収益等の状況について
経年推移を見ると、安定して黒字で推移しており、健全な経営が行われている。当駐車場は、大型バスを10台駐車可能な施設であることから団体客の需要も多く観光振興への寄与という観点からも果たす役割は大きいといえる。支出面での課題は、駐車場の管理をシルバー人材センターに委託しているため、固定費として生じる委託料が歳出の大部分を占める点である。ゲートの無人化も検討したが、バスの需要も多く、困難であることから、西駐車場と東駐車場を合わせて経費削減を考えていきたい。
資産等の状況について
当敷地は、敷地の地価が高いため、資産全体の価値は高いものと思われる。他の用途への活用も考えられるが、利用者からの需要が一定数あり、特に観光シーズンには町内の交通渋滞を緩和し、観光客の安全確保にも一役買っている点もふまえ、現状は駐車場のまま活用する考えである。
利用の状況について
稼働率が類似施設の平均を下回っているが、この原因は、当該駐車場の営業時間が日中のみに限られていることのほか、近隣に24時間自由に出入りできる無人のコインパーキングが町内に点在し、その中には当該駐車場より主要な観光地に近く、利便性の面で優れているからである。さらに当該駐車場に大型バスが駐車すると普通車の駐車スペースが極端に減り、自然と駐車台数も減ってしまうことも稼働率が低くなる原因である。しかし、町内に大型バスの駐車場が少ない中で当該駐車場はバス10台を収納可能であり、バス利用の観光客からの需要にも対応できる点で観光の町である当町おいては常に一定数の利用が期待でき、観光振興への寄与にも結びついているものと考える。
全体総括
経年推移を見ると、安定して黒字の経営ができているが、今後の課題は歳出の大部分を占める管理委託費を効率良く削減することである。今後の運営については、令和2年度策定を予定している経営戦略の中で、経年劣化した施設が多いが計画的に更新していき、効率的な運営に繋げていきたいと思う。