2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度 2013年度 2012年度
前年度と比較し0.03ポイント低下し,類似団体平均値よりも0.02ポイント下回った。当市の基幹産業である観光業や農林水産業が,新型コロナウイルス感染症の甚大な影響を受けたことから,所得減や徴収猶予等により,市民税や固定資産税が減収となったことが主な要因である。基幹産業におけるウィズコロナ対応を支援する政策を実施するとともに,事業の精査,公共施設の統廃合,職員の適正配置による人件費抑制などを実施することにより歳出の抑制に努める。
経常収支比率は前年度と比較し12.9ポイント減少したが,普通交付税が増加したことが主な要因であることから,状況が改善したものではない。歳出については,指宿広域市町村圏組合が建設した新ごみ処理施設の公債費に係る負担金の増加,会計年度任用職員の昇給に伴う人件費の増加,社会保障の充実に伴う扶助費の増加等により経常経費が増加した。今後はこれらに加え公共施設の更新・長寿命化に係る費用の増加が見込まれることから,事業の精査,公共施設の統廃合,職員の適正配置による人件費抑制などを実施することにより,財政の健全化を図る。
人口1人当たりの金額が類似団体を下回っている。しかし,当市においては,ごみ処理業務や消防業務を一部事務組合において実施していることから,一部事務組合の人件費・物件費等に充当する負担金を合計した場合,類似団体を上回ると考えられることから,これらの経費の抑制に努める。
職員の給与水準については前年度と同ポイントであったが,類似団体平均値1.5ポイントを上回っている。現在進めている事業の精査を継続し,職員の適正な定員管理や給与体系の見直しに努める必要がある。
類似団体平均値をやや下回っているものの,昨年度と比較し0.16ポイント上昇した。新規事業や,近年建設した公共施設の管理に要する人材が不足したことから,職員の採用数を増やしたことが主な要因である。現在進めている事業の精査や,今後実施予定の公共施設の統廃合を実施することにより,適正な定員管理に努める必要がある。
平成27年度から公共施設の新設及び更新に係る大型事業を実施し,その償還が開始されたことにより地方債残高が増加したため,実質公債費比率は昨年度と比較し0.1ポイント上昇した。今後は,事業を精査することにより,償還元金の範囲内における起債発行に努め,比率の上昇の抑制に努める。
平成27年度から実施した公共施設の新設及び更新に係る大型事業により,起債残高が増加したものの,普通交付税が増加したこと等に伴い基金残高が増加したことにより,将来負担比率は2.7ポイント減少した。類似団体平均値を21.3ポイント上回っており,また,今後は公共施設の老朽化に伴う更新及び長寿命化事業の実施が見込まれることから,事業を精査し,起債発行額を抑制するとともに基金残高の確保に努め,財政の健全化を図る必要がある。
経常収支比率においては前年度と比較し3.9ポイント減少したが,ラスパイレス指数においては類似団体を上回っていることから,現在進めている事業の精査を継続し,適正な定員管理に努める。
物件費に係る経常収支比率が類似団体平均値を下回っているが,ごみ処理業務や消防業務を一部事務組合で実施していることが主な要因である。前年度と比較し0.6ポイント減少した主な要因は,消防分団員活動の対価として支払う費用を報償から報酬に変更したことにより,物件費から人件費へ移行したことが挙げられる。
前年度と比較し1.8ポイント減少したものの,類似団体値を0.6ポイント上回っている。平成27年度から子ども医療費助成の対象を中学生までに拡大したことや,認定こども園への移行により保育所運営補助が増加したことが主な要因である。助成対象範囲や補助率等の見直しを検討するなどして,扶助費の上昇を抑制する必要がある。
類似団体平均水準を上回っている要因として,国民健康保険税の負担緩和を目的として,多額の法定外繰入を行っていることが挙げられるが,この法定外繰入は令和4年度で終了した。その他の歳出についても,内容を精査することにより歳出の抑制を図り,令和5年度以降は類似団体平均値と同水準とすることを目指す。
類似団体平均水準を上回っている要因として,当市の補助費等の経常経費は,ごみ処理業務と消防業務を行う一部事務組合への負担金が約55%を占めていることが挙げられる。前年度と比較し1.8ポイント減少したが,新ごみ処理施設建設に係る公債費の負担や,消防組合の設備更新に係る負担が今後増える見込みである。一部事務組合や構成市と協議し,また,その他の補助費についても内容を精査し,抑制に努める。
前年度と比較し3ポイント減少しているものの,平成27年度から実施した公共施設の新設及び更新に係る大型事業の地方債の償還開始により,公債費は増加していることから,状況が改善されたものではない。今後も,老朽化に伴う公共施設の更新,長寿命化,除却等が予定されていることから,事業を精査し,これらを計画的に実施することにより,公債費の抑制に努める。
