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人口減少や全国平均を上回る高齢化率(27年度末43.7%)に加え、町内に中心となる産業がないことにより、財政基盤が弱く、類似団体の平均を下回っている。組織の見直し、職員数の削減などによる歳出の徹底的な見直しと総合計画や過疎計画等に沿った施策の重点化の両立に努めるとともに、地方創生を踏まえた活力あるまちづくりを展開しつつ、行政の効率化を進めることにより、財政の健全化を図る。
町村合併により職員数、公共施設数、公債費などが増加し、義務的経費が膨らんだことにより類似団体を大きく上回っていた経常収支比率であるが(平成17年度95.4%)、合併後の行財政改革により義務的経費の削減に取り組み、27年度では84.1%と類似団体と比較しても大きな乖離とはなっていない。ただ、し尿・ゴミ処理・消防など一部事務組合経費の抑制が困難な状況にあり、将来的に予断を許さない現状であるため、引き続き、職員削減による人件費の抑制、施設の統廃合などの改革を通じ、義務的経費の更なる削減に努め、現状維持を目指す。また、経常収支比率を押し上げている最大の要因は、公債費であることから、地方債の発行を伴う普通建設事業を抑制し、地方債残高を減らす必要がある。
ここ数年は、類似団体の平均値とほぼ同等額で推移しているが、全国平均、県平均と比較すると依然と高い数値となっている。職員数の削減による人件費削減や業務見直し等による物件費の削減に努め、改善されてはいるものの、人口減少も併せて進んでいるため、結果として大きく好転することなく推移している。
ラスパイレス指数に関しては、ここ数年大きな変動はなく推移している。類団と比較すると低い値ではないが、全国町村平均には、まだ及ばない状況である。財政的に厳しい状況の中、近隣自治体との均衡も踏まえ、給与の適正化に努める。
町村合併により類団と比較すると大幅に職員数が増えたため、本数値が高くなっている。退職者補充を極力控え、職員数減に努めてはいるが、町民人口も比例して減少していることから、好転につながっていない。早期退職制度等を利用し、更なる職員の削減を進める必要があるが、町村合併により管内面積が広くなり、災害等の緊急時に要する人員数なども考慮し、町にとって最適な定員数把握に努める。
合併後、新規建設事業債の抑制に努めたことに加え、過去の規模の大きな過疎対策事業債などの償還完了により数値が良好化したが、平成23年の東日本大震災以降、緊急対策として実施している防災・減災対策事業での地方債発行が嵩み、他団体との差は大きくなっている。また、地方債残高が前年度を上回り、後年には公債費の上昇が見込まれるため、事業の精査、整理縮小に努め、適正な地方債管理を図る必要がある。
類団平均、県平均を上回っているものの、財政調整基金等への積み立てによる公債費充当可能基金額の増加や、一部事務組合の地方債残高の減により、僅かずつではあるが良好化しており、全国平均と比較してもわかるとおり、特に悪化した数値ではない。しかしながら、今後、水道事業会計への繰出しや、ごみ処理事業の負担増、また標準財政規模の縮小などの懸案事項を抱えていることから、新規事業債の発行抑制や、更なる基金への積み増しに努め、将来的な健全化に備える必要がある。【訂正】平成24年度将来負担比率[正]51.5[誤]51.8
給与水準が類似団体等と比較して低いため、職員数が類似団体等と比較して多いことにもかかわらず、人件費の割合は、平均値を下回る結果となっている。ラスパイレス指数の変動を注視しつつ、今後の人件費管理に努めることとしているが、退職者の補充抑制等の職員数削減を継続していることもあり、数値はさらに下がる傾向にある。
その他に係る経常収支比率は、類似団体平均とほぼ同程度で推移しているが、国民健康保険事業、介護保険事業への赤字補てん的な繰出が増加傾向にあり、これに加え、水道施設の維持管理経費等としての繰出しが必要となっており、これらの負担額を減らすよう努めることとする。
補助費等の数値が類似団体平均を上回っているのは、ゴミ、し尿、消防などの業務を一部事務組合において行っていることにより、各組合への負担金が多額になっているためであり、今後、一組、構成市町を含めた経費削減のための協議が必要な状況である。また、各種団体への補助金についても、補助金を交付することが適当な事業を行っているかなどを明確にし、見直しや廃止の検討を行う必要がある。
合併時に引き継いだ旧町村の地方債残高は減っているが、新町発足時の整備事業や近年の防災対策、病院整備等の大型事業の集中により、地方債残高総額に大きな変動がないため、地方債の元利償還金が減少せず、公債費に係る経常収支比率は、類似団体平均を6.6ポイント上回っている。さらに公営企業債の元利償還金に係るものなど公債費に類似の経費を合わせると、人口1人当たりの決算額は類似団体平均を大きく上回っており、公債費の負担は非常に重いものとなっている。公債費のピークは平成31年度になると見込まれ、厳しい財政運営となることが予想される。そのため、地方債現在高が本年度の水準を超えないように、地方債の新規発行を伴う普通建設事業費の抑制に努めることとする。
公債費以外の経常収支比率は、類似団体平均を6~7ポイント下回る数値で推移しており、物件費の抑制効果が大きな要因である。物件費以外は、類似団体平均並みであり、各分析欄で記述したとおり、現数値の維持や更なる改善に努めるものとする。
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