経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率分子を構成する収益的収入の一般会計繰入金が減少したため、前年度から4.84ポイント低下(悪化)した。全国、類似団体と比較して低い水準である経費回収率を改善するため、維持管理費削減の検討や使用料単価の見直しや水洗化率向上の取組みを強化して適正な収入確保に努める。(⑤、⑥に共通する取組み)④企業債残高対事業規模比率類似団体と比較して低い(良好な)水準にある。施設の長寿命化等に当たっては、投資の平準化を図る。⑤経費回収率使用料収入、維持管理費ともに増加しており、前年度と同水準であった。⑥汚水処理原価類似団体と比較して低い(良好な)金額を維持している。⑦施設利用率全国、類似団体と比較して高い(良好な)数値を維持しており、適正規模である。⑧水洗化率前年度から0.40ポイント上昇(改善)したが、類似団体と比較して低い水準であるため、引き続き広報、訪問等のPR活動を実施する。
老朽化の状況について
③管渠改善率標準耐用年数(50年)を経過した管渠がないため更新等は実施していない。今後策定を予定している下水道施設のストックマネジメント計画では、予防保全等を実施することで、標準耐用年数の1.5倍となる75年を目標耐用年数とし、計画的、効率的な改築、更新を実施する。
全体総括
本市の汚水処理人口普及率は、79.6%で、全国の90.9%と比べて低い水準にあるため、整備を着実に実施し、早期の未普及地解消に努める。経営状況は、下水道事業の性質上、先行投資となる資本費の負担が大きいが、その財源については、多くを一般会計からの繰入金に依存しており、厳しい状況である。引き続き経費削減、水洗化率の向上を図り、あわせて、早期に使用料を見直し歳入の確保に努める。