地域において担っている役割
県内の精神医療を担う中核施設として、地域医療機関や保健所などの関係機関との連携のもと、思春期精神障害、アルコール依存症等中毒性精神障害、精神科救急医療および身体疾患を伴う精神障害などを中心として、高度・特殊専門医療を担っている。また医療観察法に基づく鑑定入院および指定通院・入院医療機関としての医療を提供している。
経営の健全性・効率性について
・収益確保の取り組みを継続したことにより、平成30年度も黒字決算を達成することができた。黒字決算は平成28年度から3期連続となった。・平成30年度は患者数減により医業収益が減少し医業収支比率が低下したが、職員給与費が減少したことで経常収支比率は対前年比では低下したものの101.4%を確保することができた。・累積欠損金比率は類似病院平均値を下回っていはいるが、引き続き医業収支比率を改善し、累積欠損金の解消に努める。
老朽化の状況について
・平成25年度に新病棟を開設したことから一時的に有形固定資産減価償却率が低下したが、既存病棟は平成4年度に開設したものであり、類似病院平均値と比較してもやや老朽化が進んでいる。・耐用年数を超過している備品が多く、平成26年度に導入した電子カルテの減価償却も進んでいることから、器械備品減価償却率は類似病院平均値並となった。・県立病院として本来の病院以上の機能を付加して建設しているため、類似病院平均値よりも1床当たり有形固定資産が高くなっている。
全体総括
・平成30年度は、医師が退職したことにより患者数が減少し、医業収支比率が対前年比で減少したが、類似病院平均値並を維持することができた。今後は患者数に影響が出ないよう医師確保に努めるとともに、引き続き診療収益確保・経費節減の取り組みなどにより健全な経営に努め、県立病院としての役割を果たしていく。