収益等の状況について
本駐車場の利用料金は1日単位であり,最も高い車種で800円/1日となっているため,収益的収支比率では全国平均や類似施設平均値との比較では低い水準ではあるものの,近年5年連続で収益的収支比率が200%を超え,黒字が続いている。しかし,令和3年度においては収益的収入のおよそ5.0%が時間短縮臨時給付金となっている。この給付金は,新型コロナウイルス感染症の影響で収入が大きく落ち込んだ事業者に対して,高知県が支出したものである。令和3年度は,同感染症拡大防止のため駐車場閉鎖をした影響もあり,EBITDAは例年に比べ大きく落ち込んだが,支援金を除いた売上高GOP比率は全国平均より高くなっている。
資産等の状況について
本駐車場は本市有地と国有地から構成されており,国有地の地価が不明であり,敷地地価は不明である。設備投資見込額については,本駐車場が広場式であり,設備等が少ないため低く抑えられている。
利用の状況について
令和3年度については新型コロナウイルス感染症拡大防止のため,令和3年8月27日(金)から令和3年9月12日(日)までの17日間,駐車場閉鎖をした影響もあり,稼働率は例年と比較して減少している。また,本駐車場の稼動率は全国平均や類似施設平均値と比較して低い水準で推移しているのは,本駐車場は本市を代表する景勝地である桂浜公園内にあり,繁忙期を想定した大規模な収容台数であるためと考えられる。
全体総括
稼働率や収益的収支比率が全国平均や類似施設平均値と比べ,低い水準ではあるが,立地を考慮すると,本駐車場を維持していくことは,本市観光業の振興に寄与するものであると考えられる。新型コロナウイルス感染症の影響は続いているが,他会計補助金への依存や,企業債残高もなく,経営の健全性は確保されているものと考えられる。