収益等の状況について
収益的収支比率は類似施設平均値を下回り、近隣には駅により隣接した民間駐車場が増え価格競争も起きていることから、当該施設の利用者は近年減少傾向にあった。しかし、令和元年度から上限料金制を導入したことから、利用者数が伸びて収益が増加し、昨年度に比べ36.7%上昇している。これは、長時間利用の需要に対応することができた結果と考えられる。100%を大きく超え、他会計からの補助金もない状況にあり健全数値となっており、売上高GOP比率及びEBITDAについても、前述の利用者数の増加による収益増加を主な要因として、今年度は大きく上昇することとなった。その他、利用促進を図るため、電子マネー精算へ対応するなど利便性の向上を図っており、収益増加に努めている。
資産等の状況について
駐車場事業実施に必要となる機械やシステムについては、指定管理者が設置し、適切に管理・保守を実施している。現時点で、市として新たな設備投資の計画はない。
利用の状況について
稼働率については、類似施設の平均値を下回り、近隣の民間駐車場が増加し当該駐車場の利用者が減少していることから近年は減少傾向が続いていたが、令和元年度は対前年比で16.2%増加した。これは「1.収益等の状況について」で述べたとおり、上限料金制を導入したことにより利用者数が伸びたことが要因である。具体的な利用状況については、利用台数は平成30年度12,423台に対し令和元年度16,014台(+3,591台、+28.9%)、収入は平成30年度4,741,950円に対し、令和元年度5,944,340円(+1,202,390円、+25.4%)といずれも大きく増加した。令和元年度より、上限料金の導入や電子マネー精算対応など、利用促進に努めている。
全体総括
小石川駐車場については、近隣の民間駐車場の増加が大きく影響し利用者は減少が続いていたところ、焼津駅や近隣商業施設の利用者の一時駐車施設として、また、近隣の民間事業者及び住民の定期駐車施設として一定の需要があったため、上限料金制を導入することで利用が大きく伸び、稼働率や収支の改善をすることができた。今後も指定管理者の民間ノウハウを活かした業務改善と利用促進を図り、都市計画駐車場として中心市街地活性化事業との調整を行いながら、施設を維持していく。