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人口の推移
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
財政力指数は前年度と同数値となり、類似団体平均を大きく下回っている状況となっている。分母となる基準財政需要額に算定される公債費については、過去の繰上償還の効果により減少傾向にあるが、分子となる基準財政収入額についても、人口減少や景気の動向等により税収等が減少傾向にあるため、財政力指数としては、大きく変動はない。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常経費充当一般財源(歳出)、経常一般財源総額(歳入)とも前年度と比べて増額となったが、歳出よりも歳入の増加率が大きかったこともあり、結果として常収支比率が2.2ポイントの減となった。歳出では、会計年度任用職員制度の施行により人件費が362百万円増額したほか、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた方への助成金をはじめとする補助費等が前年度に比べ182百万円増額したため、経常経費充当一般財源が増となった。歳入では、地方税が前年度に比べ64百万円の減額となったものの、地方交付税が204百万円増額したため、結果的に経常経費一般財源は減となった。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費は、会計年度任用職員制度の施行による増額のほか、前々年度末退職者4名(うち定年退職1名)に対し、前年度末退職者は13名(うち定年退職9名)であったため、退職手当特別負担金が大幅に増額となった。また物件費においては、事業進捗を要因とする委託料の減額などがみられ、200百万円以上の減額となった。上記要因に加え、算出の分母となる本町の人口が減少し続けていることもあり、結果として当該決算額は増額となった。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
類似団体と比較すると、やや低い数値となっている。前年度末に13名の退職者があったのに対して、新規採用職員を7名に抑えたことで前年度よりも職員数は減少し、職員構成に変動が見られた。その結果、ラスパイレス指数が変動したと考える。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
前年度末13名の退職者に対して新規採用職員を7名(うち県教委から1名)に抑えたこともあり、前年度よりも職員数は減少した。人口1,000人当たり職員数算出の分母となる本町の人口は減少し続けているが、前述のとおり職員数の減少幅のほうが大きく、結果的に当該数値は微減となった。【職員数推移】平成17:159人、平成23:133人、平成24:134人、平成25:132人、平成26:133人、平成27:128人、平成28:132人、平成29:134人、平成30:130人、令和01:129人、令和02:130人、令和03:123人
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
令和2年度の実質公債費比率は、公営企業債の償還額減少に伴い、その財源となる部分の繰出金が減少したことで算定の分子が減少した。それに加え、算定の分母となる標準税収入、普通交付税、臨時財政対策債発行可能額が増加したことで、前年度に比べて0.6ポイント減の7.7%となった。(単年度6.4%)比率には改善が見られたものの、今後も新規発債の抑制や交付税措置のある有利な地方債の活用のほか、繰上償還等により適正な公債費管理を行う必要がある。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
令和2年度においては、充当可能財源等となる充当可能基金や基準財政需要額算入見込額は微減したものの、地方債現在高や公営企業債等繰入見込額等をはじめとする将来負担額が大きく減少したことにより、算定の分子となる部分が減少(前年度比-294,312千円)した。また、地方交付税の増加などによる標準財政規模の増加に加え、元利償還金が基準財政需要額に算入される地方債の償還額が増加したため算定の分母である算入公債費等が増額となったものの、その影響額は小さく、将来負担比率は-49.9%(前年度比-4.5、将来負担比率なし)となり、前年度よりも改善となった。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費は、会計年度任用職員制度の施行による増額のほか、前々年度末退職者4名(うち定年退職1名)に対し、前年度末退職者は13名(うち定年退職9名)であったため、退職手当特別負担金が大幅に増額となった。
物件費
物件費の分析欄
物件費は、事業進捗を要因とする地籍調査業務、町道管理、橋梁維持に係る委託料の減額などがみられ、大きく減額となった。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費は、対象者数の減少により、生活保護扶助費、特別医療費、児童扶養手当が減額となり、その結果決算額は減額となった。
