鳥取県:電気事業

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経営比較分析表(2020年度)

経営の状況について

経常収支比率と営業収支比率について、H29、30年度と以降豪雨被害や水力発電所リニューアル工事等に伴う運転停止等により赤字となったことから下降していたが、R1年度以降は黒字転換し上昇に転じている。流動比率については目標値(100%)は超えており、短期的な債務の支払能力は有している。供給原価について、R2年度は減価償却費等営業費用の減少や発電量の増加等により減少した。全国平均を上回った状態が続いているので今後とも維持管理費等の削減と発電量の増加に努める。EBITDA(減価償却前営業利益)については、H29、H30年度と減少していたが、R1年度以降は前述の通り黒字転換したことなどから増加している。全国平均を下回った水準であるため、今後とも収益性の向上に努める。

経営のリスクについて

設備利用率について、R2年度は発電量が増加し全国平均を上回った。修繕費比率について、施設全体では全国平均を下回った。従来全国平均を上回っていた水力発電でも下回ったが、これは一部の発電所がコンセッション方式による整備事業を控え、修繕工事等を中止したことなどが影響している。企業債残高対料金収入比率について、R元年度は水力発電所リニューアル工事による企業債の借入に伴い上昇しており全国平均より高いものの、R2年度に収入したコンセッションによる運営権対価を充当している。それ以外の借入について、引き続き投資の効率化や将来の償還財源の確保に向けて取り組む必要がある。有形固定資産減価償却率については、全国平均を下回っており、R2年度は水力発電所のリニューアルに伴う償却対象資産の増加により下降した。FIT収入割合について、R2年度は前年度比でほぼ横ばいとなった。

全体総括

電気事業は全体として、比較的良好な経営状況にある。なお、電気事業のメインである水力発電施設の維持管理については、H28年度に策定した「鳥取県企業局経営プラン(H29~H38)」に基づき、オーバーホール等を計画的に行い、またリニューアルについては、PFIコンセッション方式により民間事業者によって行われる予定としている。また、FIT適用終了後の事業のあり方について、現時点で方針は定まっていないものの、今後、電力自由化・市場化による電力収入の変動リスクを踏まえ検討することとしている。

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