前年度と比較し9.9ポイント,類似団体平均値と比較し4.5ポイント減少したが,主な要因は,普通交付税の増加により歳入が増加したためであることから,この要因を除外した場合,例年と同水準であったと想定される。現在進めている事業の精査を今後も継続し,人件費や扶助費,物件費の削減に努める。
(増減理由)普通交付税が増加したことから,基金の取崩額が減少した。(今後の方針)財政調整基金については標準財政規模の20%前後を維持し,また今後増大する公債費への備えとして減債基金への積立額を増加したい。そのために,ふるさと納税の推進によりふるさと応援基金の活用を図る。また,債券を活用することにより基金の効率的な運用に努めており,今後もこれを継続することにより積立額の増加を図る。
(増減理由)普通交付税が増加したことから,取崩額が減少した。(今後の方針)平成27年度から実施した公共施設の新設及び更新に係る大型事業の償還が開始されることを踏まえ,減債基金を確保する必要があることから,財政調整基金については現状を維持し,減債基金の確保に努める。
(増減理由)平成27年度から実施した公共施設の新設及び更新に係る大型事業実施により起債残高が増加していることから,今後の公債費返済に備え,取崩を実施しなかった。(今後の方針)公債費の増加が見込まれることから,減債基金の確保に努める。
(基金の使途)合併まちづくり基金:合併に伴う住民の一体感の醸成並びに個性ある地域の活性化及び均衡ある発展に資する事業ふるさと応援基金:将来都市像(食料供給,健康産業,保養観光,生活充実,国際共栄)を実現する事業ふるさと振興基金:指宿市ふるさと市町村圏の振興整備に資する事業鹿児島県市町村職員退職手当組合負担金準備基金:指宿市職員の退職手当の支払いに要する費用公共施設整備基金:公共又は公用施設の整備費用(増減理由)普通交付税が増加したことから,取崩額が減少した。ふるさと応援基金については,ふるさと納税の推進により,積立額が増加した。(今後の方針)ふるさと応援基金:基金の創生目的である各将来都市像を実現するため,ふるさと納税の推進により基金の増額を図る。公共施設整備基金:これまで公共施設整備に活用したことにより,残高が減少したため,令和3年度は取崩を実施しなかった。今後,公共施設の老朽化に伴う更新及び長寿命化事業の実施が見込まれることから,その財源として活用できるよう,今後も活用の抑制に努める。
当市は老朽化した施設を多数保有しているが,平成27年度以降,公共施設の新設または更新を実施したことにより,有形固定資産減価償却率は上昇傾向であるものの,緩やかに推移している。当市では,令和4年3月に改定した公共施設等総合管理計画において,36年間で24%の更新費用の削減を目標として新たに設定し,老朽化した施設の統廃合を進めていることから,有形固定資産減価償却率は,数年後には下降に転じると考えられる。
平成27年度から実施した公共施設の新設及び更新に係る大型事業により地方債残高が増加したことから,将来負担額は過去5年間で最も高くなったが,普通交付税の増加により基金の取崩額が減少したことから,令和2年度と比較し357ポイント改善した。今後は公共施設の老朽化に伴う更新及び長寿命化に係る地方債の発行や,公営企業における設備更新及び長寿命化に係る公債費の増加に伴う公営企業への繰出額の増加が見込まれるが,地方債の新規借入の抑制や基金積立額の増加を図ることにより,債務償還比率の上昇の抑制に努める。
普通交付税の増加により基金の取崩額が減少したことから,将来負担比率は令和2年度と比較し2.7ポイント改善した。しかし,平成27年度から実施した大型事業により地方債残高が増加したことや,連結団体である一部事務組合の地方債償還に係る負担金が増加したことにより,類似団体平均値を21.3ポイントも上回っている。有形固定資産減価償却率については,老朽化した公共施設の更新を進めた結果,その上昇は緩やかに推移している。今後は,公共施設等総合管理計画に基づき老朽化した施設の統廃合を進めていくことから,有形固定資産減価償却率は下降していくと考えられるが,統廃合に係る地方債発行を抑制することにより,将来負担比率の上昇抑制を図る。
将来負担比率及び実質公債費比率は,いずれも類似団体平均を大幅に上回っている。平成27年度以降に実施した大型事業に係る地方債残高の増加や,連結団体である一部事務組合の地方債償還に係る負担金が増加したことが主な要因である。今後は,公共施設の老朽化に伴う更新及び長寿命化事業の実施が見込まれるが,地方債発行額を抑制し,公債費の適正化に努める必要がある。
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