その他
その他の分析欄
【繰出金】前年度に比べて308百万円の減となった。減額となった要因は、下水道事業の法的化による繰出金の性質変更(繰出金→補助金)が挙げられる。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等は、補助金見直し等により類似団体に比べて比率は低い状況にあるが、前年度と比べると大幅な増額となった。主な要因としては、新型コロナウイルス感染症の拡大防止や、その影響を受けた方への助成を目的とした補助事業の実施が挙げられる。
公債費
公債費の分析欄
公債費は、元利償還金自体は微増となったものの、公営企業債の償還額が減少したことに伴いその財源となる部分の公営企業への繰出金が51百万円減少し、前年度に比べて0.2ポイント減の19.6となった。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外においては、前年度と比べて1,207百万円の増であった。増加の主な要因は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止や、その影響を受けた方への助成を目的とした補助事業の実施が挙げられる。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
令和2年度は、前年度比1,285,220千円(17.6%増)の増額となった。決算額はほぼすべての費目において増額となっており、その要因としては、新型コロナウイルス感染症対応事業の実施が挙げられる。その中でも特に増加が見られた費目と実施事業は以下のとおりである。【総務費】あんしん御守袋お届け事業、ほうき健康経営プロジェクト事業、ガソリン等購入助成券配布事業、町営バス購入事業【民生費】社会福祉協議会運営事業、障害者就労継続支援事業所支援事業、出産祝事業【商工費】事業継続給付金、宿泊業等緊急支援事業、指定管理施設等コロナ対策事業このように年間を通して新型コロナウイルス感染症対応が主となったものの、そのような中でも公共施設の長寿命化や道路・橋りょうの点検・改修をはじめとした普通建設事業は時機を逸することなく積極的に実施し、また、財源に合併特例事業債を活用した特別会計への繰出しなどにより町の負担を抑えつつ、上・下水道施設や老朽管の更新等のインフラ整備を行った。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
【人件費】前年度から398百万円の増額となったが、その要因としては、会計年度任用職員制度の施行による増や、前年度末13名の退職者に係る退職手当特別負担金の増などが挙げられる。【補助費等】前年度と比べると1,587百万円の増額となった。主な要因として、特別定額給付金をはじめとした新型コロナウイルス感染症に係る助成事業等、下水道事業の法的化による繰出金の性質変更(繰出金→補助費)、少人数学級実施に係る県への協力金等が挙げられる。【普通建設事業費、維持補修費】公共施設等の長寿命化を目的とする普通建設事業はピークを過ぎたことにより減少傾向にあるが、その反面、施設の維持を目的とする維持補修費は増加した。今後も同様の推移となることが想定される。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄
令和2年度の標準財政規模は5,108,931千円(対前年度比261,366千円増)であった。実質収支は410,303千円(対前年度比158,592千円増)であり、財政調整基金積立金200千円(対前年度10千円増)、繰上償還0千円(対前年度同額)の影響により、実質単年度収支は158,792千円(対前年度117,531千円増)となった。これにより、標準財政規模比が実質収支額で8.03%(対前年度2.84増)、実質単年度収支額で3.11%(対前年度2.26増)となった。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄
連結実質赤字比率は、公営企業会計を含む全会計を対象とした実質赤字額(または資金不足額)の、標準財政規模に対する比率であり、これが生じた場合には問題のある赤字会計が存在することとなり、赤字の早期解消を図る必要がある。赤字が生じている住宅新築資金等特別会計は、平成21年度で起債償還が終わり、債権回収が残された事務となっている。令和2年度決算では実質収支が-24百万円であり、標準財政規模比では-0.45%となっているが、本会計は普通会計に属しているため、普通会計全体での実質収支額では赤字が生じていない。
実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄
歳出においては、既借入分の元金据置期間が終了したことにより元金の償還が始まり、元利償還金が微増となった。また、歳入においては、借入の際に合併特例事業債や過疎対策事業債をはじめとする交付税措置のある財政的に有利な地方債を積極的に活用したため、算入公債費等が12百万円の増額となった。
