることが示されている。今後も起債に頼らない財政運営に努める。⑤料金回収率は、100％を下回っている。給水に係る費用について、給水収益以外であるその他営業収益（施設提供対価料）で賄っていることが主な要因である。⑥給水原価は、全国平均値を上回っており、類似団体より下回っている。今後も効率的な運営を図るよう努める。⑦施設利用率が平均値を下回っている理由として、事業認可当初の配水量に米軍基地が見込まれていたことが考えられる。現在は米軍基地内のごく僅かな限られた施設にのみ給水を行っているため当該値が低く算出されている。令和２年度の値については、例年どおりであり問題ないと考える。⑧有収率は、高水準を維持しており、有効率が95％を超えていることから、問題は無いと考えられる。今後も維持するよう努める。

老朽化の状況について

・管路経年化率及び管路更新率については、法定耐用年数を迎える前に管路更新を行っており、適正な維持管理に取組んでいる。

全体総括

分析により、経常収支比率が前年に引き続き100％以下となり収支が赤字であることが示された。減少した主な理由は米軍基地からの収益である施設提供対価料の減少によるものである。また、令和２年度においては、新型コロナウイルス感染拡大のため、家事用の使用水量が増えた一方、営業用や官公署・学校用の使用水量は減少し、全体として減となった。その他営業収益である施設提供対価料においてもコロナ禍での活動自粛等の影響か使用量が大きく減少した。施設提供対価料においては、今後も収益増が見込めない為、水道料金等での給水収益確保が必要である。今後、料金改定を含めた経営改善に向けた取り組みを行う必要がある。