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本町の財政力指数は類似団体平均を0.14ポイント下回っており良い水準とは言えないが、類似団体平均が前年度比0.04ポイントの悪化となる中、本町は0.02ポイントの悪化にとどまっている。しかし単年度でみると近年低下傾向(平成21年度から3年連続)であり、今後も人口減少を含め厳しい状況が続くと予想されるため、経常経費の削減等により義務的経費を抑制するなどして、健全な財政運営に努める。
平成23年度の経常収支比率は88.0%となり、前年度の82.9%から5.1ポイント悪化しており、財政状況は弾力性を失う傾向にある。経常収支比率が上昇した要因は、扶助費が伸びていること、台風12号災害や長引く景気低迷の影響で町税収入が伸びていないことなどである。今後も町税等歳入の確保及び経常経費の削減に努める。
本町は行政区域が広範囲におよぶため、すべての区域をカバーするために多くの施設(出張所、保育所、学校等)を抱えている。そのため、類似団体と比較すると人件費・物件費等に要する費用が大きい。これは、消防運営を直営で行っており、常備消防における人件費が大きいためである。今後も指定管理者制度の導入や施設の統廃合等により、人件費・物件費の抑制に努める。
ラスパイレス指数については、本町は前年度比で8.3ポイント上昇しており、類似団体平均との比較でも1.8ポイント上回っている。しかし、退職勧奨や退職者の不補充等により基本給は減少傾向にある。今後も同様に人件費の抑制に努める。
人口千人当たり職員数については類似団体平均と比較して2.5人多くなっているが、これは本町の行政区域が広範囲であることや消防施設を直営で行っていることによる施設の多さが要因であるが、今後も施設の統廃合、管理業務、その他事務事業の民間委託の実施、事務OA化等を推進し、行政サービスの向上とともに人件費の抑制に努める
実質公債費比率については前年度から改善されており、5年連続で改善されている。また、類似団体平均と比較しても良好な状態であるが、これは普通交付税の増加により標準財政規模が増加したことが主な要因である。さらに、今後は過疎対策事業やその他大規模事業の実施に伴い、公債費も増加していくことが予想されるため、経常経費の削減に努めるとともに新規事業の実施等についても、必要性・効果等を考慮するなど健全な財政運営を図る。
将来負担比率については、類似団体平均と比較して良好な状態であるが、本町においては前年度から1.8ポイント悪化している。これは、地方債残高が増加傾向にあるためで、今後も過疎対策事業やその他大規模事業の実施を予定しており、地方債残高の増加が見込まれるため、経常経費の削減に努めるとともに新規事業の実施等については、必要性・効果等を考慮するなど健全な財政運営を図る。
人件費については、行政区域が広範囲であることやそれに伴う施設の多さ等により、類似団体平均と比較して経常収支比率に占める割合が高くなっている。今年度は台風12号災害の影響で人件費は増加しているものの、その要因を除けば、退職勧奨や退職者不補充の実施等により、ここ近年減少傾向にあり今後も人件費の抑制に努める。
物件費については行政区域が広範囲であることやそれに伴う施設の多さ等により、類似団体平均と比較して経常収支比率に占める割合が高くなっている。今後も経常経費の削減や施設の統廃合等により、物件費の抑制に努める。
扶助費に係る経常収支比率については、前年度に比べ0.4ポイント悪化しているものの類似団体平均と比較して良い水準となっている。なお、増加の要因としては障害者福祉関係の額が膨らんでいることなどが挙げられるが、これらについても内容を見直すなど、今後も財政を圧迫することがないよう水準の維持に努める。
その他に係る経常収支比率は、類似団体平均と比較して良い水準を保っているが、国民健康保険事業会計の財政悪化に伴い、赤字補てん的な繰出金が増加することも予想されるため、普通会計だけではなく特別会計においても健全な財政運営に努める必要がある。
公債費に係る経常収支比率については、前年度に比べ0.1ポイントの悪化傾向にあるものの、類似団体平均と比較して良い水準となっている。しかし、今後は過疎対策事業やその他大規模事業の実施に伴い公債費も増加していくことが予想される。公債費のピークは平成30年度以降になると見込まれているため、計画的な地方債の発行や経常経費の削減等により、公債費の増加に備える必要がある。
公債費以外に係る経常収支比率については、類似団体平均と比較して割合が高くなっている。さらに、本町ベースで前年と比較しても、2.0ポイントの悪化となっている。その要因は人件費と物件費であるが、行政区域が広範囲であることやそれに伴う施設の多さ等がこれらの経費を増加させている。今後は経常経費の削減や施設の統廃合等により、水準の改善に努める。
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