分析欄:減債基金
該当なし
将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄
【将来負担額】普通建設事業の減少に伴う地方債借入額・現在高の減少と、職員数の減少による退職手当負担見込額の減少等の結果、将来負担額が減少した。(対前年度比614百万円減)【充当可能財源等】償還額が高額だった地方債借入の償還が完了したことにより地方債元利償還金が減り、それに伴い交付税に算入される公債費も減少したため、基準財政需要額算入見込額が減(対前年度比381百万円減)となった。その結果、充当可能財源等も減少(対前年度比319百万円減)となった。【結果】将来負担額、充当可能財源等とも減少したため将来負担比率算定時の分子となる部分が減少し、その結果、将来負担比率は-49.9%(比率なし・対前年度比-4.5ポイント)となった。
基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)普通会計に属する基金は18あり、その全体の令和2年度末残高は前年度に比べ13百万円の増となった。18基金のうち残高が増となったのは10基金、残高が減となったのは5基金、残り3基金には増減がなかった。残高が増となった理由としては、・決算状況を考慮して取り崩すのをやめたが、後年度負担に備えて積み立ては実施した(財政調整基金、減債基金、公共施設等整備基金)・目標額まで積み立てる特定目的基金である(丸山地区専用水道事業基金)等が挙げられる。(今後の方針)今後も、本町の標準財政規模と照らし合わせて過不足のない残高を維持できるような財政運営に取り組む。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)決算状況を考慮して取り崩すのをやめたが、後年度負担に備えて積み立ては実施した。(今後の方針)今後も、本町の標準財政規模と照らし合わせて過不足のない残高を維持できるような財政運営に取り組む。
減債基金
減債基金
(増減理由)決算状況を考慮して取り崩すのをやめたが、後年度負担に備えて積み立ては実施した。(今後の方針)今後も、本町の標準財政規模と照らし合わせて過不足のない残高を維持できるような財政運営に取り組む。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・伯耆町豊かなふるさと創造基金:伯耆町における豊かなふるさとづくりを推進する。・森林整備基金:伯耆町における森林整備、人材育成、担い手の確保、木材利用の啓発等及びそれらを促進する。(令和元年度創設)(増減理由)・公共施設等整備基金:基金利子を2百万円(1,850千円)積み立てた一方で、決算状況を考慮して取り崩すのをやめたため2百万円(1,850千円)の増加となった。・農業集落排水事業推進基金:基金利子を2百万円(2,000千円)積み立てた一方で、農業集落排水施設の修繕に2百万円(2,000千円)充当したため、基金残高は増減がなかった。(今後の方針)今後も、本町の標準財政規模と照らし合わせて過不足のない残高を維持できるような財政運営に取り組む。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
本町では、平成27年度に策定した公共施設等総合管理計画において、公共施設等の延べ床面積を10%削減するという目標を掲げ、それに基づき、廃校した小学校に町立公民館を移転するなどの施設の有効活用や、使用を中止した施設の除却などを進めている。令和2年度は社会福祉施設、保育所、小学校(2校)の長寿命化工事や修繕、旧寄宿舎施設の複合化を実施したため、有形固定資産減価償却率の上昇は最小限に抑えることができた。ただ、その他の施設においては老朽化が進んだものもあるため、施設統廃合や長寿命化工事などの計画的な実施が必要と考える。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
公共施設の長寿命化工事をはじめとする普通建設事業がピークを過ぎ、その財源である地方債借入額・現在高が減少したことや、職員数の減に伴い退職手当負担見込額が減少したことにより、比率算定の分子部分を構成する「将来負担額」が減少となった。また、地方交付税の増加に伴い「経常一般財源等(歳入)等」は増加したものの、比率算定の過程で経常一般財源等(歳入)等から控除する値である「経常経費充当財源等」も、公営企業の地方債償還の財源に充てられた繰出金等の減少により増加し、その結果、比率算定の分母となる値は増加した。分子が減少し分母が増加したため、結果として債務償還比率は減少することとなった。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
社会福祉施設、保育所、小学校の長寿命化工事や修繕、旧寄宿舎施設の複合化を実施したことで、有形固定資産減価償却率の上昇は最小限に抑えられたとともに、事業規模が前年度よりも縮小となったため、財源となる地方債の借入額・現在高が減少となり、将来負担比率は減少となった。本町は過疎対策事業債や合併特例事業債などの元利償還に対して財政措置のある有利な地方債を優先して発行しているため、今後においても将来負担比率の極端な上昇は起こることはないと考える。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
