経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率下水道整備に伴う地方債償還金総額が毎年増加傾向にあるため、収益的収支比は95%前後で推移している。前年度に比べて減少した要因としては、下水道整備に伴う償還金負担が増加していることが考えられる。収益増加に向け、接続促進による水洗化率の向上に努める。④企業債残高対事業規模比率下水道施設の建設途上であり、企業債残高は増加傾向にあるが、類似団体平均に比べると低い水準となっている。これは大口事業場が下水道へ接続していることにより大きな使用料収入を得られているため、使用料収入に対する地方債残高の割合が低いためである。今後も大口事業場を中心とした接続促進活動に努めることで水洗化率の上昇を図りつつ、計画的な企業債の償還に向けて使用料収入の確保に努める。⑤経費回収率経費回収率は100%を下回っているが、類似団体平均より高い値を保っている。これは大口事業場が下水道へ接続していることで、使用料で回収すべき経費の一部を賄えているためである。今後も大口事業場を中心とした接続促進活動に努める。⑥汚水処理原価汚水処理原価は類似団体平均より低い値を保っている。これは大口事業場が下水道へ接続していることで、処理水量のうち料金収入が得られる割合が高いためである。今後も大口事業場を中心とした接続促進活動に努める。⑧水洗化率水洗化率は類似団体平均を下回る低い水準にあり、概ね横ばい傾向となっている。供用開始区域の拡大に努めており、昨年度は新たに下水道接続をした人口が多かったため、水洗化率が上昇した。水洗化率の向上は、使用料収入の増加に直結するため、積極的に接続促進活動に努める。
老朽化の状況について
本町では法定耐用年数を超えた管渠がないため、老朽化状況分析は行っていない。
全体総括
収支バランスは類似団体と比較すると概ね良好と言える。今後も接続促進活動を行い、使用料収入の増加と水洗化率の向上に努めていく。経営戦略については、令和2年度に策定している。本町では令和6年4月より地方公営企業法の適用を予定しており、それに伴い経理方式が変わるため、次回経営戦略の見直しは法適後の令和7年度を予定している。