【実質公債費比率】公営企業債の償還額減少に伴い、その財源となる部分の繰出金が減少したことで比率算定の分子が減少し、さらに比率算定の分母となる標準税収入、普通交付税、臨時財政対策債発行可能額が増加したことで、前年度に比べて0.6ポイント減の7.7%となった。比率には改善が見られたものの、今後も新規発債の抑制や交付税措置のある有利な地方債の活用のほか、繰上償還等により適正な公債費管理を行う必要がある。【将来負担比率】地方債現在高や公営企業債等繰入見込額等で構成される将来負担額(引かれる側)よりも充当可能基金や基準財政需要額算入見込額等で構成される充当可能財源等(引く側)のほうが大きく、比率算定の分子となる部分はマイナスとなった。その一方、普通交付税等で構成される標準財政規模の増加に伴い比率算定の分母となる部分が増加となったものの、比率算定の分子部分はマイナスであるため、将来負担比率は△49.9%(将来負担比率なし)となった。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
令和2年度は社会福祉施設、保育所、小学校(2校)の長寿命化工事や修繕、旧寄宿舎施設の複合化を実施したため、有形固定資産減価償却率の上昇は最小限に抑えることができた。また、これまでに多くの施設の長寿命化工事を実施したことで、ほとんどの類型において有形固定減価償却率が類似団体よりも低い状態となった。学校、保育所、役場庁舎など町内公共施設等の長寿命化工事は平成30年度にピークを迎えたこともあり、今後は公共施設等の統廃合を視野に入れつつ、長寿命化工事未実施の公共施設等について計画的な施設管理に努める必要があると考える。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
(13)-1施設類型別ストック情報分析表①の分析と同様。
財務書類に関する情報①(2020年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
令和2年度末時点において、一般会計等の資産額は約498億円、負債額は約67億円であり、資産のうち約13%が将来世代への負担(借金)で形成されている。資産額は前年度よりも減少したが、その要因としては減価償却が進んだことが挙げられる。また、負債額も前年度に比べ減少したが、その要因としては、普通建設事業の減少に伴いその財源となる地方債の発行額も減少したことが挙げられる。全体会計の資産総額は前年度末から約14億円増加し、負債総額は前年度末から約50億円増加した。資産総額は、上水道管、下水道管等のインフラ資産を計上していることなどにより一般会計等に比べて約120億円多くなるが、負債総額も上水道事業会計の企業誘致に係る配水池増設に地方債(固定負債)を充当したことなどから、約112億円多くなっている。連結会計の資産総額は前年度末から約14億円増加し、負債総額は前年度末から約50億円増加した。資産総額は、日野病院組合の施設に係る資産を計上していることなどにより一般会計等に比べて約136億円多くなるが、負債総額も借入金などがあることなどから約119億円多くなっている。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
令和2年度末時点において、一般会計等の経常費用は約73億円となり、前年度とほぼ同程度となった。構成としては業務費用の方が移転費用よりも多く、その中でも最も金額が大きいのは減価償却費や維持補修費を含む物件費等(約32億円、前年度比2千万円増)であり、純行政コストの約37%を占めている。次年度以降においても公共施設等の適正管理に努めることにより、経費の縮減に努める。全体会計では、水道料金などを使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が一般会計等に比べて約3億円多くなっている一方、国民健康保険などへの負担金を補助金等に計上しているため移転費用が約7億円多くなり、純行政コストは約12億円多くなっている。連結会計では、連結対象企業等の事業収益を計上し経常収益が一般会計等に比べて約3億円多くなっている一方、人件費が約2億円多くなっているなど経常費用が約5億円多くなったことから、純行政コストは約4億円多くなっている。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(約78億円)が純行政コスト(約85億円)を下回ったことにより本年度差額は△7億円となり、純資産残高は約431億円(約1億円減)となった。今後は、地方税の徴収業務の強化等により税収等の増加に努める。全体会計では、国民健康保険税等が税収等に含まれることから一般会計等と比べて税収等が約1億4千万円多くなっており、本年度差額は△8億円、純資産残高は約440億円(約36億4千万円減)となった。連結会計では、鳥取県後期高齢者医療広域連合への国県等補助金が財源に含まれることから、一般会計等と比べて国県等補助金が約28億9千万円多くなっており、本年度差額は△7億円、純資産残高は約448億円(約36億円減)となった。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は約9億円であり、経常的な活動に係る経費は税収等の収入で賄えている状況である。投資活動収支については、昨年度からの引き続きとなる保育所施設の長寿命化工事に加え、旧寄宿舎施設の複合施設化やごみ焼却施設の部分的解体撤去を行ったことから、△5億円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから△2億8千万円となっており、本年度末資金残高は前年度から約1億円増加し、約4億円となった。全体会計では、国民健康保険税等が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より約4億円多い約13億円となっている。投資活動収支では、上水道事業において企業誘致に係る配水池を増設したことなどにより△8億円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから△4億円となり、本年度末資金残高は約6億円(約1億5千万円増)となった。連結会計では、日野病院組合における入院・外来収益等の収入が業務収入に含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より約5億円多い約14億円となっている。投資活動収支では、前年度よりも投資活動の減少が見られたことから△8億円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから△4億円となり、本年度末資金残高は約8億円(約2億円増)となった。
財務書類に関する情報②(2020年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は類似団体平均よりも202.2万円高く、福祉、インフラ整備などの住民サービスに注力していると言える半面、その資産に対する維持補修費などのコストが発生しているとも言える。歳入額対資産比率とあわせ、適正な資産規模の検討が必要である。また、有形固定資産減価償却率は類似団体よりも10.4ポイント低く、類似団体よりも公共施設等の老朽化が進んでいないことがわかる。しかし、公共施設等の改修や更新は避けては通れないものであり、実施時期、財源、施設統廃合も含めた検討が必要となる。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
総資産49億8千万円のうち純資産は43億1千万円であり、その比率は86.6%である。当該比率を類似団体平均値と比較すると13.6ポイント高く、総資産に占める負債の割合が類似団体よりも低いことがわかる。また将来世代負担比率は11.4%であり、類似団体平均値よりも7.1ポイント低い。これらのことから、類似団体と比べると資産に係る将来世代の負担が小さいと言えるが、公共施設等の資産は将来世代も利用するものであることを考慮し、世代間で偏りのない公平な受益者負担とする必要がある。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは79.2万円であり、類似団体平均値と比較すると15.0万円高い。この結果から、本町は資産形成以外の行政サービスにも注力していると言えるが、この指標は人口や面積によって適正値が異なるため、あらためて類似団体と比較することで目指すべき適正値を把握する必要がある。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は61.7万円(前年度比+2.6万円)であり、類似団体平均値と同程度となっている令和2年度は普通建設事業の減少に伴いその財源となる地方債の発行額も減少したため負債額は減少したが、それと同時に人口も減少傾向にあるため当該指標は微増となった。また、地方債の償還や借入を除いた歳入歳出のバランスを示す基礎的財政収支は448万円となっており、これは前年度からの投資支出減少と、地方交付税増加の影響によるものである。なお、令和2年度に発行した地方債も、高充当率かつその償還に対して交付税措置のある財政的に有利なものを優先することで、住民負担を最小限に抑えた。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は3.6%となっており、前年度と比較すると0.5ポイントの増加、また類似団体平均値と比較すると1.4ポイント低い数値となった。これは、退職手当引当金の戻入により経常収益が減少したことが影響している。今後も、少子高齢化、人口減少、資産老朽化という様々な課題を総合的にとらえ、世代間の公平性が保たれた資産更新、受益者負担を検討する必要がある。なお、新型コロナウイルス感染症対策に伴う支出は臨時的なものとして取り扱うため、当該指標には影響しない。